大企業の裏取引

石塚駿平

ある日の夜のことです。

 

僕はスタバで仕事をした後、近所にあるスーパーで

朝食を買い、住んでいるマンションに帰りました。

 

自分の部屋に戻る前、いつものように

郵便ボックスのダイヤルを回し、中身をチェックしました。

 

大抵はマンションのチラシだったり、不要品回収のチラシが

入っているだけなので「いらないや〜」と全部捨てています。

 

しかし、その日は簡単に折り曲がらないくらい厚めの

A4サイズのDMが入っていました。

 

送り主を見てみると、ニッセンからのDMです。

 

「何か通販の商品でも紹介してるのかな?」

と思いながら内容を見てみると、そのDMには・・・

 

「お誕生日おめでとうございます。

3月が誕生日の方に、特別なご案内をお送りしています」

 

という文が表紙に書いてあります。

その表紙をめくってみると、そこには、、、

 

 

メンズエステのクーポン

 

 

誕生日を記念して、フェイシャルエステやヒゲ脱毛コースを

1,000円で受けられるというクーポンが入っていたのです。

 

その時は、安いからちょっと受けてみようかな〜、

と思っただけでしたが、、、

 

その3日後のことです。

 

またいつもと同じようにマンションの郵便ボックスをチェック

してみると、今度はANAからのDMが届いていました。

 

そして、その表紙にはまた、

 

「お誕生日おめでとうございます。

3月が誕生日の方に、特別なご案内をお送りしています」

 

ということが書いてあります。

 

そして、その中を見てみると・・・

 

 

全く同じクーポン

 

 

中には、ニッセンの時と全く同じ内容の

クーポンが入っていました。

 

デザインやクーポンの料金も全く一緒です。

つまり、ただ単に送り主が変わっただけなのです。

 

これをただの消費者として見てみると、

「このメンズエステはたくさんクーポンを送ってるな〜」

というだけで終わってしまいますが、、、

 

マーケティングの視点から見てみると

大きな学びがあります。

 

 

ジョイントベンチャーという手法

 

 

このような、互いの企業が協力しあって何かを行うことを、

ジョイントベンチャー(JV)と言います。

 

「アライアンス」という呼ばれ方もしますね。

簡単に言うと、提携という意味です。

 

これはどういう構造になっているかと言うと、

まず、メンズエステ側が考えていることから見てみましょう。

 

メンズエステの立場としては、

「新規顧客を獲得したい」という意向があります。

 

当然のことですが、お客さんが

たくさん来てくれた方が儲かりますよね。

 

またここでの工夫として、最初の来店のハードルを

下げる為に初回料金をかなり低く設定をしています。

 

86%オフとか、それくらい値下げをします。

 

ただ、これだけだと赤字になってしまいますので、

1回来てくれたお客さんがもっとお金を払ってくれるようにしなくてはなりません。

 

具体的には、初回来てくれたお客さんに、

 

「このコースを申し込むと、もっとカッコ良くなりますよ!」

 

というトークを仕掛けて行くわけです。

 

そうして一定の人が申し込んでくれるようになれば、

初回の売上げが少なくても全く問題はありません。

 

「例え赤字になってもどんどんお客さんを獲得したい」

という状態になりるということです。

 

詳しくは、赤字でも儲かる仕組みを見て下さい。

 

※ちなみに、エステ業界はクロージングが強烈です。

初回から次に繋げるトークがビジネスの肝になるので、

内容は練られていますし、かなり押しが強い場合もありますね。

 

 

どうやってお客を増やすか?

 

 

この売上げを上げる仕組みが整えば、このメンズエステが考えるのは

「新規のお客さんをどうやって集めるか?」

ということになりますね。

 

集客手段としては色々な方法がありますが、

その中の有効な手段としてDMあります。

 

DMは、上手く使えば新規顧客の獲得する

効果的なツールになります。

 

しかも、既に初回のハードルを下げても儲かる仕組み

が整っているので、高い反応を得る事が期待できます。

 

ただ、このメンズエステには1つ問題があるのです・・・

 

 

送付先リストがない

 

 

DMを送ろうとすると、

送る先がないとどうしようもないですよね。

 

恐らくですが、このメンズエステはそこまで

多くの送付先リストを持っていないはずです。

 

なので、どうすればいいか考えるわけです。

 

そうやって考えた結果、

 

「じゃあ、既に送付先リストをたくさん

持っている所と手を組めばいいじゃん!!」

 

という発想になります。

 

そして、「既に送付先リストを持っている所」

として選ばれたのがニッセンやANAだったわけです。

 

ニッセンはカタログ送りまくってますから、

めちゃくちゃたくさん送付先リストを持っています。

 

ANAも、マイレージクラブに入る時に住所情報を

取得しているので、それが大量の送付先リストになります。

 

 

顧客属性も活用できる!!

 

 

メンズエステ側としては、ニッセンやANA組む事で、

単に”大量の送付先リスト”に加えて、超重要な情報も得る事ができます。

 

それは、「顧客属性」です。

 

この「顧客属性」を元にしてDMを送る事ができると、

さらに反応率が高くなります。

 

どういうことかというと、メンズエステですから、

当然男性に送られないと意味がないですよね。

 

また、年齢にも左右されます。

 

比較的若い層の方がメンズエステに行きやすいので、

その層に向けてDMを送ることができればさらに高い反応を得られます。

 

さらに、誕生日の情報がわかると、

それに合わせてDMの内容をカスタマイズできます。

 

実は、「誕生日おめでとうキャンペーン」はどの業界でも、

どんなビジネスでも高い反応を得られるキャンペーンです。

 

ニッセンやANAは申し込み時に顧客属性の情報を入手しているので、

それらの情報を使うことができるわけです。

 

メンズエステ側としては、顧客属性がわかる大量の

送付先リストが手に入るので、とても嬉しい状態ですね。

 

こういった情報を使われたからこそ、

僕の郵便ボックスに「誕生日おめでとう」のメッセージと

メンズエステのクーポンが届けられた、というわけです。

 

しかし、タダで協力してくれる訳ではないので、

メンズエステ側も何かしら良い条件を提示しています。

 

それが金銭の取引になっているか、相互にサービスを紹介し合うことに

なっているはわかりませんが、何かしら相手が喜ぶ提案が交わされているはずです。

 

 

お互いにメリットだけ得られる関係

 

 

このような形で協力関係が築けると、

お互いにとってメリットしかない状態になります。

 

メンズエステ側としては、顧客属性のわかる

送付先リストが手に入るのでハッピー。

 

送付先リストを提供する側は何かをするわけでもなく、

単に自社の送付先リストを使うだけで、

メンズエステ側から良い提案が受けられるのでハッピー。

 

お互いにハッピーです。

 

これが、ジョイントベンチャーという手法です。

 

 

個人レベルでも活かせる手法

 

 

このケースは大企業同士のジョイントベンチャーですが、

この手法は個人レベルでも使うことができます。

 

むしろ、個人が一気に売上げを伸ばすには最適な方法でしょう。

 

もしあなたが、自分の顧客になりそうな人の住所情報を

持っている人を知っていたら、そこにチャンスがあります。

 

相手にメリットがある条件を提示し、

その顧客リストに対してDMを送付させてもらう。

 

それが強力な新規顧客の獲得方法になります。

 

これだけでも、事業の状態を一気に好転させるほどの

インパクトを持つこともあります。

 

なので、無料でこの記事を見ているからといって、

「何となく良い話聞いたな〜」で終わらせないで下さいね。

 

この手法を活かす事はできないか、

是非考えてみてもらえると嬉しいです。

 

あなたは、この手法を使って何かできそうですか?

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この記事を書いた人

石塚 駿平

株式会社FPライズ代表。独立FPに専門特化したコンサルティング、セミナー開催などを行っている。現在は依頼のほとんどを断っているが、相談料5万円の住宅相談をネットから月10名集客、開業コンサルティングを行なったFPが独立後15日で100万円以上の売上げを達成など、多くの成果を上げている。2019年はカナダを生活の拠点にしながら活動中。

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