まずいまずい、、、
どうしよう・・・
データが消えてしまった。。
これをまた最初から作るのは
ちょっとキツいな。。
何とかして戻す方法を探さないと、、
・・・
ちょうどこの文章を書く
２時間前、僕はこんな状態でした。
僕はエバーノートというアプリを
使ってメモを取っているのですが、
その中の1つが消えてしまったのです。
アプリのアップデートが勝手にされ
ていて、使い方がわからないうちに
間違って消してしまったようです。。
ここには、広告を作る時に役立つ
ネタやメモが入っていました。
色んな本や教材の内容をわかりやすい
ように1つにまとめていたので、
なくなってしまうとショックです。。
なので、どうにかして元に
戻せないかを必死に探していました。
お金を払っても元に戻す
方法を探していると、どうやら
『プレミアム会員』というものに
なるとデータの復元ができるようです。
ただ、月に450円の料金を
払う必要があると書いていました。
僕は即決でそのプレミアム会員に
申し込み、データを復元しました。
この料金についてですが、
たぶん5,000円くらいでも
迷わず払っていたと思います。
その消えてしまったメモを
作るのにかかった原価は0円です。
お金を出して買ったわけではありません。
でも、消えてしまったメモには
高い金銭的な価値を感じたのです。
保有効果
こういった現状は、
行動経済学の用語で、
『保有効果』
と呼ばれています。
どういう効果かというと・・・
『自分が一旦所有したものには
高い価値を感じるようになる』
というものです。
これは実験でも証明されていますが、、、
人は新しいものを得るコストよりも、
持っているものを失うコストを
多く見積もってしまう性質があります。
例えば、500円のマグカップが
あったとします。
あなたは、それを気に入って
そのマグカップを買います。
そして、3ヶ月間お気に入りの
カップとして使い続けた後に、
そのカップを見た友人から
「このカップを1,000円で売ってよ」
と言われても、全然手放そうと
する気持ちが起こらない、
という心理効果のことです。
パピークローズ
この心理効果を上手くビジネスに
応用している例も存在します。
例えば、パピークローズという手法。
パピーとは子犬のことで、
クローズはクロージングのことです。
どういう手法かというと、、、
ペットショップに来て、
お気に入りの子犬を見つけた
お客さんにこうオファーをするのです。
「お気に入りの子は見つかりましたか？
もし気になる子がいれば、
試しに家に連れて行って1週間
一緒に過ごしてみて下さい。
そして、1週間経った後にどう
するかを決めて頂ければ結構です。
もしこの子を引き取らないと決めても、
料金はかかりませんのでご安心下さい」
こうすれば、まずオファーを
断られることはありません。
そして、子犬と一緒に時間を
過ごすことで、保有効果が生まれます。
結果、1週間経ったあとにその子犬を
購入する確率は飛躍的に上がるのです。
これは、ビジネス的な観点で見ると
非常に優れた戦術ですね。
FPの場合はどうか？
この保有効果は、
FPも活用できるはずです。
例えば、こんな感じは
どうでしょうか？
「私の事務所では、お客様との
年間顧問契約という形でお付き
合いをさせて頂いています。
年間の料金は○○円で、これこれ
こういったサービスを受ける
ことができるようになります。
ただ、こういったサービスはまだ
一般的ではないので、
“本当に自分の役に立つのかな？"
と不安に感じる部分もあると思います。
そこで、最初の1ヶ月間は無料で
全てのサービスを受けることが
出来るようにさせて頂きます。
その上で、もしこのサービスを
継続的に利用したいと思うならば、
年間顧問の契約をお願いします。
もし1ヶ月間試してみて、
“ちょっと自分に合わないな"
と感じたなら、そのまま
お断り頂いて大丈夫です。
料金は一切頂きません。」
という形にできますね。
ここで、最初の1ヶ月間でサービスの
価値を感じてもらえるようにすれば、
顧問契約の確率はグンと上がります。
・・・
この『保有効果』はビジネスに
非常に応用が効く心理効果です。
あなたのビジネスにも
取り入れることができないか、
ぜひ考えてみて下さいね。
