料金を4倍にしたFPに起きた変化

『サービスの料金をいくらにするか?』

これは、誰もが悩む問題です。

なぜ悩むかと言うと、正解がないからですね。

決まった料金があれば楽ですが、FPにはそれがありません。

だから、自分で考えて決断をしなければいけないのです。

そして、決断をする為には色々な基準や情報が必要ですよね。

そこで今回は、料金設定のヒントとなる話をしたいと思います。

それはどんな話かというと、

『サービスの料金を4倍に上げたFP事務所』

に何が起こったのか、という話です。

ホームページのリニューアルに伴う改定

そのFP事務所は、僕がホームページのリニューアルをお手伝いさせて頂いた所なのですが・・・

ホームページのリニューアルに伴って入り口のサービスの料金を改定したのです。

元々が5,000円だったのを、2万円に変更しました。

内容としては、家計を診断するサービスで、そのサービスの後に年間顧問などのサービスに繋げる形です。

4倍というのは、かなり思い切った変更ですよね。

ホームページもそのままではダメで、そのサービスの価値をしっかりと伝えていく必要がありました。

という訳で、

・対象者をしっかりと特定し、本当にメッセージを届けたい人に届くようにする

・どのようなサービスなのかをより具体的に説明する

・そのサービスを利用することで得られる変化をわかりやすく伝える

ということを意識しながらリニューアルをしてもらったのです。

集客数は微減、売上は倍増

その結果、料金を4倍にしても集客数は微減した程度になっているそうです。

料金が4倍なら集客数が4分の1になってもトントンですから、これは素晴らしい結果ですよね。

売上で考えると、3倍程度にはなっているはずです。

そして、何より一番面白いと感じたのは、

「料金を上げることで来る顧客層が変わった」

という事実でした。

顧客層が大きく変化

今まで5,000円でサービスを提供していた時は、

『家計が切羽詰まっていて何かしらの対応がすぐに必要な人』

という顧客層と、

『資産に余裕があって、家計に対する意識が高い人』

という顧客層が半々くらいで来ていたそうです。

しかし、料金を20,000円に上げてからは、

『資産に余裕があって、家計に対する意識が高い人』

の数が目に見えて増えて、

『家計が切羽詰まっていて何かしらの対応がすぐに必要な人』

がほとんど来なくなったという変化がありました。

変化の理由

『家計が切羽詰まっていて何かしらの対応がすぐに必要な人』

というのは、なんとか低い料金でどうにかしたいと考えている場合が多いです。

なので、こういった人は料金を上げることで来なくなったのだと考えられます。

一方で、サービスの価値をしっかりと伝えるようにしたことで、

『資産に余裕があって、家計に対する意識が高い人』

により価値が伝わり、この層の集客数が増加したのでしょう。

この層の人達はしっかりとFPの持っている価値を認識してくれて、相応の対価を払っても良いと考える人達なので、長い付き合いがしやすい可能性が高いです。

ただ、意識が高いので自分でできてしまう部分も多く、FPとしては自分と長く付き合う価値をしっかりと伝えていく必要がありそうです。

ちなみに、料金を20,000円にしてからはサービスを受けた顧客からの紹介がなぜか増えたそうです。

料金設定でFPビジネスは変わる

このように、料金の変更というのは顧客層に大きな影響を及ぼします。

少しの変更であればあまり変化はないかもしれませんが、このように4倍に変更するとわかりやすく違いが出てきますね。

これまでの経験で言うと、この実例でもあったように料金を上げることで顧客の年収、意識、持っている知識などは高くなる傾向にあります。

だからといって高い料金設定が必ずしも正しいとは限りませんが、判断材料にはなりますね。

集客数を増やすのが必要になってくるビジネスの立ち上げ段階では適用が難しいかもしれませんが・・・

今の顧客層を変えるということをやりたいのであれば、値上げは有効な選択肢になります。

この変化を取り入れることでFPビジネスが大きく上向く可能性もありますので、ぜひ頭に入れておいてくださいね。

石塚 駿平
株式会社FPライズ代表。独立FPに専門特化したコンサルティング、セミナー開催などを行っている。現在は依頼のほとんどを断っているが、相談料5万円の住宅相談をネットから月10名集客、開業コンサルティングを行なったFPが独立後15日で100万円以上の売上げを達成など、多くの成果を上げている。

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