足りなかった学び、過剰だった学び

自宅オフィスより
執筆者:中西雅司

   

2週間前にメルマガに書いていました、結婚記念日のマグロづくし料理を作りました。

スーパーでのマグロ選びの練習を経て、本番は東京・築地の市場へ。

赤身、中トロ、大トロ、中落ち、脳天など、マグロの様々な部位を購入し、

お寿司の握り・軍艦、お刺身、マグロのステーキなど、かなり贅沢な内容になりました。

妻が喜んでくれて本当にうれしかったのですが、築地に行ってマグロを選んでみて、強く感じたことがあります。

それは、 

「実践せずに学びだけをしても、効率が悪い」

ということです。 

足りなかった学び、過剰だった学び

例えば、マグロの赤身の選び方については事前に学んでいたので、ある程度は自信をもって選ぶことができました。

ですが、中トロや大トロについては、ほとんど学んでいなかったため、どう選べばよいか、かなり迷いました。

この部分については、明らかに事前の学びが足りませんでした。

また、マグロの種類については、事前にいろいろと学んでいました。

マグロには全8種類いて、それぞれどんな味の特徴があるのか、といった内容です。

ですが、実際に築地の市場に並んでいたのは、ほとんどがクロマグロ(本マグロ)とミナミマグロ。

結果として、種類に関する幅広い知識は、そこまで必要ありませんでした。

この部分の学びは、やや過剰だったと言えます。

築地に行って初めて、必要な知識が見えてきた

そして、価格についての学びも足りませんでした。

市場には様々な価格のマグロが並んでいるのですが、

「これが高いのか、適正なのか」

という判断がつかず、ここも大きな課題だと感じました。

マグロ選びをやったことがない状態での学びでは、こういった知識が必要だという発想自体が出てこなかったのです。

つまり、実際に築地に行って買い物をしてみて初めて、

「どの知識が必要で、どの知識が不要なのか」

が、はっきりと見えてきました。

実践しなければ気づくことができなかったことです。

これは、FPの実務でもまったく同じです。

年金制度の理解に時間を使うべき?

実務をやっていない状態で学び続けていると、本当はあまり使わない知識の習得に、多くの時間を使ってしまうことがあります。

例えば、FP試験では、6つの係数の計算など、ある程度の暗記が求められます。

ですが、実務では、この知識を暗記しておく必要がある場面はほとんどありません。

あるいは、年金についても同じです。

複雑な制度を細かく理解していなくても、実務ではライフプランソフトが計算してくれます。

私も昔、FP相談実務を始める前は、

「年金の制度を全然理解できていないのに、FP実務を始めるなんておこがましい」

と思って、なかなか踏み出せない時期がありました。

ですが、実際にやってみると、そこまで大きな問題にはなりませんでした。

やってみて足りないものを補うという考え方

知識を完璧にしてから、FP実務をしたいと考える人もいるでしょう。

ですが、それはあまりにも非効率です。

特にFPは、アドバイスの範囲が非常に広い仕事です。

資産運用、保険、住宅ローン、不動産、税金、相続など、扱うテーマは多岐にわたります。

これらすべてを、事前に完璧にしようとするのは、現実的にはほぼ不可能です。

おそらく、10年以上かかっても、すべてを網羅することは難しいはずです。

だからこそ、すべてを整えてから始めるのではなく、

「まずはやってみて、足りないものを明確にしてから補っていく」

という進め方が、最も効率的です。

そして、その足りないものは、実践してみないと見えてきません。

実践の一歩をいかに早く踏み出せるか

もし今、

「まだ準備や知識が足りないから、実務を始められない」

と感じている方がいたら、まずは小さくでも実践してみてください。

実践の一歩をいかに早く踏み出せるか。

それが、FPビジネスの成功スピードを大きく左右します。

これからもあなたの行動を心から応援しています。

中西雅司
大手生命保険会社に約8年勤務後、2013年にファイナンシャルプランナーとして独立。これまで40万件以上のクレームを見てきた経験から、保険適正化コンサルタントとして活動をする。現在はFPのための経営コンサルタントとして、FPの育成にも力を入れており、『保険の販売手数料に頼らなくても、FPが活躍できる業界を作る』という想いの実現に向け日々邁進している。

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