サービス内容が違う場合、割引すべき?

先日、久々に映画を見ました。

「バスカヴィル家の犬 シャーロック」

という映画で、テレビドラマの劇場版のものです。

私はこのテレビドラマを、見たことがなかったのですが、

それでも、とても楽しむことができました。

とても面白かったのですが、、、

1つだけ、良くなかったことがあります。

それは、映画の内容についてでは、ありません。

そうではなくて、

私自身の問題なのですが、、、

チケットの予約

映画を観たのは、先週の木曜日です。

平日だったこともあり、映画館自体とても、空いていました。

私がみようとした映画も、公開から1ヶ月以上が経っているものだったからか、

席を取っている人が、10人くらいしかいませんでした。

なので、たくさんの空席が有りました。

チケットの購入の時、

「どの席が観やすいかなぁ」

と考えながら、席を探していたのですが、

私は、ふと、1つの疑問が湧いてきました。

あることが気になって、仕方なくなってしまったのです。

私が気になったこと

私が気になったこと。

それは、、、

「なぜ、映画館は、全席同じ価格なのか?」

ということ。

席によって、観にくい・観やすいがあるのに、

「なぜ、消費者は文句を言わないのか」

ということです。

映画は、シニア割引とか、レディースデーとか、いろんな割引制度はあります。

でも、席の違いによる値段の差はありません。

どの席でも、同じ値段です。

一方、コンサートホールや野球場などは、

「観やすい席は高く、観にくい席は安い」

となっています。

「なぜ映画館は、こうなっていないのか?」

が気になって仕方なくなりました。

私は、このことを解明したいと思いました。

なので、完全に血迷って、、、

私が選んだのは

私は、

「もっとも観にくい、左の前の席」

を選んでしまいました笑

席はガラガラ。

全体で、10人くらいしかいなくて、

選びたい放題なのに、

最も観にくい席を取ってしまったのです。

実際に、この席に身を置くことで、じっくりと価格の理由を解明したいと思いまして。。。

若干の後悔の気持ちを抱えながら。。。

さぁ、映画館の中に入ります。

そして、一番前の左側の席に座ります。

当たり前ですが、、、観にくい!!

首を上に向けないとみえないですし、スクリーンが台形の形に。

なので、人の顔も歪んで見えます。

最初は考えていましたが

私は、この環境に身を置きながら、

「なぜ、この席も、価格が同じなのか?」

を解明しようと、考え始めました。

ところが、、、

映画が始まると、面白くて、すっかりそのことを忘れてしまいました。

なので、結局、終わってから、考えることになりました。

今日は、この体験もふまえた、私の考えを書いてみたいと思います。

映画館が全席同じ価格の3つの理由(想像)

映画館の価格が全席同じでも、消費者が文句を言わない理由。

それは、私の想像では、3つあって、

1つは、コンサートやスポーツほどは、座席の違いによる差がないこと。

コンサートなどは、会場自体がとても広いですから。

2つ目。

それは、

「早いもの勝ち」

の仕組みになっていること。

早く申込みをした人ほど、希望の席を取ることができますよね。

なので、仮に、観にくい席しかない場合は、

「自分が遅かったから仕方ない」

と、消費者が自分の責任と考える仕組みになっているためです。

そして、3つ目。

これが、コンサートなどとの一番大きな違いだと思いますが、

「何度も上映しているから」

です。

仮に、観にくい席しか空いていない場合は、

他の上映回で、良い席で見ればいいという代替の選択肢があるためです。

コンサートやスポーツなどは、代替はあまりありませんから。

これらの複数の要素が組み合わさった結果、

「首が痛くなる席でも、同じ値段」

というのが成立していると私は思いました。

FPビジネスとしての学び

首を痛くしながら、映画を見た割には、たいした結論が出てこなかったですが、、、

でも、ここからFPビジネスとしても、学べることがあります。

それは、

「多少のサービスレベルの違いであれば、割引しなくてもいい」

ということです。

例えば、あなたが、資産運用のコンサルティングを20万円と設定しているとします。

そのサービスの詳細は、

・証券会社選びのサポート

・イデコのサポート

・NISAのサポート

・1年間のサポート(リバランスサポートなど)

の4つだったとします。

この場合に、4つすべてを提供する場合、20万円とするのは当然ですが、3つの場合はどうしますか?

そういったお客様に対しては、割引をしたほうが良い気持ちになりますよね。

もちろん、割引をしても良いです。

でも、必ずしも、割引をする必要はありません。

映画が、どの席でも、同じ料金なのと一緒です。

付け合せのニンジン

あるいは、例えば、ファミレスに行って、ハンバーグの付け合せに、ニンジンがある場合で、

「ニンジンは食べられないので、いりません」

と、事前に伝えたとしても、割引にはなりませんよね。

それと同じです。

それでも、多くの人は納得しているはずです。

この観点を覚えておくと、それだけで収益が伸びる場合もあります。

お客様ごとに請求金額が違うという手間も減ります。

そして、割引をしないことによる罪悪感も減るはずです。

異業種からの学びはとても大切

料金というのは、様々な要素が絡んでくるので、とても奥が深いです。

でも、いろんな工夫の仕方がありますので、それが、独立してFPを行う醍醐味の1つでもあります。

今日は映画の話でしたが、異業種からの学びというのは、ビジネスを大きく発展させてくれることがあります。

なので、同業との関わりだけではなく、意識的に異業種からも、色々と学んでみてください。

とてもおもしろいですよ。

これからもあなたの活躍を心から応援しています。

中西雅司
大手生命保険会社に約8年勤務後、2013年にファイナンシャルプランナーとして独立。これまで40万件以上のクレームを見てきた経験から、保険適正化コンサルタントとして活動をする。現在はFPのための経営コンサルタントとして、FPの育成にも力を入れており、『保険の販売手数料に頼らなくても、FPが活躍できる業界を作る』という想いの実現に向け日々邁進している。

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