肩こりは揉んでも治らない?

石塚駿平

明確でわかりやすく、魅力的なコンセプトは
集客・マーケティングの原動力になります。

例えば、最近の例を挙げると、
『たった2ヶ月で、このカラダ。』

というフレーズと共に、ブヨブヨしたお腹の男女が
誰もが羨む肉体美の姿に変貌するライザップのCMが良い例です。

あのCMを見て、ちょっと行ってみたいと
思った方もたくさんいるじゃないかと思います。

あれは、コンセプトの力によるものですね。

他のスポーツジムと同じように、

"規則的な食生活と適度な運動が大事”

と当たり前のことを言うのではなく、
目に見て直感的にわかるビフォーアフターの写真を使い、

『あなたも2ヶ月でこうなれますよ』

というコンセプトを作ったのが、
ライザップが成功している理由なはずです。

受け入れられるコンセプト

コンセプトを作るのは、
大企業でも個人でも同じように可能です。

しかし、ほとんどのFPの場合、

『第三者の立場から保険・住宅・資産運用の
アドバイスをトータルで行います』

のような、ありきたりのコンセプトで
終わってしまっている場合が多いです。

もちろん、これはこれで間違っている事ではありません。

ちゃんとお客さんに説明をすれば納得してくれるでしょうし、
その考え方自体は素晴らしいと思っています。

しかし、より人を惹き付けたいと思うのならば、
もっと"魅力的な”コンセプトを持っていると便利です。

コンセプトの考え方

ただ、"コンセプトを作る”というと、
なんだか難しそうに感じるかもしれません。

恐らくその理由は、

『全く新しいものを生み出さなければならない』

と感じているからだと思いますが、
そんなに難しく考える必要はありません。

なぜなら、人に受け入れられるコンセプト
というのはある程度”型”が決まっているからです。

これは、映画業界を見てみれば明らかです。

同じタイトルの映画は一本もありませんが、

・宇宙からエイリアンが攻めて来たストーリー
・正義のヒーローが悪者を倒すストーリー
・病気で死ぬことがわかってる人のストーリー

このような、似たコンセプトの映画はたくさんありますよね。

こういった、受け入れられるコンセプトを探し、
自分のビジネスに応用すればいいのです。

成功したコンセプト

ただ、映画の例だけではわかりづらいと思うので、
実際のビジネスの例を挙げてみましょう。

僕が知っている例として印象に残っているのは、
ある整体院が打ち出して成功したコンセプトです。

そのコンセプトはどのようなものかと言うと・・・

『肩こりは揉んでも治らない』

です。

このコンセプトは面白いですよね。

『えっ!?この肩こりは揉んでも治らないの?
じゃあどうすればいいんだろう??』

と興味を持ってもらえるコンセプトです。

普通の整体院だったら、

『痛みの原因を治し、健康的な生活を
送れるようなお手伝いをする』

というありきたりなコンセプトを掲げ、
パッとしない結果に終わることがほとんどです。

しかし、その整体院はありきたりなものではなく、
明確でわかりやすく、魅力的なコンセプトを掲げることで、
短期間で成功を収めたそうです。

コンセプトの”型”

この例で挙げたのは、"常識を破る”
コンセプトの作り方です。

反対する常識が信じられているもので
あればあるほど、大きな効力を発揮します。

これは、FPでも色々と応用ができそうですね。

『家計簿を付けずにお金がラクラク貯まる家計管理術』

こういうのは、"常識的を破る”コンセプトの1つです。

他にも、こういう作り方があります。

単純・明確

単純さ、明確さを伴うコンセプトは強力です。

例えば・・・

『300万円安く家を買う方法』

なんかは誰でもすぐにわかりますよね。

魅力的なコンセプトというのは、
複雑・わかりにくい・抽象的など、
このようなキーワードとは対極にあります。

利便性

ライザップもこのコンセプトを含んでいますが、

『"普通だったら苦労しないといけないこと”を
“簡単で便利なもの”に置き換える』

というコンセプトも成功しやすいです。

例えば・・・

『何もしなくても老後資金が
5,000万円貯まる仕組みの作り方』

なんかは良さそうですね。

意外性

普通ではできないようなことを
できるようにするというコンセプトもありですね。

『0円で建てられる家』

というのは、コンセプトとしては魅力的です。
(同時に発生する”怪しさ”をどうにかする必要はありますが)

これは、住宅の一部をを賃貸に出すことで
実質支払いをタダ同然にできる、
という仕組みの持つコンセプトです。

実際の中身については詳しくないので
言及はできないですが、一般受けするコンセプトですね。

興味性

これは、確かアメリカのFPで成功した例が
あったような気がしますが・・・

『ベストなお金の貯め方は人に
よって違うことを知っていましたか?』

というコンセプトも良いですね。

この言葉の後に、

『同じ収入でも、お金を貯めることができる人と
いつまでたってもお金が貯まらない人が
いるのはなぜでしょうか?

その原因は、”自分に合ったお金の貯め方”ができていないからです。

あなたが貯金ができていないとしても、心配する必要はありません。
それは"お金を貯めるのが下手”なのではなく、
”自分に合ったお金の貯め方がわからない"だけなのです。

その”自分に合ったお金の貯め方”というのは、
この簡単なゲームで知る事ができます。』

みたいな形で続いて行く感じですね。

これも、人を惹き付ける力のあるコンセプトです。

実際に名刺交換でこんなこと言われたら、
多くの人が、『試してみたい!』と興味を持つはずです。

・・・

どうでしょうか?

この考え方を参考にして、
自分のコンセプトをより魅力的にできないか?

あるいは、全く新しいコンセプトを
打ち立てることができないか?

ぜひ時間をとって考えてみて下さい。

石塚 駿平
株式会社FPライズ代表。独立FPに専門特化したコンサルティング、セミナー開催などを行っている。現在は依頼のほとんどを断っているが、相談料5万円の住宅相談をネットから月10名集客、開業コンサルティングを行なったFPが独立後15日で100万円以上の売上げを達成など、多くの成果を上げている。

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