執筆者:昆 知宏
昨年から、毎日1時間ほどピアノの練習をしています。
学生時代に5年ほど習ってはいたのですが、20年以上まったく触っておらず、最初は本当に驚くほど指が動きませんでした。
楽譜を見ても頭と指がまったく連動せず、「ああ、これはもう無理かもしれないな」と正直思ったほどです。
再びピアノを弾こうと思ったのは全くの初心者の妻が突然ピアノを始めたことがきっかけで、「じゃあ自分も一緒にやってみようか」という軽い気持ちで再開しました。
まずは1か月続けることだけを目標にして、上手く弾こうとも、成果を出そうともせず、とにかく毎日鍵盤に触ることだけを意識しました。
すると不思議なもので、ある日を境に少しずつ指が動くようになり、音がつながり始め、気づけば練習が苦ではなくなっていました。
毎日やるからこそ、昨日との違いは分からなくても、1週間前、1か月前の自分と比べると確実に前進している。
この感覚は、私たちFPが日常的に説明している「複利」の感覚とまったく同じだな、と強く感じました。
複利を説明するFPこそ複利を信じるべき
複利というと、どうしても資産運用の文脈で語られることが多いですが、本質は「時間を味方につけた積み重ね」です。
1日、1週間ではほとんど変化が出ない。
むしろ「これ、意味あるのかな?」と不安になる。
でも、1か月、半年、1年と続けると、ある時点から成果が目に見える形で現れてきます。
しかも、その成果は直線的ではなく、後半になるほど加速度的に効いてくる。
だから楽しくなるし、続けたくなる。
過去に一度でもこの体験をしている人は、強いと思います。
ピアノもまさにそうで、最初の数週間は忍耐の時間でしたが、今は「1年後にどこまで弾けるようになっているんだろう」と考えるのが純粋に楽しみになっています。
この「将来を楽しみにできる感覚」こそ、複利がもたらす最大の価値なのかもしれません。
短期的な結果を追いかけるのではなく、未来の自分に期待できる状態をつくること。
その設計ができているかどうかで、日々の行動の質は大きく変わってきます。
資産運用と違って練習は、ある日突然なんとかショックとかもないので、確実に放物線上の成長が期待できるのも強いモチベになります。
資格もとってしまおう
同時に、今年は宅建を受験しようと決め、昨年の11月からコツコツ勉強を続けています。
こちらはピアノと違い、正直言って楽しいものではありません。
週4〜5日、1日30分程度。
量としては決して多くありませんが、「短い時間でもいいから、頻度を高く」を意識しています。
始めた当初は、何をどれくらいやれば合格に近づくのかも分からず、霧の中を歩いているような感覚でした。
しかし、数か月続けていると、少しずつ視界が開けてきます。
「この分野はこれくらいの理解度でいい」「ここはまだ全然足りない」「今のペースなら、この時期にはこのレベルに到達できそうだ」。
こうした距離感が分かってくると、不安は減り、淡々と続けられるようになります。
試験は10月。
まだ時間はありますが、だからこそ無理に詰め込まず、生活の中に自然に組み込む形で続けていくつもりです。
これもまた、複利の考え方そのものだと感じています。
集客もすべて複利です
この話は、集客や仕事づくりにもそのまま当てはまります。
ブログを書くこと、お客様の声を集めること、発信を続けること。
どれも一気に成果が出るものではありませんし、派手さもありません。
でも、やっていなければその時間は、おそらくスマホを眺めて終わっていたはずです。
そう考えると、コツコツと積み重ねた時間は、確実に自分の人生と仕事の質を底上げしてくれます。
しかも、あとから効いてくる。
気づいたときには、他の人と大きな差になっている。
これこそが複利の力です。
今年1年、ぜひあなたも「複利が働く行動」をひとつ設定してみてください。
大きな目標である必要はありません。
小さくて、地味で、今日からできることを、淡々と続ける。
それだけで、1年後の景色はきっと変わっているはずです。
PS
1年後にこのメルマガで複利の効果を示すのに、ピアノの腕を披露して同じ内容で執筆してみたら面白いかもしれませんね笑