FPの基本はライフプランにあり。
私はこう思っていますが、
あなたはいかがでしょうか?
先日、住宅FPマスター講座に
ご参加頂いた受講者の方が
講座の内容を元に新事業を
立ち上げるということで、
新潟から400㎞離れた山梨へ
訪問をしてきました。
新潟と山梨は完全に高速道路で
繋がっており、
Googleの到着予測を
見るとちょうど4時間。
これなら余裕だなと思い、
旅行気分で車で行ってきました。
二人とも伊勢神宮の参拝を、
同じタイミングで偶然行っており、
神様がくれたご縁なのかもしれません。
というわけで何をしに行ったかと
言いますと、
ライフプランニング作成の
レクチャーをしてきました。
事前にお話したところによると、
あまり得意ではないということで、
ライフプランニング作成分野に
苦手意識を持ったまま
スタートするのは危険だと
思ったからです。
提案のすべての根幹となる、
ライフプランニングはFP
必須のスキルと言えるでしょう。
マニュアルがない
ところで、
ライフプランニング作成のスキルって、
マニュアルというマニュアルが
ありませんよね。
最初は具体的事例もないから、
練習もできません。
何を聞きとって、
何をデータ入力していけば良いか、
これを説明するとなると、
意外と単純じゃないという事実に
気付きました。
私はFP名人というソフトを
使っていますが、
とにかく実践で経験を積み重ね
我流でデータ入力の癖を掴み、
理論上ではない現実地に近づける
独自値を増やしていった感じです。
例えば、
年収のところを去年の源泉徴収票の
金額をそのまま入れて上昇率1%
設定をしても、
その結果で使ったシミュレーション
なんて現実味がありません。
なぜだか分かりますよね。
なぜなら、
たまたま給与が多かった年度なのか、
低かった年度なのか、
1枚の源泉徴収票だけでは
読み取ることができないからです。
諸手当の内訳や残業頻度、
今後の異動・転職可能性を
考慮・議論せずに、
その数値だけを入力した
楽観的ライフプランニングは、
相談者の人生をめちゃくちゃに
してしまうことがあるのです。
楽観的ライフプランの危険
これも経験則ですが、
例えば奥さんの給与計算をする際、
まだ子どもがいらっしゃらない家計は、
多くの場合現実はイメージどおりの
収入を作ることはできません。
子育てによる給与減は、
実際机上計算より大きく下方修正
されます。
子どもの病気や子育てによる、
心身的疲労による休職、退職。
これらはザラにあることです。
これは我が家でも相当に痛感して
いることで、
自分作成の3年前ライフプランニング
は大きく軌道修正になりそうです。
子どもがもし2人、3人となったら、
今の仕事を続けていくのは、
到底不可能だよねと妻と話しています。
夫の協力具合にもよりますが、
子ども二人にフルパワー共働きは
思った以上に実現することが難しいと
自分をみてもまわりをみても
思うわけです。
つまりこういったことに
触れないライフプランニングは
机上の空論になる可能性があり、
しかも楽観的すぎる結果を
作っていることになりがちです。
お客さんあるある
今回レクチャーの時に何回も
私が発したセリフがあります。
それは、
「お客さんは収入は過剰申告し、
支出は過小申告する傾向があります。」
ということです。
売り手の紐付きFPであれば、
意図的に収入を過剰入力し、
支出を過小入力する人もいますが
ここではそんなレベルの低い話は
やめましょう。
そうではなく、
今まで何組も相談者と話をする中で、
収入は先ほどの例をもってもそうですし
特に支出はほとんどの方が、
”過少申告する傾向にあります!”
つまりそれを鵜のみにして作っても、
またしても楽観的結果になって
しまうのです。
私たちはプロですから、
ミスリードは許されません。
もしあなたがマニュアルに徹して
動いていたら、
お客さんの正しい未来を提示するために
楽観的ライフプランになっていないか、
今一度チェックをしてみてください。
ゾッとすることがあるかもしれません。