つくばの自宅より
執筆者:石塚 駿平
Youtubeで、経営者の対談動画を見ていたら、面白い話がありました。
見たのは、DMMの亀山会長のインタビューです。
DMMは今では3000億円超の売上がある大企業で、亀山会長は個人資産も何千億とあるみたいです。
そんな亀山会長がお金を使うことについて質問を受けたときに発した、とある一言がとても印象に残りました。
それは、
『お金がたくさんあると、消費に拒絶される』
という言葉です。
"消費に拒絶される"とは?
消費に拒絶される?どういうこと?
と思ったのですが、お金がない時は、高いものを見て
「いつかあれを買えたら楽しいだろうな・・・」
と憧れがあり、実際に買ったら(少なくともその時は)満足することができる。
でも、お金がありすぎると全てのものが簡単に手に入るから、
「あれをいつか手に入れたい!」
という欲がなくなってしまう。
だから、消費というものが楽しくなくなってしまう。
"消費に拒絶される"というのは、こういうことのようです。
高いものの価値の中身
これ、なかなかおもしろい話だと思いませんか?
この話が意味するのは、僕達が何か高いものを手に入れようとする時、そのものの価値というのは、
『高いお金を払わないと手に入らない』
という希少性に大きく支えられているということです。
そのもの自体の価値よりも、そっちの方が大きいのかもしれません。
確かに、別荘とか、高級車とか、貴金属とか、高価なブランド物というのは、まさにこのことが当てはまりそうですね。
真のお金持ちが着る服の話
もう1つ、僕が聞いた話で面白かったものを1つ。
とあるアメリカの不動産営業マンが、お金持ちを相手にビジネスを始めたそうです。
その人は、お金持ちを毎日見ているうちに、あることに気づきました。
それは・・・
『本当のお金持ちは、Tシャツを着ている』
ということです。
普通のお金持ちは、周りからの視線を気にして上等なスーツを着ている場合がほとんど。
それはそれで、わかりやすくお金持ちだとわかるのですが、本当に大きな財産を持っているお金持ちは、
『高いスーツでも他の服でも何でも問題なく変えてしまうから、自分の着たいものを選んだ』
という考え方で、他人の目を気にせずに自分が来ていて楽なTシャツを着ている。
桁違いにお金を持っている人は、そんなパターンが多いそうです。
これも、なかなか興味深い話ですよね。
得られる教訓
これらの話から得られる教訓というのは、
『人が価値があると感じているものは、"それが高くて手に入りにくいから"という理由で価値を感じているだけ』
という場合がある、ということです。
これは、幻想ですよね。
この考え方にとらわれてしまったら、本当に大事なものを見落としてしまいそうです。
おそらく、年収1000万を超えるような少しお金持ちの人は、こういった幻想にとらわれてしまっている人が多いのではないかと思います。
では、どうやったらこのような幻想に惑わされずに、本当に自分にとって価値のあるものを見つけられるのか?ということですが・・・
想像力を働かせて、
『自分に使い切れないほどの大金があったら、どんな選択をするか?』
ということを考えてみる、というのが有効かもしれません。
問いを投げかけてみてください
この質問を自分に投げかけ、真剣に考えれば、自分にとって本当に価値のあるものを発見できるかもしれません。
もしかしたらその途中で、
『欲しいと思っていたけど、自分の人生には必要ではなかった』
というものに気づくこともあるでしょう。
それができたら、より良い人生を歩むことができそうですよね。
そして、こういったアドバイスができるようになったら、顧客の人生を変えるような価値を提供できるFPになれるかもしれません。
もしこの話が心に響いたら、ぜひ時間をとって考えてみてください。
面白い発見があるかもしれませんよ。