駅前のカフェより
執筆者:中西雅司
今日は、駅前に新しくオープンしたカフェに来ています。
個人でされている小さなお店のようですが、ニューオープンのお店には自然と足が向いてしまうものですね。
どんな雰囲気だろう、どんなメニューがあるのだろうと、ワクワクしながら入ってみたくなります。
では、同じ「ニューオープン」であっても、FP事務所の新規開業の場合はどうでしょうか。
残念ながら、飲食店のように「新しいから行ってみよう」と気軽に顧客が来ることは、ほぼないですよね。
その違いはどこから生まれるのでしょうか?
飲食店とFP事務所の違い
いくつかの要因があると思います。中でも私が考える大きな違いは次の2つです。
1つは、「ポジティブなワクワクがあるかどうか」です。
飲食店は、美味しいものを食べてみたいというポジティブな欲求が、行くかどうかの強い動機。
一方で、FP事務所はあまりポジティブな要因で訪れる人は多くはないはずです。
もう1つは、「失敗できるかどうか」。
飲食店の場合は、仮にすごく美味しくなくても、何万回という食事のうちの1回なので、挽回は可能。
万が一「あまり美味しくなかった」としても、食事は一度きりの体験なので、次に別のお店を試せばよいわけです。
つまり失敗できるということ。
一方で、FP事務所はそうはいきません。
人生やお金に関わる相談は「何度もやり直せるものではない」ため、失敗は避けたいという心理が強く働きます。
だからこそ、「新しいから行ってみよう」という理由だけで選ばれることは難しいのです。
それでも新しいFPには強みがある
では、開業したばかりのFPは、長く続けているFPに比べて、不利なだけなのかというと、決してそうではありません。
むしろ「新しいからこそ持てる強み」が存在します。今日はそのうち3つをご紹介します。
1つ目は 一般顧客の立場に近い存在であるということ。
長年FPをしている人に比べると、顧客だった時期が近く、「お金のことで悩む気持ち」や「相談に来るときの不安」を理解しやすい立場にあります。
だからこそ、顧客の気持ちを理解し、顧客の心情に寄り添うという強みを発揮しやすい。
2つ目は わかりやすく伝える力。
専門家は経験を積むほどに専門用語を日常的に使うようになり、一般の人にとって難しい言葉が当たり前になってしまいがちです。
反対に、始めたばかりのFPは「何が伝わりにくいか」をまだ鮮明に覚えているため、顧客にとって理解できる言葉を選びやすい。
これは顧客との信頼関係づくりに直結します。
そして三つめは 一生懸命さ。
経験や実績で勝負できるようになると、自然と「頑張っている姿」を前面に出す必要はなくなります。
しかし、開業したばかりの頃は、むしろ一生懸命さそのものが強みになります。
誠実に取り組む姿勢は顧客の心を動かします。
強みを活かし、成長へとつなげる
FPは、開業したばかりの時期は、特に、集客が難しく感じられるものです。
しかし今日ご紹介したような3つの強み、
・一般人の気持ちを理解できる
・わかりやすく伝えられる
・一生懸命さ
を発揮しやすい立場にあります。
だからこそ、この時期はその強みを最大限に活かして顧客と向き合い、経験や実力がついてきたら徐々に「実績」や「専門性」といった新しい強みにシフトしていけばよいのです。
開業を迷っている方や、開業間もなく「自信がない」と感じている方は、ぜひ今日の話を参考にしてみてください。
ニューオープンの時期ならではの強みを大切にしながら、一歩ずつ成長していきましょう。