FPの価値と妖怪の話

石塚駿平

さて、もうあと数日で
今年は終わりますね。

今年も色々なことがありましたが、
一般消費という観点で言うと
アニメがヒットした年だったと思います。

日経トレンディによる、

「2014年ヒット商品ベスト30」

のランキングでは、
一位は『アナと雪の女王』
二位は『妖怪ウォッチ』でした。

ちなみに去年の一位は
『コンビニコーヒー』で、
一昨年は『スカイツリー』です。

アナと雪の女王は、至る所で
音楽が流れていましたよね。

きっとあなたも、
何度も耳にしたはずです。

ハロウィンでは多くの子ども達が
アナと雪の女王の衣装を着て
仮装をしていました。

妖怪ウォッチも、コンビニや
携帯ショップ、チェーン店の
コラボ等でよく目につきます。

ただ、作品の中ででてくる、

『日常の不思議な出来事は
すべて妖怪のしわざ』

というコンセプトが子ども達の
間で流行り過ぎて、

「宿題をしないのも妖怪のせい」

「寝坊をするのも妖怪のせい」

「野菜が嫌いなのも妖怪のせい」

みたいに、言い訳に使う子どもが
増えて親が困っているみたいですね。。

妖怪が存在する理由

まあ、一過性のものなので
すぐに収まると思いますが、、

この話を聞いてちょっと
思い出したのは、

『なぜ妖怪は存在しているのか』

という理由の話です。

確か、中学校の国語で文章問題で
出てきた時に知ったのですが、
その理由にハっとしたのを覚えています。

あなたは、妖怪という存在がなぜ
あるのか、考えたことはありますか?

これは非常に面白かったのですが、
その文章には、冒頭にこんなことが
書いてありました。

『妖怪とは、人の恐怖を
和らげる為に生まれた存在である』

この文章を初めて見たとき、

「えっ、妖怪って人を怖がらせる為に
あるんじゃないの?どういうこと?」

と僕は感じました。

逆接的だったので、すぐには
納得できなかったのです。

しかし、文章を読み進めていくうちに、
とても納得させられました。

未知を既知に変える

その文章に書いてあったのは、
つまりこういうことです。

『人が最も恐れることは何か?

それは、、、

“得体の知れないもの”

である。

その最たるものは死である。

なぜ死が恐いのかというと、
それが未知のものであり、
解明できないものだからだ。

科学が発達していない昔には、
“どうしてもその現象を説明できないもの"
が数多く存在していた。

外から突然音がしたり、
子どもが突然いなくなったりなど、

当時の人間には正しい説明を
与えることができなかったのである。

人々は、そういった現象に対して
ただならぬ恐怖を感じた。

そこで、その当時の人々はそう
いった未知の現象を説明する為に
妖怪という存在を生み出した。

妖怪という存在を生み出すことで、
理解を超えた現象に説明を
与えることにしたのだ。

そうすることで、今まで説明の
できなかった未知のものが、
既知のものに変化する。

先ほども述べたように、
人間は未知のものを最も恐れる。

その未知の状態よりも、
妖怪という存在を使って、

“それは○○という妖怪の仕業だ"

と説明できる方が、感じる
恐怖が少なくなるのである。

つまり、妖怪というのは人間の
恐怖を和らげる為に生まれたのだ。』

と、こんな感じです。

これは、納得できる話ですよね。

FPにどう関わってくるの?

こういった起源があり、
そこから転じて恐怖の象徴の
ようなものに変わって行ったのです。

そして今では、商業的に大成功を
収める娯楽としても使われるように
なったのは、何だか面白いですね。

ただ、この話をするだけでは
単なる雑学で終わってしまうので、、

あなたにとっても役に立つ話をしましょう。

人が恐れるもの

上でも書いている通り、
人が最も恐れるものは・・・
『未知のもの』です。

これは、お金についても同じです。

「本当にこのままでいいのだろうか?」
「老後はちゃんと生活できるのか?」
「住宅ローンは返済できるのだろうか?」

このような『未知のもの』には
人は強い恐怖を感じます。

だからこそ、『未知のもの』
を『既知のもの』に変えてあげると、
お客さんは大きな価値を感じてくれます。

これは、個別相談でも、
セミナーでも同じです。

この部分を見落としていませんか?

ただ、こういった部分はFPであれば
常識的にわかっている部分なので、

「わざわざ説明する必要はないだろう」

と思ってしまったり、説明に時間を
かけないでしまう場合があります。

ただし、例えそれが何の
解決になっていなくても、

『わからなかったことが明らかになる』

ということには大きな価値があるのです。

この部分をわかった上で話を
組み立てて行けば、お客さんが
感じるサービスの価値が上がります。

セミナーであれば、個別相談への
移行率を上げることができるでしょう。

ちなみに、将来の見通しを
明らかにする方法を示して、

“あなたの場合はどうすればいいのか"

を個別相談で実現できますよ、
ということを伝えて個別相談を
案内するのは鉄板のパターンです。

『今までわからなかった
こと明らかにしてあげる』

ということも、立派なFPの価値です。

是非ともこの部分を忘れないで下さいね。

石塚 駿平
株式会社FPライズ代表。独立FPに専門特化したコンサルティング、セミナー開催などを行っている。現在は依頼のほとんどを断っているが、相談料5万円の住宅相談をネットから月10名集客、開業コンサルティングを行なったFPが独立後15日で100万円以上の売上げを達成など、多くの成果を上げている。

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