つくばの自宅より
執筆者:石塚 駿平
最近、車を買い替えました。
子どもが生まれたので、スライドドアがあるミニバンの方が良いかな〜、という話になったのが理由です。
個人的には車には強いこだわりはなく、車として乗れれば良いかなくらいに思っています。
一方でカナダ人の妻は、
『日本には安い日本車がたくさん出回ってるから、それを買わないのはもったいない!カナダだともっともっと高い。それに中古車だったら傷つけてもあんまり罪悪感がないから安心して乗れる』
という意見を持っていて、かなり堅実思考です。
それはそれでとても良い考え方だと思うので、僕もその考えに乗っかっています。
外国人が使う情報源
以前もフェイスブックの個人売買ページで(日本では一般的ではないですが、海外ではフェイスブックを通じてメルカリみたいな感じで中古品の売買が盛んみたいです)、割安な車を見つけてきてくれました。
そして今回は、僕も妻もキャンプが好きで、
「近い将来、家族でキャンプに行けたら楽しそうだからキャンプ向けの車を買おう!」
という考えで一致したので、最初からキャンプ仕様になっているフリードプラスという車を購入することにしました。
後部座席をフルフラットにすることができて、車中泊も簡単にできそうなミニバンです。
それが決まった後、少し中古車の相場を調べたりしていたのですが、そうこうしているうちに妻が
「なんかものすごい良さそうなやつを見つけた!」
と、千葉県にあるディーラーの情報をまたもやフェイスブックで見つけてきました。
怪しみながら現物を見てみることに
内容を見ると、走行距離7万キロで修復歴なし、2017年のハイブリッドで先進機能も付いていて80万円。
同様の条件で中古車を探してみると、120〜130万くらいが相場なので
「なんだこれ?なんか裏があるんじゃないの?」
と思いながらも連絡を取って実物を見せてもらうことにしました。
フェイスブックで妻がやり取りをして、指定された場所に行くと古い一軒家のようなオフィスに案内されました。
どうやら、車の輸出をメインにしているバングラデシュ人の会社のようです。
社長は30年以上日本でビジネスをしていて、日本語はペラペラ。
話を聞くと、まあまあ信用できそうな感じでした。
車を試乗させてもらったのですが、走りは問題なし。
掘り出しものだと感じたので、その場で買うことにしました。
驚きの値付けの裏側
そうなってくると、なんで相場よりもすごい安いのか?
という話になるのですが・・・
社長は話の途中で、
「これいくらで売りに出しているか私は知らないんだけど」
と言っていました。
そして、試乗している間に確認をしたようなのですが、
「これ、社員が値付けをしたんだけど、グーネット(中古車検索サイト)だと120万で出しているのを、フェイスブックだと別の値付けをしてたみたいなんだよね・・・」
とポロリ。
ちょっと面を食らった顔をしながらも、
「まあ、社員の成績とかもあるし、言っちゃったものはしょうがないから・・・」
ということで、フェイスブックで掲載していた80万で買えることになりました。
実際にグーネットを見てみたら同じ車が120万で乗っていたので、実質40万円引きで買えたようなものですね。
つまり、本当に掘り出し物でした。
誰に情報を発信するか重要
なんで社員の方がこんな値付けを行ったのかはわからないですが・・・
もしかしたら、日本人向けには普通の値段で売れるけど、外国人がよく見るフェイスブックでは安い値段にしないと売れないから、みたいなのがあったのかもしれません。
妻を通してそういった情報にアクセスできたのはラッキーだったと言えるでしょう。
この話から得られる教訓というのは、
『誰に情報を発信するかで、買い手の購買力は変わる』
ということですね。
日本人は車にお金を出しやすいけど、外国人はお金を出しにくい。
なので、日本人向けの媒体では高く値段をつけやすくて、外国人向けの場合は安い値段になりやすい、ということになります。
FPの場合でも、誰に情報を発信するかによって単価が変わる場合は多々あります。
サービス内容を変えずに単価を上げる発想
実際に僕が知っているFPの話だと、単価を3倍に上げたいと思ったとき、一般の人を相手にするとどうしても難しいから医者や経営者にターゲットを絞った、という方がいます。
その他にも、個人ではなく法人を相手にすることでサービス内容をあまり変えずに単価が跳ね上がった、という話は結構耳にします。
もし自分の提供しているサービスの単価を上げたいと考えているのなら、
『誰に情報を発信するか』
ということを考えてみると、アイデアが浮かぶかもしれません。
お客さんの質を上げながら単価も上がり、仕事がより楽しくなる可能性を秘めた発想の方法なので、ぜひ考えてみてくださいね。