2日前のことです。
自分のビジネスを始めた妻が、初めての売上を上げました。
心理カウンセラーのような仕事をしているのですが・・・
1回のセッションは、5万円。
2〜3時間で、フォローアップが付きます。
開業してからしばらくは半額の2万5千円でやるみたいですが、初めての売上というのは嬉しいですよね。
クライアントの満足度も高く、少なくともあと2回はリピートする意志があるそうです。
僕は妻が結果を出しているのが嬉しく、妻もさぞ嬉しかろうと思っていたのですが・・・
感想を聞いてみると、予想外の答えが返ってきました。
あんまり嬉しくなさそう・・・
どんな感想かというと、
「お金をもらうのに罪悪感がある」
「なんか、騙してお金をもらっているような気分が少しする」
とのことでした。
クライアントはとても満足しており、
「周りの人にぜひ紹介したい!」
とも言っていたといいます。
なので、これは明らかに合理的な感情ではないのは明らかです。
罪悪感を感じる理由
では、一体なぜこのような感情を抱いてしまうのでしょうか?
その答えは・・・
正直、わかりません。
なぜなら、人によって理由は異なるからです。
ちょっと想像してみてもらいたいのですが、3歳の子どもは
「お金をもらうことは悪いことだ」
と思っているでしょうか?
思っていないですよね。
ということは、お金をもらうことへの罪悪感というのは生まれつきのものではなく、
『自分が生きている間に身に付けてしまったもの』
だと言うことができるはずです。
みんなが受けているメディアの影響
もちろん、メディアの影響もありますよ。
テレビドラマや映画を見ていると、悪いお金持ちがたくさん出てきます。
メディアを通してそのような情報を受け取っていると、
『お金持ち = 悪』
のイメージが付いてしまうのは間違いありません。
また・・・
『お金持ち = 悪』という図式を作ることで、稼ぐことができていない自分を正当化できるということもあるでしょう。
「自分は善人だから、お金を稼げていないのはしょうがない。お金持ちは悪い人たちだ」
という考えを持っていれば、お金を稼げていなくても居心地が悪くなることはありません。
このようなことは、お金の罪悪感に対して確実に影響を与えていますが・・・
それよりも重要なのは、その人の人生の中でお金の罪悪感を持つに至った出来事の方です。
どんな出来事がこどもの時にあったのか?
例えば、親から「お金を貸し借りは悪いものだから、絶対にやってはいけない」と強く教えられて、お金は汚いものだと思うようになった、とか・・・
親戚からもらったお年玉がきっかけで家族とトラブルになった・・・
親がお金持ちを目の敵にしていていつも悪口を言っていた・・・、などです。
その人自身がお金の罪悪感を持つようになったきっかけの方が、はるかに大きな影響力を持ちます。
そして、幼い頃の記憶というのは非常に強力で、大人になってもその影響を無意識のうちに受け続けるのです。
だから、お金の罪悪感を払拭するには、その人がお金の罪悪感を持つに至った出来事にアクセスし、その時の考えを上書きする必要があります。
自分が子どもの頃に起こった出来事を、合理的な判断ができるようになった大人の目線で見てみる。そして、新しい考え方を脳にインストールしていく。
これができれば、お金の罪悪感というのは消えていきます。
FPもお金の罪悪感を持っている人は多い
幸いにして妻はこういったことを仕事にしており、周りに同じスキルをもった心理カウンセラーがいるので、
「良さそうな人のセッションを受けて、お金の罪悪感を消せるようにしてみる」
と言っていました。
すぐにそういったことができるのはラッキーですね。
ちなみに、FPでもこのお金の罪悪感を持っている人は多いです。
お金を受け取ることにブロックがあって、なかなかフィーを受け取ることができなかったり、、、
そもそも無理だと決めつけている人は、特にその傾向があると思います。
お金の心理もわかっているFPは強い
でも、FPというのはお金の専門家ですよね。
なので、FPがお金に対して罪悪感を持っているのは変な話だと思います。
この罪悪感の取り除き方は上でお話した通りで、少し心理学を学べば解決ができる話です。
そして、その心の仕組みを知っていれば、お客さんのお金の罪悪感を取り除くこともできるようになります。
お金を受け取ることに対してももちろんですが、お金を使うということに対しても罪悪感を持っている人は多いです。
そういう人のお金に対する罪悪感を取り除いていき、
『気持ちよくお金を受け取り、気持ちよくお金を使う』
ということができるようなアドバイスもできるようになったら、FPとして提供できるものの価値は大きく上がるでしょう。
お金は数字だけではなく、感情も同時に大きく動くものです。
だから、お金の専門家としてはできれば両方に詳しくなっておくのは自然だと思います。
この分野は非常に面白いので、興味があったら心理学を深堀りしても面白いかもしれませんよ。