あなたの顧客は悪い話が大好き

石塚駿平

僕はいつも疑問だったのですが・・・

ゴシップってよく売れますよね。

有名人が不倫をしたとか、、、

政治家の汚職事件とか、、、

アイドルの裏話など。

こういったものは人の関心を駆り立てます。

週刊文春なんかはすごい話題になりますし、テレビのワイドショーはこういった話題が大好きです。

個人的には、

「なんでそんなに他人のことを気にするんだろう?時間の無駄なんじゃないか?」

と思っていたのですが、最近読んだ本の中に、

"人がゴシップを好きな理由"

が書かれていました。

これが非常に興味深く、ものすごい納得をしました。

あなたは、その理由がなんだかわかりますか?

人がゴシップ好きな理由

人がゴシップを好きな理由を端的に言うと、

『生存本能』

らしいです。

こんなことを言うと、

「いやいやいや、そんな訳ないでしょ!生きるのに全然関係ないじゃん!」

と思うでしょう。

しかし、それが大いに関係しているのです。

はるか昔の人類の話

どういうことかというと、話ははるか昔に遡ります。

人類は最初の頃、長い間50〜150人のグループで生活をしていたそうです。

その人数だと、全員のことを完全に把握することは難しいですよね。

そして、その当時は人口の1〜2割が人によって殺される時代でした。

なので、悪いことを考えている人はいないのか、誰が信用できるのか、誰と距離を取るべきなのか、という情報は非常に重要だったのです。

そこで役に立ったのが、ゴシップ。

つまり、人の悪い噂という訳です。

世界共通の人間心理

こういった悪い噂に注意を払い、関心を持った人類が生き残った。

これが、私たち人間がゴシップ好きである理由だそうです。

もちろん、それ以外にも自己肯定感を補うなどの理由はあるでしょう。

しかし、こういった人間の生存本能に結びついているという説明には、とても納得させられました。

日本だけではなく、欧米でもスーパーのレジ脇やコンビニに必ずゴシップ誌はありますし、これは世界共通なのでしょう。

どうビジネスに応用するか?

この事実を知っただけだと、ただ面白い話を聞いたということだけで終わってしまうので・・・

ビジネスに繋がる話をしましょう。

これに関連した研究結果なのですが、2人の人間が第3者のことを話すとき、その内容が"悪いもの"だった場合はその2人の間に強い仲間意識が生まれるそうです。

"悪いもの"というのは、何か悪い噂話だったり、誰々がこんな悪いことをしているという話ですね。

確かに、悪い上司の話で団結する部下達なんかは簡単に想像できると思います。

そして、この心理はFPもうまく活用ができるはずです。

こんな話はいかが?

例えば、あくどい営業方法の話をする。

大企業のズルい利益の出し方を暴露する。

金融商品の裏側の話をする。

こういった話を、

『ここだけの話』

として顧客を共有したら、あなたと顧客の間に仲間意識が生まれます。

前述した通り、人はこういった話が大好きですし、あなたの顧客も同じです。

そして、この仲間意識は、FPビジネスにとっては大きなプラスになります。

あなたの提案を受け入れてもらったり、相談に来てくれる可能性が上がるからです。

単に人の悪口を言ったり有名人のゴシップで盛り上がるのは良くないですが・・・

こういった方法であれば、うまく活用ができそうですよね。

活用方法を考えてみてください

という訳で今回は、人がゴシップ好きである根本的な理由と、その特性を活かす方法についてお話ししてみました。

個人的にもこの理由は驚きでしたし、同時に納得感のあるものでした。

これからは、週刊誌やワイドショーのゴシップにも寛容になれそうです・・・

人間心理というのは、非常に面白いものですね。

これは簡単にビジネスに応用できるものなので、自分の場合は何ができるのか?ということをぜひ考えてみてください。

石塚 駿平
株式会社FPライズ代表。独立FPに専門特化したコンサルティング、セミナー開催などを行っている。現在は依頼のほとんどを断っているが、相談料5万円の住宅相談をネットから月10名集客、開業コンサルティングを行なったFPが独立後15日で100万円以上の売上げを達成など、多くの成果を上げている。

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