年400万の仕事を受けるべきか

王子駅のカフェより
執筆者:中西雅司

  

「損して得とれ」

これは、FPとしてビジネスを成功させるために、非常に重要な言葉であり、考え方です。

この言葉は、簡単に言えば、

「目先の利益にとらわれることなく、長い目で見て得になる選択をしよう」

という意味ですよね。

こういう考え方で行動を続けることができれば、ほぼほぼ成功するのは間違いないと言えます。

なぜなら、人間のほとんどは、意識しなければ、目先の利益にとらわれてしまう性質(現在志向バイアス)を持っているからです。

現在志向バイアス

現在志向バイアスとは、

「人間は、将来の利益よりも、目先の小さい利益を優先してしまうという思考パターンをもっている」

というものです。

人には、こういった性質があるので、意識をしておかなければ、目先の利益に走ってしまいがちになる。

そして、結果として、将来の大きな利益を得るチャンスを失ってしまいます。

なので、

「損して得取れ」

を意識すればするほど、うまくいく確率が大きくなります。

年400万円の仕事を受けるべきか

以前もこちらで書いた記憶がありますが、私自身、FPとして独立して1年目のときに、これに関する大きな経験をしています。

当時、私は、まだ年100万も稼げていなかったと思います。

そんな時に、住宅ローンの会社から、

「取次の仕事で、年400万円くらいの仕事をやりませんか?」

といった提案を受けました。

とても嬉しかったことを記憶していますし、その収入があれば、余裕ができると思いました。

でも、私は、結果的に、勇気を出して、その仕事を断りました。

なぜなら、その仕事を受けてしまうと、毎日のように時間が取られてしまうし、自身のFPビジネスの仕組みを作ることが大きく遅れてしまうと感じたからです。

その後、私は、1年ちょっとでFPビジネスを軌道に乗せることに成功するわけですが、もし、その仕事を受けていたら、自分自身のビジネスの発展を阻害したと強く感じています。

なので、当時の彼女(今の妻)に激怒されながらも、断って本当に良かったと思っています。

稼げていない時期は特に注意が必要

特に、まだ稼げていない時期は、目先の利益にとらわれてしまいがちになりますよね。

ですが、その仕事を受けることによって、将来得られる利益を失ってしまうこともあります。

なので、仕事の依頼があった場合には、

「その仕事が、長期的に見た時に、自分にとってプラスになるのか」

という観点を、一度立ち止まって考えてから、受けるかどうかを決めることをおすすめします。

特に、長く時間が取られてしまう仕事は、注意が必要です。

「損して得取れ」を思い出す

ずっとは難しいと思いますが、何か判断に迫られたときには、

「損して得取れ」

という言葉を思い出してみてください。

この考え方に従って、判断する癖をつけていけば、必ずあなたの長期的なビジネスの発展につながっていきますので。

これからもあなたの活躍を心から応援しています。

中西雅司
大手生命保険会社に約8年勤務後、2013年にファイナンシャルプランナーとして独立。これまで40万件以上のクレームを見てきた経験から、保険適正化コンサルタントとして活動をする。現在はFPのための経営コンサルタントとして、FPの育成にも力を入れており、『保険の販売手数料に頼らなくても、FPが活躍できる業界を作る』という想いの実現に向け日々邁進している。

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