自分で調べてもよく分からないから専門家にお金を払ってでもいろいろ教えて欲しい。
「ネットで検索した専門家=あなた」であればそれがビジネスとなります。
先日、私が “相談をしたい側” の立場としてネット検索をしました。
内容は、熱心な趣味になっている登山について。
初心者レベルからどうすれば次のステップにいけるのか。
自分で考えていてもよく分からないし、自分のレベルに合っていない山に行ったら死ぬかもしれない。
ということで、「誰かに教えてほしい!」となりネットで検索をしました。
そうしたらスポーツ用品ショップの石井スポーツがやっている登山教室がヒットしました。
私の住んでいる新潟市でちょうど有料講座があったので参加してみたのです。
開始15分前に到着して、最前席を陣取り...。
結論、講座を参加者の目線でみると自分のビジネスにも生かせそうなものがたくさん見えてきたのです。
売り込みなしの情報提供に価値あり
良かったことは講座が有料だったので、売り込みがなかったこと。
例えば登山用の夏におすすめのウェア、山小屋装備に必要なグッズ一式。
寝袋、マット、グローブ、靴...。
ありとあらゆるものを実際にお店に置いてあるものを持ってきてくれて、実際に中を開けたり触ったりできました。
気になるグッズは普通中身を開けてまでは確認しずらいので、非常に参考になりました。
欲しいと思っていたウェアもオススメのメーカーなども教えてもらい躊躇なく購入ができました。
購入はネットで検索し、メーカー公式のアウトレットから入手。
もちろんお店で購入することもできましたが、一切そんな空気もなかったので助かりました。
売り込みなしで具体的に情報提供してくれて、購入先を自由に決められるというのは価値が高いことを知りました。
これって私がいつも住宅購入アドバイスでしていることです。
相談者の立場に立つと、自分のしていることにとても価値があることが実感できてうれしくなりました。
講座の内容よりも大事なこと
講義の内容そのものは、よく登山雑誌に書いてあるような基本的なことでした。
座学でしっかりそのあたりを復習できるのは良かったですが、そこに価値そのものがあるかというとそうでもありません。
これは私たちFPが情報提供をするときにも似たようなことが言えると思います。
価値があったのは、講座中や講座後にある質疑応答です。
ネットで調べても書いていないようなことを具体的に先生に聞けたのはとても価値が高かったです。
例えば「私は、A山にこのタイムで登っているが、今目標にしているB山にトライしても大丈夫か?」
というものです。
「それならC山に登ってみて、頂上でまだ余力があればB山に行っても大丈夫だと思いますよ。」
と回答をもらいました。
C山はまだ私は登ったことはなく、いつもの山よりちょっと高く、コースタイムもちょっと長い。
というわけでは、とりあえずC山に行って自分の体力測定をしてみれば良いことがわかります。
こんな感じで、具体的に講師に質問ができて、自分の悩んでいるテーマを具体的に解決策を明示してくれると嬉しいですよね。
相談者としてはこの時に感じる満足度はめちゃくちゃ高い。
ここは本当に大事です。
私たちが応用できるとしたら、個別コンサルティングで「お悩みのことは何ですか?」と具体的に聞いてあげてもいいですね。
セミナーの場合は、小規模にして「あなたのお悩み事はなんですか?」と聞く時間を作ることも有効です。
参加者のほとんど似たようなことで悩んでいるので、どんな質問にも回答する価値があり、参加者も知りたいことばかりです。
価値はもっと生まれる
登山教室を受講してみて思ったのは、その後のオファーを出してほしかったこと。
参加者同士の交流をもっと促進してもいいのではと思ったことです。
その後のオファーとは、ここで終わりではなくて次の機会を講師側から作ること。
例えばグッズ選びの個別相談会を1回60分などで企画すればお店で数万円分いっぱい買ってもらえるのにもったないなと思いました。
講師はお店の店長だったので、絶対に商品を買ってくれる相談会という名の接客にはもってこいですよね。
この場合、お客さんには相談料も払ってもらい、なおかつ商品も買ってもらえるという展開です。
家計の有料見直し相談から、保険の見直しになる流れと何だか似ています。
あとは参加者同士の交流がほぼなかったので、自己紹介や目標などを共有できると楽しいなと思いました。
FPのセミナーだとそこまで踏み込むのは難しいかもしれませんが、小規模セミナーのアイスブレイクはセミナーの雰囲気は格段に良くなるので入れた方がいいように思います。
こんな感じで自分が参加者として客観的に講座を受けると勉強になる部分がたくさんあります。
あなたもFPに関連するものではなくて、趣味の講座を何か受けて見るときっと新鮮な気づきがあると思います。
ぜひやってみてはいかがでしょうか。