対面で微妙な空気になりたくないなら・・・

中西雅司

「交通ルールの遵守とお客様の安全の
ために、シートベルトをお締めください」

タクシーの後部座席に乗って、
行先を告げると、

自動システムからこんな音声が
流れます。

その自動音声に言われるままに、
私はシートベルトを締めようとします。

後部座席でシートベルトをすること。

昔は違和感しかありませんでしたが、
最近はだいぶ慣れました。

それでも、前方座席のシートベルトと
比べると、装着が難しい。

私だけかもしれませんが、

「何度やってもシートベルトがカチッと刺さらない」

ってことってありませんか?

何度やっても刺さらないので、
暗い車内をスマホのライトで
照らしながら、必死に確認してみたら、、、

誤って、隣の座席用のシートベルトの
差し込み口に刺そうとしているんです。

私の場合は、こんな失敗が
よくあります。

共感してくれるあなたがいたら、
嬉しいです。

さて、話が逸れてしまいましたが、
タクシーの自動音声。

「交通ルールの遵守とお客様の安全の
ために、シートベルトをお締めください」

私はこの言葉を聞くと、

「有料相談になかなか進まないFPのあなた」

に伝えたい、ある大事なことを
思い出します。

なぜ自動音声なのか?

本題に入る前に、タクシーの自動音声
について考えてみましょう。

なぜ自動音声で伝えるのでしょうか?

運転手さん本人が言った方が、
サービスレベルの向上にも繋がりますし、

徹底力も高まるのではないかとも
思います。

でも、自動音声になっている。

その理由は色々あると思いますが、
私が考えることは2つあります。

1つは、

「運転手さんが言い忘れる
可能性があるから」

です。

もし、運転手さんが忘れてしまうと、

「注意喚起をしなかった」

という責任問題になる可能性が
あるからではないかと思います。

もう1つは、、、

運転手さんの身を守るため

「運転手さんが、毎回直接
伝えると、お客さんと揉める
可能性があるから」

です。

特に泥酔している人には、

「なんでお前に言われないといけないんだ」

なんて、言われてしまいそうで、
怖いですよね。

運転手さんの身を守るための
方策ではないかと考えています。

自動音声にしておくことによって、

「運転手さんとお客さんの無用な
争いを避けることができている」

のではないかと思います。

面談で急に警戒を始めるお客様

さて、今日私がお伝えしたいのは、

上記の2つのうち、後者に関連
するものです。

タクシーでは、自動音声にしておき、
間接的に伝えることで、

「お客様と対立関係になることを
防ぐことができる」

という点です。

FPのあなたとお客様との面談の場面。

あなたが、お客様にサービスの
提案をし始めると、

それまで楽しそうに話をしていた
お客様が急に警戒を始めることが
ありませんか?

もしそういう状態があるとすれば、
その状態は、

「お客様と対立関係になっている状態」

です。

私も昔はよくありました。

対立関係になってしまう理由

なぜこのような対立関係に
なってしまうかというと、、、

お客様が心からは、サービスに
興味を持っていない状態
だからです。

お客さまからすると、それほど
まだ興味がないのに営業されると
感じるので、

「売り込んできた。」

と警戒します。

そうなってしまうと、結構
手遅れなケースが多いです。

いくら、上手に提案をしたとしても、
うまく成約しないことが多いですね。

営業トークを磨きたいですか?

それに対する1つの対策としては、

「営業トークを磨く」

ということがあります。

でも、FPは、営業トークを
磨くことが苦手な人が非常に多い。

そういった営業が苦手な方は、
営業トークを磨くのではなく、

今回のタクシーと類似の手法を
使うことをおススメします。

つまり、、、

対面で直接価値を伝える前に、

「間接的にお客様に伝えるツール」

を上手く使って、価値を伝えるのです。

そうすることで、対立関係に
なりにくくなります。

FPが間接的に価値を伝えられる
ツールは、たくさんありますよね。

例えば、、、

一番簡単な方法は?

ツールとしては、
ホームページやブログやSNS、
メルマガなどが代表的です。

また、動画やチラシや各種資料
などもそうです。

そういったものを使うことで、
間接的にお客様にあなたの価値を
伝えることができますよね。

あなたとお客様が対面になる前に、
間接的に価値を伝えるのです。

一番簡単な方法は、、、

ホームページにあなたの価値を
わかりやすく書いておくことです。

そうすれば、お客様が自主的に
見てくれる可能性が高まります。

また、

「面談の前に資料を送付したり、
ホームページのリンクを送付して、
事前に読んでから来てもらう」

というのも1つの方法です。

このようにして、あなたの
価値を事前に間接的に
伝えていくのです。

そういったアクションによって、
あなたの価値が事前に伝わっていけば、

お客様は対面でのあなたの説明を
喜んで聞いてくれるようになります。

微妙な空気になりたくないなら…

もしあなたが、

サービスを提案した時に、
お客様と微妙な空気になりたくないなら、

もしあなたが、

有料サービスの成約率を高めたい
なら、

お客様に会う前に、

「あなたの価値を教育すること」

に力を入れてみてください。

事前教育に力を入れれば入れるほど、
対面がどんどん楽になっていきますよ。

中西雅司
大手生命保険会社に約8年勤務後、2013年にファイナンシャルプランナーとして独立。これまで40万件以上のクレームを見てきた経験から、保険適正化コンサルタントとして活動をする。現在はFPのための経営コンサルタントとして、FPの育成にも力を入れており、『保険の販売手数料に頼らなくても、FPが活躍できる業界を作る』という想いの実現に向け日々邁進している。

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