つくばのカフェより
執筆者:石塚駿平
もし、あなたが会社で働いているとして・・・
あなたの上司が、
「お前の仕事はなってない!俺がやった方が良いものができるから、これは俺がやる!」
と言って仕事を奪っていく人だったらどう思いますか?
最悪ですよね。
管理職として人に仕事を任せなきゃいけない立場なのに、勝手にしゃしゃり出てくる。
確かにその上司がやった方が仕事のクオリティは高くなるかもしれないけど、成長の機会を奪っているし、組織として機能していない状態になる。
短期的に見たらよいのかもしれませんが、中長期的に見たらデメリットしかありません。
この話をすると、10人中10人が賛成してくれると思います。
あなたも、恐らく同じように感じているはずです。
このように、登場人物がはっきりしていると善悪の判断がつきやすいのですが・・・
これと同じようなことを、あなたもやってしまっている可能性があること、知っていましたか?
自分がやってしまっていた・・・
実を言うと、僕がこれと同じようなことをやってしまっていたのです。
ただし、登場人物は僕一人です。
FPライズは僕が一人で運営をしているビジネスで、外注の方やパートナーの力を上手く借りて経営をしています。
今年は4ヶ月間の間、南米とアフリカを中心に夫婦で世界旅行をすることができて、それでも売上的には全然問題がない状態を維持できているので、
「結構上手くビジネスの仕組みを作れてるんじゃないか?」
と思っていたのですが・・・
(もちろん、この事実は自分の自信に繋がったことは間違いないのですが・・・)
最近、自分もまだまだだなと強く感じています。
価値を提供できない状態が続いてしまっている
なぜかというと、自分一人でビジネスをやっているとリソースが埋まるスピードが早いので、
「石塚さんにホームページを作ってもらいたいです」
とか、
「集客の仕組みを作って実行する所までをお願いできますか?」
という話をしてくれる人が来ても、
「すみません、仕事が先まで埋まっていてお受けできないんですよ・・・」
と答えるしかない状況が続いていて、自分が提供できる価値をしっかりと届けることができる体制ができていないことに気付いたからです。
もちろん、声をかけてくれた方にはどうにかして一緒にお仕事ができるようにしていきたいのですが、その為にはもっと効率化が必要だと感じています。
自分自身で機会を奪っていた例
例えば、FPライズではFPに特化した独自のホームページシステムを開発しています。
個人的には非常によくできていて、作ってよかったなと思っているのですが、なかなか一般向けのリリースまでに時間がかかってしまっています。
なぜかというと、自分が他の業務に加えて『ホームページ担当』まで担ってしまっているからです。
1から自分で監督をして作り上げたシステムなので愛着があるのですが、この事業を全部自分で動かそうとしているからスピードがでないことにやっと気づきました。
冒頭でお伝えしたような、
『部下の仕事を奪うダメな上司』
のような存在に自分自身がなってしまっていたのです。
この問題を解決するには、権限を委譲していくしかありません。
具体的には、ホームページ部門を担ってくれるパートナーを見つけて、どんどん任せられることを任せていく必要があると感じました。
そうやって自分は監督の立場や、その業務の中の一部を担当する存在に移行するのです。
それができると、より広く価値を提供できるし、自分の時間も増やすことができます。
この視点で自分を見てみて下さい
『自分じゃなくてもやれることなのに、自分でやろうとしてしまっていることはないか?』
という視点で考えると、ホームページの分野以外でも自分でやらない方が良さそうな分野がいくつか見つかったので、どんどん自分をクビにしていきたいと思います。
繰り返しになりますが、登場人物が分かれていると判断がしやすいのですが、この状況が自分一人の中で起こってしまうと気づかないまま
『忙しすぎて時間がない。。自分が何人もいればいいのに・・・』
という状態に陥ってしまう可能性があります。
そう感じたら、自分をクビにすべきタイミングかもしれません。
FPとして独立したばかりの時は自分で全部やってどんどん行動をする必要がありますが、一度軌道に乗った後は、
『自分をクビにできないかな?』
という視点を持つことで、事業の効率化や自由時間の確保に大きく貢献する決断ができるかもしれません。
これができると経営者として大きな成長ができると感じるので、僕もどんどんこの考え方を取り入れて前に進んでいきたいと思います。