この前、ちょっと心が痛む話を聞いてしまいました。
この話を聞いたのは、FPではなくて別の業種の人です。
その人とは地元のハイキンググループに参加した時に出会って話をしたのですが・・・
色々と話をしている間に、自分で教育事業を行っており、ホームページ作りに苦心しているという話になりました。
なんでも、自分で作るのは難しいから複数の業者に依頼したけれども、どこに頼んでも自分の思い通りにはいかずにもやもやしているとのことでした。
別の業種の方の話ですが、FP業界にも通じる部分があると思ったので、今回はこの話をしていきたいと思います。
正直、僕は話を聞きながら悲しさと怒りを感じてしまいました。
何十万円も払ったのに満足できない
その方から話を聞くと、どうもホームページ業者に自分の意見を言っても受け入れてもらえず、うまいように丸め込まれてしまっているとのことでした。
その結果、何十万円も払ったのに満足のいくホームページが出来上がらない・・・
別の業者に頼んだけれども同じような問題を抱えてモチベーションを失い完成まで至らない・・・
そんな状況に陥ってしまっているとのこと。
たくさんお金を払ったのに何も成果が出ていないので、お金を無駄にしてしまっている状態です。
これは、聞いていて非常に可哀想になりました。
具体的に、ホームページ業者にどんなことを言われるのか?
ということですが・・・
文章は短く簡潔に
まず強く言われるのは、
「今の人は文章を読まないから、短い文章で簡潔にまとめてください」
ということのようです。
そんなことを言われても、伝えたいことはいっぱいあるのでどうしても文章が長くなってしまうということをその方が言うと、
「今の人はLINEとかSNSを使いますよね?その時に長い文章を読みますか?読まないですよね?だから、今の人は長い文章なんか読まないんですよ!」
と言われて、何も言い返せなくなってしまうとのことでした。
その方は、文章を書くのが得意で長い文章を書くのも苦ではない方です。
だから、その部分を出してはいけないと言われてると、どうしたら良いのか悩んでしまうとのことでした。
プロフィールも簡潔に
また、プロフィールの文章を書くときも、
「お客さんは誰もあなたになんか興味ありません。商品が良ければ売れるんですよ。だからプロフィールの文章を長く書く意味はありません」
と言われてしまい、短い文章で書くことを求められたそうです。
しかし、話をしてみてわかったのですがその方の経歴はとても面白く、世界各国40ヶ国以上に旅をしたり、様々な経験を積んでいたりなど、その経験を見るだけでも魅力を感じてくれるような人間性を持っている人でした。
本人もそれをわかっていて、自分という人間をわかっている人にお客さんとして来てほしいと考えているので、それを出すことを止められるのは辛そうでした。
お客様の声の偽装
また、その他にも色々と問題があるようでした。
例えば、お客様の声。
実際のお客様の声をその方は既に持っていたのですが、ホームページ業者にそのことを言うと、
「ターゲットに合わせてこっちで作るので、実際のお客様の声はなくてもいいですよ」
と、お客様の声を偽装することが当たり前という感じで言われたそうです。
これは、倫理的にも問題ありますよね。。
それに、作られたお客様の声というのはなんとなくわかってしまうものです。
そういった意味でも、僕は使うべきではないと思っています。
そこが特別悪い業者だったのか?
このように、話を聞くと問題が山積みになってしまっているようでした。
聞いていて、あまりにひどい対応なので怒りを感じましたね。。
ただ、そのホームページ業者が特別悪い業者で、他のホームページ業者が良いかと言われるとそんなことはないと思います。
何も知らないでホームページ業者にホームページ作成を依頼すると、この方のような問題を抱えてしまう可能性はかなり高いように思います。
ホームページ業界の都合
なぜなら、上でお伝えしたような問題というのは、
『ホームページ業者が自分たちの都合を優先することで起こる問題』
だからです。
ホームページ業者は、ホームページから成果を出す専門家ではありません。
あくまで、ホームページを作る専門家です。
ホームページを作ることに対して対価をもらっているので、できることならホームページを作るプロセスを効率化させたいと考えているのです。
そうすれば、簡単に利益を増やすことができるからです。
その結果出てくる言葉というのが、
「なるべく短い文章にしましょう!」
というものです。
短い文章にすれば、文章を考える手間を取らなくて済みます。
相手に作ってもらう場合でも、作業時間が短くなるので効率的に作成を進めることが可能になります。
その結果、ホームページ作成にかかる時間を短縮することができるのです。
お客様の声も同じです。
わざわざ実際のお客様の声を取ってもらうよりも、自分たちで作った方が早くて確実です。
だから、それが常態化してしまっている業者もいるのでしょう。
ホームページ業者の正しい使い方
このように、ホームページ業者からのアドバイスというのは、ホームページ業者の都合を優先したものであって、ホームページから成果を得ることに焦点があたっていない場合がほとんどです。
そういったことを考えてくれる業者もわずかにはありますが、料金がかなり高くなります。
表面的には『集客できるホームページを作ります!』と謳う業者は多いですが、実が伴っている業者はかなり少ないと考えて間違いないと思います。
こういった、お互いが向かっている方向が違っているとどこかの時点で食い違いますよね。
今回はお話で出てきた方はまさにその典型例で、その方は正しい方向性を持っていたにも関わらず、ホームページ業者の都合によってそれを潰されてしまった形です。
ホームページ作成に関わったことがない素人の場合、こうった構造がわからずに
『ホームページ業者はホームページのプロだから言う通りにすれば大丈夫!』
と思ってしまいがちですが、それは危険なので気をつけてください。
作る文章は自分主導で行い、それをホームページ業者に形にしてもらう、というような使い方をするのが正しい方法になります。
ここをわかっていないと、何十万円も無駄なお金を使ってしまうことになるので、気をつけてくださいね。