ウィキベディアの寄付の件

石塚駿平

インターネット上の
百科事典であるウィキペディア。

あなたもきっと、何回も
使ったことがあるでしょう。

芸能人やら映画のことや歴史の人物、
専門用語など、調べると何でも
解説があって便利ですよね。

そして、このウィキペディアの
サイトに行くと、最近

『寄付をお願いします』

というメッセージが一番上に
表示されるようになっています。

以下、全文の載せてみます。

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ウィキペディアの読者の皆さま、
今週は皆様にお知らせがあります。

ウィキぺディアの援助を
お願いいたします。

私たちは独立性を守るため、
一切の広告を掲載致しません。

平均約¥1,500の寄付で運営しております。

援助をして下さる読者は
ほんの少数です。

今日、読者の皆様が¥700ご援助下されば、
寄付の募集は一時間で終了です。

私たちは小さな非営利組織ですが、
サーバー、プログラム、人件費など、
世界でトップクラスのウェブサイト
同様のコストがかかります。

ウィキペディアは特別です。

誰でも活用できる図書館や公園のようです。

ウィキペディア活用しておられるの
でしたら、広告掲載せずにさらに
1年活動できるよう、どうか1分の
時間をお取り下さい。

宜しくお願い致します。

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メッセージに隠された秘密

このメッセージ、以前から
不定期で表示がされていましたが、
近頃よく見るようになりました。

寄付金の透明性はないので
なんとも言えませんが・・・

きっと、ウィキペディアのサイトに
ある膨大なデータを維持するには
かなりのお金が必要なのでしょう。。

で・・・

なぜこの話をしているのか、
ということですが、、、

実は、このウィキペディアの
寄付のメッセージには、
マーケティング的に絶対に
欠かせない要素が含まれています。

それは何かというと・・・

テストをしている

ということです。

何回かこの寄付のメッセージを
見ているとわかるのですが・・・

『平均約¥1,500の寄付で運営しております。』

という部分を、

『平均約¥3,000の寄付で運営しております。』

という文章に変えたり、

『今日、読者の皆様が¥700ご援助下されば、
寄付の募集は一時間で終了です。』

という部分を、

『今日、読者の皆様が¥500ご援助下されば、
寄付の募集は一時間で終了です。』

というように、数字をいじったりしています。

また、この数字の部分だけではなく、
寄付額の選択肢を変えたり、
メッセージのデザインを変えることや、

『ウィキペディア創設者
ジミー・ウェールズからの
お願いをお読み下さい』

という形で、個人的なメッセージに
見える形にしたりしています。

テストをする理由

なぜ、このようなテストを
行なっているかというと、

『収益に直結するから』

です。

今調べてみたら、ウィキペディアには
毎年数十億円の寄付金が集まるそうです。

例えばある年の寄付額が
40億円だとすると・・・

テストをしてみて反応率が
20%上がったら8億円の
収入増になります。

8億円ってすごいですね・・・

そして、反応率を20%上げる
というのは、テストを繰り返せば
そんなに難しいことではありません。

なので、ウィキペディアでは
寄付額を増やす為に頻繁に
テストを行なっているのです。

テストの重要性

反応率のテストというのは、
マーケティングを行なう上で
非常に重要な要素です。

なぜなら、テストをするだけで

"売上げを20%アップする"

ということが簡単に
実現できるからです。

1000万円の年商が、1200万円に
なったら大きいですよね。

そして、これはどのビジネス
にも言えることで、もちろん
FPにも当てはまります。

例えば、出している広告の
キャッチコピーを変えてみたり、、、

ホームページの入力フォームを
変更したりなど、、、

テストができる箇所は
いくらでもあります。

それに、オンラインの場合は
グーグルアナリティクスという
アクセス解析ツールの中にある、

『ウェブテスト』

という機能を使えば反応率の
テストを行なうことができます。

例えば、他の箇所が一緒だけど
キャッチコピーだけが違うAとBの
ページを使ってテストを設定すると、

AとBのページにそれぞれ半数ずつ
アクセスが流れて、その結果の
解析ができる、というものです。

これは非常に便利な方法で、
自分でやるぶんにはお金もかかりません。

あなたがマーケティングのレベルを
上げたいと思っているのなら、、

ぜひこのテストの考え方を
取り入れてみて下さいね。

石塚 駿平
株式会社FPライズ代表。独立FPに専門特化したコンサルティング、セミナー開催などを行っている。現在は依頼のほとんどを断っているが、相談料5万円の住宅相談をネットから月10名集客、開業コンサルティングを行なったFPが独立後15日で100万円以上の売上げを達成など、多くの成果を上げている。

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