つくばのスタバより
執筆者:石塚駿平
先日、面白いニュースを見ました。
(といっても、Youtubeに流れてきたテレビ局のニュースですが・・・)
それは、中国で『村サッカー』というものがすごく流行っているというものです。
選手はプロではなく、同じ村の住民というだけ。
中にはシュートを打とうとして思い切りボールを蹴ろうとしたら空振りして尻もちをつく、なんてシーンもあるようです。
これがプロの試合だったらブーイングものですが、村サッカーの場合はそんなことがあってもみんなで盛り上がって「頑張れ!」と声援を送るそうです。
大会で優勝しても賞金はなく、もらえるのは行きたままのガチョウやニワトリ。
そんな素朴さもあって、今ではものすごい数の観客が押し寄せ、何百億円もの経済効果を生み出しているそうです。
この現象、とても面白いと思ったのですが、ただ面白いだけではなくFPビジネスに関する学びもあると感じました。
大事なのは経験や技術ではない
それはどのようなものかというと、
『経験や技術が未熟だったとしても、一生懸命であれば応援してもらえる』
ということです。
もしスポーツの観客が求めるものが一流の技術やプレーだとしたら、村サッカーの繁栄というのはあり得なかったでしょう。
そうではなくて、地元との結びつきや、一生懸命プレーする選手の姿が心を動かすからこそ、人々は熱中して応援してくれるのだと思います。
これをFPに置き換えて考えてみると、みんなが求めているのは最高レベルの金融アドバイスをしてくれるFPではなく、
『親身になって自分のことを一生懸命考えてアドバイスをしてくれるFP』
だということです。
経験不足で不安だったとしても・・・
特に独立したばっかりのFPや、これから独立しようとしているFPは、
『自分はまだできるアドバイスのレベルが低いからうまくいかないだろう・・・』
と思い悩む場合が多くあると思います。
しかし、実際にやってみたらわかるのですが、目の前の人のことを一生懸命考えて精一杯アドバイアスをすれば、顧客はついてきてくれるものです。
たとえそれが、経験豊富なベテランFPのアドバイスよりも質が低かったとしても、です。
だから、自分の知識やスキル不足に関してはそこまで負い目を感じることなく、一生懸命やれば良い。
そんなことを、中国の村サッカー人気から学ぶことができると思います。
新しい分野に挑戦する時も同じ
ちなみにこれは、独立する時だけの話ではなく新しい分野に手を伸ばす時にも有効な考え方になります。
例えば相続だったり法人財務だったり、不動産だったりなど、新しい分野のアドバイスを行う時も、完璧な知識を最初から身に付ける必要はなくて、
『こういった考えや情熱があって、この分野に取り組もうと思います。最初は学ぶことが多くて手間をかけるかもしれませんが、あなたの為に一生懸命頑張ります!』
ということが伝われば、理解と応援をしてくれるでしょうし、それを続けていくうちに知識やスキルが本物になっていくはずです。
この考え方を頭にインストールしよう
という訳で・・・
もしあなたが現時点での実力や知識、スキルを負い目に感じているであれば、
『お客さんの目線から考えると、それが全てではない』
という考え方をしっかりと頭にインストールしましょう。
プロサッカーのレベルではなく、村サッカーのレベルでも人気でプロを上回ることはできるということを考えると、心持ちが軽くなるかもしれません。
一番大事なのは、相手のことを一生懸命考えてアドバイスをすることです。
それができれば、たとえ経験やスキルがなくても支持されるFPになれるでしょう。