なぜAIの進化がFPのアドバイスに影響するのか?

中西雅司

先日、前から読みたいと思っていた
ある本を読みました。

最近とても気になっている
テーマの1つで、

しっかりと学んでおかないと
マズいなと感じているテーマです。

そのテーマは、

「AI(人工知能)」。

そして、この本を読んでの
最初の感想。

それは・・・

「恐怖」

です。

私の想像をはるかに超えた
未来が、ここ数年・数十年の間に
やってくると書いてあるのです。

この本に書いてあることが
現実に発生するのかどうかは
わからないですが、

少なくとも、

「私の考えは甘すぎること」

がわかりました。

今日は、FPとしてのアドバイス
内容に確実に影響するであろう、

AIによる急速な社会の変化
について書きたいと思います。

「怖いもの見たさ」

で読んでみてください。

AIが人間を超えるのはいつ?

私が読んだ本は、

「シンギュラリティ・ビジネス」
~AI時代に勝ち残る企業と人の条件~

という本です。

この本には、このような記載が
あります。

「2020年代、AIは人間の知性を超え、
2045年には、科学技術の進化の速度が
無限大になる『シンギュラリティ』が到来する」

1歩ずつ進化するのではなく、

倍々ゲームのように、進化の
スピードが早くなっていく
というのです。

確かに、、、

私は、生まれてからまだ37年
ですが、考えてみると、

フイルムカメラの時代や、
「写ルンです」などの
インスタントカメラの時代は

かなり長かったですが、

デジカメが主流の時代は、スマホの
普及によって、あっという間に
終わってしまいました。

体感としても、技術革新、
企業の盛衰のスピードが
上がっている気がします。

〇〇で家が建つ未来

さらに、この本を読み進めると
私が想像さえできていなかった

「あらゆる業界を次々と破壊する技術革新」

についての、怖い事例がたくさん
書いてありました。

その技術革新の1つが、

「3Dプリンター」

です。

プリンターという名前なので、
小さいものを作ることしか
イメージできていませんでしたので、

社会にそれほどインパクトを
与えるものだとも思っていなかった
のですが、、、

すでに何年も前に3Dプリンターで
車が作られているそうなのです。

「車のような大きなものまで作れるのか」

と驚いていたのも、つかの間。

さらに読み進めていくと、
こんなことが書いてありました。

「将来的には家やビルなども
作れるようになる」

衝撃的です。

そうなると、大打撃を受ける
可能性がある業界がありますよね。

ハウスメーカーや工務店、
ゼネコンなどです。

仕事を3Dプリンターに奪われて
しまう可能性があるのです。

さらには、こんなことも書いてありました。

ここまでくると全くイメージが
できないのですが、

「3Dスキャナー」

なるものもあるそうです。

もし、「3Dスキャナー」が
完成すると、一度作ったものは、
何度でも同じものが作れてしまいます。

つまり、「3Dスキャナー」さえ
あれば、大量生産の工場は
いらなくなり、

社会構造があっという間に
変わってしまいます。

もし、企業が何の対策も
しなければ、

あっという間に仕事や企業が
なくなってしまうのでは
ないでしょうか。

VRに仕事を奪われる業界は?

また、こんな事例も書いてありました。

「VR(バーチャルリアリティ)」

です。

このVRも、ある業界の仕事を奪う
可能性があるそうなのです。

これも私は全く思いつかなかったのですが、

VRが仕事を奪う可能性がある業界は、
何業界だと思いますか?

テレビやディスプレイなどの業界は
もちろん影響を受けると思いますが、
そういう業界だけではありません。

答えは、、、

旅行業界です。

「VRによって、その場にいながら、
世界中の風景を楽しめるようになる」

ためです。

もちろん、それだけで全ての人が
旅行に行かなくなるとは思いませんが、

少なからず影響は出てくるのでは
ないかと思いました。

旅行業界が打撃を受けたら・・・

こういった技術革新による未来の大きな
変化の可能性については、

FPは視野に入れておかなければ、
ならないと感じました。

なぜなら、このように業界の構造が
変わったり、企業が盛衰したりすると、

FPのアドバイス内容に
大きく影響を与えるためです。

例えば、先ほどの事例のように、
VRによって旅行業界が
打撃を受けたとすると、

旅行業界で働くあなたのお客様は
収入が激減するかもしれませんし、

場合によっては、職を失うかも
しれません。

結果、FPのあなたが作る
キャッシュフロー表の収入欄の
数値が激減し、

お客様のライフプランの実現が
困難になってしまう可能性があります。

また、企業に対する大きなインパクトは、
株価にも当然影響を与えますから、

資産運用のアドバイスも変わってくる
可能性がありますよね。

入院せずに治療ができる社会になったら

また、こういう例も考えられます。

オンライン上でできることは
昔と比べると、ずいぶん増えましたよね。

これがさらに進歩してくると、例えば、

「入院することなく、自宅にいながら遠隔で治療を受けられる」

という時代が来るかもしれません。

そうすると、

「入院したら給付金がもらえる医療保険」

は意味がなくなります。

このようにAIによる技術革新は
私たちFPのアドバイスに
大きな影響を与える可能性があります。

しかも、

「これまで以上に、短期間で
ダイナミックな変化をする可能性が
あるのではないか」

と本を読んでいて感じました。

私はまだまだ情報が足りませんが、
FPにとって、

「AIを学ぶことは、FPにとっては、
非常に重要なことだ」

ということはわかってきました。

今日の記事が少しでもあなたの
今後にお役に立てば幸いです。

中西雅司
大手生命保険会社に約8年勤務後、2013年にファイナンシャルプランナーとして独立。これまで40万件以上のクレームを見てきた経験から、保険適正化コンサルタントとして活動をする。現在はFPのための経営コンサルタントとして、FPの育成にも力を入れており、『保険の販売手数料に頼らなくても、FPが活躍できる業界を作る』という想いの実現に向け日々邁進している。

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