アメリカ人はFPにお金を払わない?

石塚駿平

今週の水曜日に、
FP向けのセミナーに参加しました。

どんなセミナーかというと、

『アメリカのFP事務所CEOが
直接FPビジネスの事情を教えてくれる』

というものです。

これは、メルマガを書いてくれている
中西さんも理事を務めるFP技能士会が
開催したセミナーでした。

日本のFP業界では

「アメリカでは〜」

とよく言われますが、実際に
アメリカで活動をしている独立FPの
話を聞くことはありませんよね。

という訳で、非常に貴重な
機会だと思い参加しました。

セミナーではCEOを務める女性FPが、

・アメリカでのFPビジネスモデル

・アメリカでのFPの立場の変遷

・顧客獲得の手法

・顧客数や顧客の保有資産残高

・利用しているソフトやシステム

など、全体像がつかめる内容だったので、
非常にためになりました。

やはり、本場アメリカの話は参考になりますね。

僕は既にアメリカのFP協会の
イベントにも参加していたので
ある程度状況はわかっていたのですが・・・

一つ、僕が強くシェアしたい内容が
ありましたので、それをお伝えしますね。

この内容は、日本にいる全ての
FPに知ってもらいたい内容です。

日本人FPが抱く疑問

セミナーの最後の方で、
参加者の方から質問がありました。

その質問の内容はこうです。

「日本では、FPにフィーを
払う文化がありません。

私の友人も、フィーをもらう形を
目指していましたがそれは難しく、
ファンドを作りその手数料を
頂くという形にシフトしました。

アメリカではFPにフィーを払う
文化が根づいていると思いますが、
やはり、日本ではフィーをもらう
FPビジネスは難しいのでしょうか?」

※実際はもっと長かったですが、
要約するとこんな感じです。

この質問を受けたその女性FPは、
開口一番にこう言いました。

衝撃の事実

「アメリカ人も、FPにフィーを払いたがりません」

はっきりと、こう断言したのです。

つまり、

『アメリカ人はFPにフィーを払う
文化があるからビジネスがうまくいく』

というのは幻想だということです。

本場アメリカでもFPにフィーを
払うことは当然のことのように
受け入れられていないのです。

そして、彼女はこう続けました。

「アメリカ人もフィーを払いたがらないので、
私達は彼らを”教育”する必要があります。

なぜFPにフィーを払った方が良いのか、
どんなメリットがあるのかをしっかりと
伝えていかないといけないのです。」

・・・これ、日本と全く同じだと思いました。

「日本にはFPにフィーを払う文化がない」

という人の頭の中では、

「アメリカではFPにフィーを
払うのは当然だと思われているから、
“フィーは○○です”と提示すれば
それを顧客がすんなりと受け入れてくれる」

と思っているのでしょう。

でも、現実は違うようです。

時間をかけて、しっかりと
顧客を教育しないといけない。

FPにフィーを払う価値をしっかりと
伝えないと、財布を開いてはくれないのです。

教育の秘訣を公開・・・

そして、彼女は実際にどのように
顧客を教育するのかを教えてくれました。

教育の方法、つまり価値の伝え方
はいくつもあるので、これはあくまで
その伝え方の内の1つですが・・・

『本場アメリカのFPがどうやって
顧客を教育し、フィーを払って
もらうことに納得してもらうのか?』

興味ありませんか?

・・・きっと、ありますよね。

この情報は、無料で公開するのが
もったいないくらなのですが、、、

今回は特別にお伝えしたいと思います。

これは、アメリカだけではなく
日本でも十分に使える方法ですよ。

顧客教育の具体的手法

その方法とは、、、

顧客が保有している
投資信託の信託報酬を計算し、

「あなたは既にこれくらいの
フィーを払っていますよね」

と伝えるという方法です。

そのFPの方が言うには、
これを計算することによって、

“見えざるフィー”

というものを理解してもらえるそうです。

そして、それを理解してもらったら、

「同じフィーでも、当事務所に
フィーを払ってもらった方が
あなたにとってメリットがありますよ」

と価値を伝えていく、という手順です。

時間をかけて教育をする

この作業を、1人1人の
見込み客に対して行うそうです。

なので、まずは保有している資産を
ヒアリングし、実際に信託報酬が
どくらい発生してるかを計算します。

この作業は時間がかかりますが、

“FPの価値をわかってもらう為に
やらなきゃいけない宿題みたいなものよ"

という風に言っていました。

そして、大抵の場合見込み客が払っている
信託報酬の合計はFP事務所が設定している
フィーよりも低い額になるそうです。

それがわかって上で、FPにフィーを
払ったほうが自分にとってメリットが
あると感じたら、フィーを払いますよね。

これが、教育のプロセスです。

何も伝えずに勝手に顧客がフィーを
払ってくれるということはなく、
“教育”が非常に大切だと強調していました。

これは、日本でもそのまま使えますよね。

仮に投資信託を保有していなくても、
仮に持っていた場合に

“見えざるフィー”

が発生しているという話は
そのまま使うことができそうです。

FP文化が浸透しているアメリカでさえ
こんな状況なのですから、日本では
さらにしっかりと”教育”をする必要がありそうです。

そして、僕があなたにしっかりと
強調してお伝えしたいのは、

『日本にはフィーを払う文化が
ないからFPは成功できない』

というのは全くのデタラメだということです。

これは、教育のプロセスをしっかりと
実行しない怠慢であり、言い訳です。

この意識を持った独立FPが
増えることが、日本のFP業界発展の
鍵になると個人的には思っているので・・・

これからも機会があれば伝えていきたいと思います。

この記事の内容が、あなたの考えを
変えることを心から願っています。

石塚 駿平
株式会社FPライズ代表。独立FPに専門特化したコンサルティング、セミナー開催などを行っている。現在は依頼のほとんどを断っているが、相談料5万円の住宅相談をネットから月10名集客、開業コンサルティングを行なったFPが独立後15日で100万円以上の売上げを達成など、多くの成果を上げている。

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