今週の前半ですが、
ちょっと遅い夏休みのような感じで
シンガポールに行ってきました。
ちょっとミーハーな感じですが、
あの3つのビルの上に船みたいなのが乗ってる
マリーナベイサンズにも泊まってきました。
ホテルから見える金融街には、
新宿と同じくらいの高層ビルが立ち並んでいます。
また、ホテルから海の方を見渡すと、
ゆうに50隻を超える貨物船がひしめいていました。
日本ではまず見ることができないくらいの船の数です。
シンガポールはもともとはイギリスの東インド会社が
貿易の要所として発展させた場所らしいですね。
なので、イメージにはあまりありませんが、
クレーンやコンテナも海沿いにたくさんありました。
絶望的な状況からのスタート
シンガポールは、1963年にマレーシアから
分離独立した小さな国です。
前向きに独立した訳ではなく、
マレーシアから追放される形での独立でした。
これは実際に行ってみて感じた事ですが、
シンガポールには多様な民族がいます。
もっとも多いのは中国系の人ですが、
マレー系、インド系の人たちもごちゃごちゃになっています。
それぞれ信仰する宗教も違えば、
食べる食べ物も違います。
行ってみるとわかりますが、
小さい範囲に別々の国があるような感じです。
そんな民族がごちゃまぜの状態で
独立したので、まとまりがありません。
しかも、小さい国なので資源もありません。
初代首相のリー・クアンユー氏も
あまりの絶望的な状況にテレビ演説で
涙を流したほどだったそうです。
カジノ
しかし、シンガポールで今ではアジアで
最も一人あたりのGDPが高い国になりました。
外国人観光客も世界中から押し寄せ、
マリーナベイサンズのような豪華な建物ができ、
なおも経済成長を続けています。
ちなみにですが、マリーナベイサンズは
その実態はカジノホテルです。
カジノ事業の世界最大手である
ラスベガス・サンズ社が運営をしています。
日本のカジノ構想でも、もし実現する場合は
この会社が筆頭候補のようですね。
収益比率で見てみると、ホテル事業の売上げは
全体の10数パーセントで、8割はカジノからです。
なので、ホスピタリティが良いホテル、
という感じではないですね。
カジノの中にも行ってみましたが、
中国の人がほとんどでした。
カジノの中のゲームを少しやってみよう思ったのですが、
ゲームのルールが全然わからなかったのでやむなく断念。。。
仕方がないので、試しに5,000円くらいを
ルーレットに賭けて、2倍にして帰ってきました。
ただ、お金が簡単に増えると、
次、次、次と先に引き込む魔力がありますね。。
小額ですが、それを肌で感じました。
こうやって賭け事に引き込まれて行くのかと思うと、
少し恐い感じがしますね。。
そして、カジノの中はあんまりガラが良くなかったです。
タバコを吸ってふんぞりかえっている
おっさんばかりでした。
カジノ自体はキレイですが、個人的に
そんなに雰囲気は好きじゃない感じです。
アジア最も発展している国
さて、ちょっと話はそれましたが、
シンガポールは今アジアで最も成功している国です。
世界経済フォーラムという所が作成している
レポートによると、2012年-2013年の
国際競争力ランキングで二位。
世界で最も住みやすい都市ランキング1位(2012年)
(ECAインターナショナル発表)
ビジネスのしやすさランキング一位(2013年)
(世界銀行発表)
このように、各種指標でも高い結果を出しています。
では、なぜそのような発展を遂げることができたのか?
その秘訣は、『人や会社やカネが集まる環境』を
整えたことにある、というのが定説です。
・罰金規則を厳しくして街をクリーンに保ち、
所得税を低くするなどして外国人を呼ぶ
・法人税を低くしたり、税制優遇制度を
設けて世界中から企業を誘致する
・カジノなど、魅力的な施設を整えて
外国からカネが集まるような環境を整える
このような仕組みを国全体で考えているからこそ、
今の発展があるのだと思います。
国ではなく、まるで会社のようです。
そして、非常に素晴らしいと思うのは、
自国の資源を活用している訳ではないということです。
資源が乏しいからこそ、自力でなんとかするのではなく、
他力を上手く使ってお金が入る仕組みにしているのです。
FPとの共通点
これは、FPにも通ずる所があると思います。
FPは実際に何か実物を売ったりはしません。
また、できる業務も限られています。
そう考えると、何も資源を持たないシンガポールと
共通している面もありそうですよね。
資源を持たないシンガポールは、
国を発展させる為に、
『ヒト・モノ・カネが集まる仕組み』
を作って世界中に情報を発信し、
実際に発展をしていきました。
同じようにFPも
『お客さんが絶対に得をする仕組み』
を作って、それを広めることができれば、
どんどん事業を発展させることができるはずです。
例えば、シンガポールでは法人税を安く抑えることで、
国際的な企業が自然と集まる仕組みができています。
企業としては、そっちに行った方が絶対に得をする
ならば、迷わず来てくれますよね。
同じように、お客さんが
『絶対にこの人の所に行った方がいいよね』
と明らかにわかる形の仕組みを作るのです。
(直感的にわかりやすくできるか
どうかは大きなポイントになりますね。)
こういったことができるようになれば、
シンガポールのように急成長を遂げることが
できるかもしれません。