FPの話はわかりづらい?

石塚駿平

『FPの価値をどうやったら
お客さんにわかってもらえるか?』

これは、FPとしてビジネスを
するにあたって重要なテーマです。

お客さんにお金を払ってもらうには、
FPの価値を認めてもらい、

“お金を払う価値がある"

と思ってもらう必要がありますよね。

しかし、、、

この”伝え方”というのは
なかなか難しいものです。

FPが扱う”お金”というものは
幅広い意味をもっています。

“壊れたトイレを修理します"

くらいに具体的だったらわかり
やすいのですが、なかなか
そういう訳にもいきませんよね。

実際、FPの持つ価値を上手く
説明ができないばっかりに、

『確かな価値を提供しているにも
関わらずお客さんが付かない』

というFPも多くいるように感じます。

前提知識の違い

その原因の1つとしては、

『一般の人との前提知識の違い』

が挙げられます。

FPとして独立する為には、
たくさんお金の勉強をする
必要がありますよね。

なので、例え自分では
意識していなくても、

『一般の人との隔たり』

ができてきてしまいます。

例えば・・・

『給料が右肩上がりの
時代は終わりました。

これからは、一人一人が
主体的に将来のお金のことについて
真剣に考える必要があります。

だからこそしっかりとした
ライフプランを立てて将来の
ことを考えていくことが重要です。

FPは、お金の面からあなたの夢や
目標を叶える為のパートナーです』

という言葉は、お金の勉強を
してきた人にとってはとても
自然に感じると思います。

しかし、あまりお金に関する
前提知識のない人にとっては、

『なんとなく重要そうだけど、
よくわからないから今は別にいいや』

と感じてしまう可能性が高いのです。

お客さんとの間にある溝

前提知識が違うと、反応の
仕方は全く違うものになります。

“ライフプラン"とか
“キャッシュフロー表”などの
用語はその最たる例ですね。

これらの用語を理解している
人にとっては、

『ライフプランを作るのが大事です!』
『キャッシュフロー表を作りましょう』

という言葉は納得できるものです。

しかし、これらの用語を理解
していない人にとっては、

『なんのこっちゃ??』

ということになってしまいます。

この前提知識のズレを
理解していないと、、、

お客さんにFPの価値を上手く
伝えることができずに、

『なんでみんなわかって
くれないんだろう・・・』

と嘆く原因になってしまいます。

解決方法は?

では、どうやったらこの問題を
解決することができるのでしょうか?

そのポイントは、

『既にお客さんの頭の中で
理解できている言葉を使う』

ということです。

言い換えると、前提知識が必要な
説明を極力しないようにする、
ということですね。

具体的には、アナロジーを
使うという方法が有効です。

アナロジーとは、例えのことです。

試しに、2つの例を挙げてみましょう。

住宅購入についての説明です。

(例1)

住宅購入というのは、
人生で1度の大きな買い物です。

なので、しっかりと将来の
お金のことを考える必要があります。

もし将来のお金のことを考えずに
今の状況だけで判断をしてしまうと、
後々になって後悔することに
なってしまうかもしれません。

しかし、残念なことに銀行や工務店・
ハウスメーカーはお金のことについて
教えてくれる訳ではありません。

だからこそ、FPに相談を
することは重要なのです。

(例2)

何も考えないで家を買うのは、
車の運転の仕方を教えてもらわずに
道路に出て行くようなものです。

上手く行く人もいますが、
大きな事故を起こす人もいます。

問題なのは、免許がなくても家の
購入はできてしまうということです。

そして、残念なことに銀行や工務店・
ハウスメーカーは車の運転の仕方を
教えてくれる訳ではないのです。

FPというのは、その"運転の仕方”を
教えることができる存在です。

正しい運転の仕方を学べば、
大きな事故を起こすことはありませんし、
自分の目標まで快適なドライブを
楽しむ事ができるようになります。

アナロジーの力

どうでしょうか?

一般の人の立場に立って
考えてみると、後者の方が
理解してもらいやすそうですよね?

アナロジーというのは、
非常にパワーがある方法です。

アナロジーを活用することで
長い説明を短くし、より理解
しやすくすることができます。

例えば、『和製メッシ』
と言えば何を意味しているのかを
すぐに理解することができますよね。

わざわざ説明を並び立てる
必要もありませんし、
とてもわかりやすいです。

これは、商品名などにも
活用されていますね。

例えば、『シーチキン』
というのはアナロジーです。

海の鶏肉ですからね。

マグロのフレークという風に
説明するよりも、直感的に
おいしさを伝えることが可能です。

シーチキンというのは一般
名称ではなくはごろもフーズの
商品名のようですが、、、

もはや一般的な名称として
定着していますよね。

この事実は、アナロジーの持っている
パワーを証明していると思います。

どう活用できる?

アナロジーが効果を発揮する理由は、
話し手と聞き手の間に共通認識が
存在するからです。

複雑なことや専門的なことを
説明する時には、理解する為に
前提知識が必要になりますが、、、

アナロジーはその壁を
取っ払ってくれます。

あなたのお客さんに対する説明も、
アナロジーを活用することでより
わかりやすいものになるはずです。

そうすれば、より多くの
お客さんにFPの価値を伝える
ことができるようになるでしょう。

という訳で・・・

アナロジーの活用について、
ぜひ考えてみて下さいね。

石塚 駿平
株式会社FPライズ代表。独立FPに専門特化したコンサルティング、セミナー開催などを行っている。現在は依頼のほとんどを断っているが、相談料5万円の住宅相談をネットから月10名集客、開業コンサルティングを行なったFPが独立後15日で100万円以上の売上げを達成など、多くの成果を上げている。

関連記事