5月中旬になりましたね。
コロナによる制限が続く地域は多いですが、
制約があるからこそ、
「工夫から新しいアイデアが出てくる」
ということも多いものです。
この環境を上手に活かして、前に進んでいきましょう。
さて、前回のメルマガでは、
「失敗を少し変えるだけで、成功に変える」
ための9つのチェックリストをご紹介しました。
オズボーンのチェックリストです。
今日は、
「その具体的な活用法」
をFPビジネスに落とし込んで、解説していきます。
FPビジネスの事例
事例としては、以下のようなものにしてみます。
FPビジネスの失敗事例です。
この事例を成功に変えるために、
「オズボーンの9つのチェックリスト」
を活用して、アイデア出しをしてみたいと思います。
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【事例】
・資産運用を考えているお客さまに資産運用コンサルティングのサービスを提案した。
・お客さまは、28歳の男性(新婚)
・価格は、1年で18万円(税込)の顧問契約
・サービス内容としては、主に以下。
「制度の使い方(ideco、NISAなど)コンサルティング」
「金融機関の選び方コンサルティング」
「運用商品の選び方コンサルティング」
「リバランス」
「面談は年2回まで」
・上記サービスを3回目の面談にて提示したが、2週間後に断りの連絡が届いた。
・良いサービスだと思って提案しているが、ニーズはないのだろうか?
・また1から考え直すのは大変なので、何か少し変えて、売れるサービスにできないだろうか?
==
FPとしてビジネスをやっていると、ありがちな事例だと思います。
リストを活用してアイデア出し
さて、この状況を、オズボーンのチェックリストを活用して、打開する方法を考えていきます。
オズボーンのチェックリストは、前回お伝えした通り、
以下の9つの視点で、
「何か少し変えて、うまくいく方法はないか?」
と考える方法でした。
【オズボーンのチェックリスト】
1.転用(今あるものをそのままに、新しい使い道を考えられないか?)
2.応用(別の所からアイデアを借りられないか?)
3.変更(色や形、頻度などを変えられないか?)
4.拡大(大きくしたり、増やしてみたらどうか?)
5.縮小(逆に、小さくしたり、減らしてみたらどうか?)
6.代用(他のもので代用できないか?)
7.置換(順番や言葉などを、入れ替えてみたらどうか?)
8.逆転(順番や前後を逆にしてみたらどうか?)
9.結合(他のものと組み合わせたらどうか?)
思いついたら全て出す!
ちなみに、オズボーンのチェックリストを使ってアイデア出しをするときは、
「良いアイデアかどうか」
という視点は捨ててください。
とにかく、
「思いつくものをどんどん出していく」
というのがポイントです。
一見、うまくいかなそうなアイデアでも、
結果的に、その中から、良いアイデアが生まれることはよくあるからです。
では、9つを順番に考えていきますね。
それぞれの項目に対して、私のアイデアを1つだけ書いてみます。
なので、ぜひ、私のアイデア以外に、
「他にこんなものが考えられそう」
というものを考えながら、読んでみてください。
そうすると、アイデア出しのトレーニングになるので、あなたの力が伸びていきます。
では、9つを順番にいきます。
1.転用
1つ目は、「転用」です。
これは、
「商品サービスを変えずに、新しい使い道を考える」
という視点。
なので、この転用を使うと、
例えば、
「同じ商品のままで違う人に提案する」
という考え方が可能です。
今回の事例は、
「28歳の新婚の男性」
に提案して断られましたが、別の人だったら買ってくれるかもしれないからです。
2.応用
2つ目は、「応用」。
これは、
「別の所からアイデアを借りられないか」
という視点。
この応用は、他の何でも良いので、アイデアを持ってくる形です。
なので、無数にアイデアは出てくるはずです。
例えば、Netflixから応用してみます。
Netflixは、簡単に言うと、
「定額で動画を見放題」
というサービスです。
このサービスをFPサービスに応用して、
「コンサルティングの様子を撮影した動画を送って、何度でも見放題にする」
というサービスが考えられます。
3.変更
3つ目は、「変更」です。
これは、
「色や形、頻度などを変えられないか?」
という視点。
その他にも、時間や場所など、色々と変えられるものはあります。
今回は、
「頻度を変える」
という視点で考えてみます。
例えば、
「面談の申込み前にお客さまに送るメール」
の頻度を変えてみるというのは1つのアイデアです。
例えば、事前に2回メールを送っていたものを、3回に変えるなどです。
人は、基本的に、接触回数が増えると親近感を持ちやすくなるので、1つの改善の方向性になりますね。
4.拡大
4つ目は、「拡大」。
これは、
「大きくしたり、増やしてみたらどうか?」
という視点。
これが、一番わかりやすいかもしれません。
例えば、今回提案した価格は、
「18万円(税込)」
という価格でしたが、
これを大きくする、つまり
「高くしてみる」
というのは1つの発想です。
価格というのは、高くすると売れにくくなるという観点はありますが、
逆に、高くすることで、
「きっとこのサービスは価値があるだろう」
という考え方につながり、売れやすくなるという面もあります。
アイデア出しが苦手な人も大丈夫
今日は、長くなりましたので、これくらいにしておきまして、
5番目~9番目は来週のメルマガに持ち越したいと思います。
次回は、
5.縮小(逆に、小さくしたり、減らしてみたらどうか?)
6.代用(他のもので代用できないか?)
7.置換(順番や言葉などを、入れ替えてみたらどうか?)
8.逆転(順番や前後を逆にしてみたらどうか?)
9.結合(他のものと組み合わせたらどうか?)
に当てはめて、解説をしていきたいと思います。
アイデアを出すのが苦手なあなたも、この視点を覚えておくだけで、
確実にアイデアを出す力が伸びますので、ぜひ少しでも身につけてみてください。