収益に繋がらないチェリーピッカー顧客にどう対応するか

執筆者:昆 知宏
  

保険のリーズ契約。

あなたはしていますか?

先日、保険リーズの説明会に参加する機会がありました。

個人的には自分で集客を頑張っていきたいのでリーズを利用する予定はありません。

しかしながら、見込み顧客と出会う機会と考えればFPのスタイルによってリーズは全然ありとも考えられます。

特にマーケティング集客が苦手だけど、営業・クロージングは得意という方にとっては優良なチャンネルになりえると思います。

もしリーズをするとしたら、どういうところに気を付けたら良いか?

少し考えてみました。

とにかく件数をこなす

自分で集客しマーケティングを行う場合は、いかに自分に合った顧客を集客できるかがカギになります。数よりも、質と言えましょう。

しかし自分で相談の機会を作るというのは簡単なことではありませんから、どうしても絶対数が少なくなってしまい、自分にとって質の高い顧客を月に1組も集客できなかった…ということも全然ありえるわけです。

一方でリーズの場合は、こちらで相談者を選択できません。

したがって、とにかく数を、打席を踏む必要があります。

どんな球を投げてくるか分からないピッチャーとの初対戦ですから、打てないと分かった場合は諦めるという割り切りも大事になりそうです。

チェリーピッカー対策

チェリーピッカーとはスーパーで特売品のみを買って帰る顧客のことをいいます。

FPの世界で言うと、安いフロントエンドもしくは無料相談だけを目的とする人。

リーズの場合は、商品券などの特典狙いだけで相談に来る人のことを言います。

私も問い合わせの段階で明らかにチェリーピッカーだろうと思われる人に対しては、なるべく合わないようにしています。

例えば、初めから「無料で相談できる範囲で相談したい」とか「以後のサービスを受けるつもりはないが最初のサービスだけ受けたい」と予告しているタイプの相談者です。

こういう場合はライフプランだけなら●●円でします、相場はこれくらいなので他のFPと比較してよかったらまた連絡してくださいお返しします。

これで返ってくる人はもちろん面談しますし、メールすら返してくれない人は会わなくて大正解だったとなるわけです。

今ではこういったタイプの方は、受けないということで統一してからは無駄な時間を少なくすることができました。

しかし、リーズ案件ではこちらから相談者を選べませんし、どうしても商品券だけ目的な相談者は一定割合で発生します。

対策を打ちようがないので、数をこなし確率論で数字を出していくほかないように感じます。

分かりやすい強いオファーが必要

またリーズの場合は、相談者にとってもFPガチャです。

誰が来るか分からないので、事前にこの人に相談したいという指名は入りません。

つまり信頼関係が事前に構築できずに、ある意味一発勝負となれば初回で次回以降も相談したいと思ってもらえるような強いオファーが必要になります。

そうなると、今よりもコストカットや運用でお金を増やすという提案が王道になるかと思います。ある程度、強いオファーを出さざるを得ないので、後のトラブルは気を付けたいところです。

もちろんこれでビジネスになるのだから各社リーズには力を入れているわけですが、相談者もFPもお互いにとっていい結果になるためには、私はやっぱり集客・マーケティングをがんばってお互いがしっかりマッチする相談者に自分でたどり着ける努力をしていきたいと思いました。

それが簡単なことではないと分かってはいますが、業界構造を見るとこの業界はまだまだまだまだFP相談の進化余地があるようにしか思えません。

あなたはどう思いますか?

昆知宏
新潟の住宅会社に営業として勤めた後、『特定の会社に属さずに、客観的な立場から住宅購入をサポートできるFPになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするFPとして、新潟でこれから家を買う方への相談を行っている。コンサルティングフィーは土地建物価格の1%と高額ながら、多くの顧客に支持されている。

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