顧客の要望をそのまま取り入れてはいけない理由

自宅オフィスより
執筆者:中西雅司

今日の夕飯は、お好み焼きにすることにしました。

材料の在庫を確認したところ、

「キャベツ・長芋・揚げ玉」

の3つが足りない。

そこで、近所の八百屋さんへ買い物に行くことにしました。

八百屋さんに到着。

キャベツと長芋は無事に見つかりましたが、揚げ玉が見当たりません。

たぶん売ってないだろうと思いつつも、一応、お店の方に聞いてみます。

ですが、やはり、扱っていないようです。

スーパーに行く時間もなかったので、今日は揚げ玉なしのお好み焼きを作ることにしました。

さて、ここで質問です。

質問

もし、あなたがこの八百屋さんの店長だったら。

私の「揚げ玉は売ってないんですね」という言葉を聞いて、どう判断しますか?

揚げ玉を今後は売ろうと考えますか?それとも、売らないという判断をしますか?あるいは様子見でしょうか?

きっと、

「揚げ玉を求めている人がいるから、すぐに売り始めよう!」

とはならないはずです。

そうではなく、

「揚げ玉を求めるお客さんもいるということか。このニーズがどれくらいあるのか、様子を見て判断しよう」

と考えるのではないでしょうか。

顧客の要望には「他のお客さんも要望しているか」という視点はない

実際、私自身も八百屋さんで揚げ玉を探したのは今回が初めてです。

しかも、普段はスーパーで買いますし、今後この八百屋さんで揚げ玉を買うかどうかも分かりません。

さらに言えば、私自身、

「他のお客さんが揚げ玉を要望するかどうか」

という視点は、まったく持たずに八百屋さんに質問しています。

顧客の要望は参考にするもの

これは、FP事務所の運営でも同じです。

顧客の要望や意見というのは、あくまでも「その人にとっての要望」でしかありません。

あなたは、FP事務所全体を見ていますが、顧客は自分の視点からしか物事を見ていません。

その要望が、

・他の顧客にも当てはまるのか

・事務所の方向性と合っているのか

・長期的にプラスになるのか

という観点で、これを判断できるのは、あなたしかいないのです。

だからこそ、顧客の要望は、そのまま聞くものではなく、

「参考にするもの」

として捉える。

これが、プロとして最も健全なスタンスです。

取り入れないケースのほうが多くなる

顧客の意見や要望は、参考にしたうえで、総合的に判断し、取り入れるべきなら取り入れる。

そうでなければ、取り入れない。

結果として、

「顧客の意見を採用しないという判断になるケースの方が、実は多くなる」

はずです。

なぜなら、顧客は、その人自身の視点しか見えていないから。

顧客の意見や要望はあくまでも参考にするだけ。

自分の判断を大切にする。

それが、長く信頼されるFP事務所をつくることにつながります。

今年も1年ありがとうございました

これで、私の担当としては年内最後のメルマガとなります。

今年も1年、ありがとうございました。

来年もまた、一緒に成長していきましょう。

中西雅司
大手生命保険会社に約8年勤務後、2013年にファイナンシャルプランナーとして独立。これまで40万件以上のクレームを見てきた経験から、保険適正化コンサルタントとして活動をする。現在はFPのための経営コンサルタントとして、FPの育成にも力を入れており、『保険の販売手数料に頼らなくても、FPが活躍できる業界を作る』という想いの実現に向け日々邁進している。

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