『本音と建前』
これって、日本特有の文化ですよね。
心の中で本当に思っていることは口に出さない。
相手もそれをわかっているので、空気を読んで真意を理解する。
そうやって、微妙な塩梅でコミュニケーションを取っていく。
日本に来た外国人が、
「日本人は本音と建前を使い分けるから何を信じていいのかわからない・・・」
と困っている姿というのは、テレビなどで目にしますよね。
僕も、そういったイメージから本音と建前は日本特有のものだと思っていました。
でも、外国人が周りに多い環境で時間を過ごす中で、気づいたことがあります。
これは自分にとって衝撃的だったのですが、何に気づいたかというと・・・
外国にも本音と建前は存在する
外国にも本音と建前はバリバリ存在しているということです。
少なくとも、カナダ人はみんな本音と建前を日常的に使っています。
面白くないと本当は思っていても、
「面白いね!」
と言ったり、友達にどこかに行く誘いを受けた時に興味がなくても、
「それはいい考えだね!」
と言ったり、本当は嫌だと思っているのに
「全然問題ないよ!」
と言ったり、、、
例を挙げればキリがないほど本音と建前を使い分けています。
はっきりものを言わない欧米人
他の日本人と同様、僕も外国、特に欧米ではウソをつかずに自分の思ったことをズバッと言うと思っていたのでちょっと戸惑いました。
YesならYes、NoならNoと自分の意見をはっきり言う文化だと信じていたのです。
でも、そんなことはありませんでした。
最初のうちは自分で気づけなかったのですが、カナダ人の妻に人との会話の後、
「今のは行きたくない感じだね」
とか、
「大丈夫って言ってたけど、本当は嫌そうだったよ」
と教えてもらうことでだんだん感覚がわかるようになったのです。
英語でも空気を読む
その結果、なんとなくですが英語でも
『空気を読む』
というのができるようになってきたような気がします。
例えば、一緒にいる人が
「No plobem! Don't worry about it.」
と言った時に、声のトーンや雰囲気で
『ああ、これは大丈夫じゃないやつだ』
と判別が付くようになってきたのです。
国によっても違う
やっていることは日本語で話す時と同じなので、別の言語で同じことをやっているようなイメージですね。
妻も、
「日本人と話すと、日本人は本音と建前を使い分けるから大変でしょ?と言われるけど、今までずっとやってきたことだから感覚はわかる」
という風に言っています。
これは僕の経験談ですが、少なくともカナダ、ニュージーランド、アメリカはそんな感じがします。
そして、ヨーロッパ人の方が相手のことを気にせずズバッと言うイメージです。(もちろん、ヨーロッパも色々な国があるのでそれぞれ違うと思いますが・・・)
妻や友達のアメリカ人はヨーロッパの人と話す時に、自分の好きなことについて話していると
「私はそれは好きじゃない」
とズバッと言われるようなシチュエーションが多く、びっくりすると言っていました。
とりあえず同調したり、理解をするというワンステップを置くのが普通だけど、それがないから驚くようです。
間違った思い込み
この話、なかなか面白いと思いませんか?
きっとあなたも今まで、本音と建前というのは日本特有の文化だと信じていたはずです。
自分が見聞きしたことや、自分の考えから作り出された思い込みというのは、体験してみないと真実かどうかはわらないものです。
自分の思い込みだけを信じることをせずに、
『自分でやってみて確かめること』
が大事なのだと感じます。
思い込みはマーケティング的には邪魔
そして、この話はマーケティングにも通じる所があります。
新しい集客方法を試す選択肢が目の前にあっても、
『自分の顧客はこんなものには反応しないだろう』
『SNSは軽い感じがするからうまく行かないと思う』
という自分の思い込みで可能性を捨ててしまう人というのは結構多いものです。
でも、結果はやってみないとわかんないんですよね。
一切の思い込みを捨てて、結果だけで判断をする。
これがマーケティング的には正しい考え方ですし、こういった考えができる人は結果が出るのが早いです。
思い込みを捨ててトライしよう
最後に、僕がマーケティングを勉強している時に出会った言葉を紹介しましょう。
『ビジネスで予想をはじめたら、トラブルをはじめる事になる。』
誰が言ったのかは知りませんが、この言葉は的を得ていると思います。
自分の個人的な予想や考えというのは、マーケティング的にはあまり役に立ちません。
なので、予想や思い込みで判断をせずに、やってみた結果で判断をする。
それができれば、あなたもマーケティングの達人になれるかもしれません。