つくばの自宅から
執筆者:石塚 駿平
FP業をビジネスとして成立させる。
そのための1つの鍵になってくるのは、
『単価を上げること』
です。
1人の顧客から5,000円とか、1万円の収益にならないのであれば、ビジネスとして成立させるのはどうしても難しくなってしまいます。
一方、1人の顧客からの収益が20万、50万、100万と高単価にできる場合、ビジネスとして成立する可能性が高くなっていきます。
だから、FPは単価を上げることを考えなくてはいけません。
商品販売ではなく、フィーを中心にする場合は、避けては通れない道です。
では、一体どうすればFPとしての単価を上げることができるのか?
ということについて、僕の今までの経験から1つ確かに言えることをお伝えしたいと思います。
これは、全てのFPに知っておいてもらいたいと思っている話です。
次元を上げる
FPとしての単価を上げる方法、それはズバリ
『提供するものの次元を上げること』
です。
ちょっとこれだけだと意味がわからないと思うので解説しますね。
例えば、住宅購入を例に挙げましょう。
住宅購入のアドバイスの中には、住宅ローン選択のアドバイスだったり、保険見直しのアドバイスだったり、住宅会社選びのアドバイスなどがあります。
これらを単体で提供した場合、顧客が知覚する価値というのは、
「住宅ローンの選びのアドバイスが受けられて良かった」
というものに留まります。
それはそれで大きな価値があるのものなのですが、これだけでは単価を大きく上げるのは難しいです。
こうすれば感じる価値が変わる
そうではなくて、提供するものを、
『住宅購入を通して、最高に幸せな人生を手に入れる』
という風に変えていくのです。
そして、
「その目標を達成するお手伝いを、私はすることができます。この目標を達成するには、これとこれとこれをやる必要があるのですが、私が全てサポートしていきますのでご安心ください。」
と伝えるようにします。
そうすると、顧客が知覚する価値というのが激変するのです。
『住宅購入を通して、最高に幸せな人生を手に入れる』
ということを実感してくれたら、そのために払うお金は
『細かいお金のアドバイス』
と比べるとはるかに大きなものになります。
数字にすると、これは僕の体感ですが10倍は違うと感じます。
どの分野でも同じことができる
住宅購入を例に挙げましたが、これは他の分野でも同じです。
相続だったら、遺言の作成アドバイスや、不動産の整理のアドバイス、保険の活用方法のアドバイスなど、個別で価値を伝えるのではなく、
『家族が相続で不幸にならずに、相続の後も幸せな人生を送ることができる』
という形で伝える。
資産運用だったら、ポートフォリオの組み方や、投資の細かい知識を提供することをメインに伝えるのではなく、
『資産が増えることで、自分の人生が豊かなものに変わる』
という形で伝える。
それができると、別の次元の価値を感じてもらえるので、単価が自然と上がっていきます。
次元を上げるためのポイント
これが、
『提供するものの次元を上げること』
の内容です。
なんとなく伝わりましたかね?
高い単価のFPビジネスが作れるかどうかの分かれ目になるポイントなので、ぜひFPビジネスをビジネスとして成り立たせたい人には理解して欲しいと思います。
ポイントとしては、
『自分が顧客に提供したい本質的なものは何か?』
ということをしっかりと考え、それを顧客に伝わりやすい形にまとめる。
そして、
「その未来を実現するために、具体的にはこのような内容を提供していきます。」
という順番で伝えることですね。
これができると、FPの持っている本当の価値が顧客に伝わりやすくなります。
単価にすると、今まで3万円でやっていたことが30万円になるようなインパクトがありますので、
『提供するものの次元を上げる』
ということをぜひ考えてみてください。
P.S.
ちなみに、法人分野に関して次元を上げる具体的な方法については、こちらのプレセミナーで公開しています。
https://fprise.com/hojin-komonfp_pre/