つくばのスタバより
執筆者:石塚駿平
長くビジネスを続けていると、思うことがあります。
それは、
『時代は変わってるんだな』
ということです。
FPが出始めた黎明期の頃は、ホームページを持っていたらそれだけで集客ができるという時代がありました。
でも、今はそんなことはありません。
ホームページを作っただけでは不十分で、SEOを考えたり、セミナーをしたり、コミュニティを作ったりなど工夫をする必要があります。
時代は変わっていくので、それに合わせて自分もアップデートしていかないと取り残されてしまうのは間違いないでしょう。
特に変化が速い今の時代では、時代の変化を捉えてしっかりとそれに合わせた行動を取ることが重要になってきます。
そんな中、『これは必ず押さえておかなきゃいけないな』と感じる時代の変化がありますので、今回はその話をしていきたいと思います。
近代マーケティングの父が提唱する時代の変化
その変化とは、『どのような商品・サービスが世の中に受け入れられるのか?』というものです。
近代マーケティングの父と言われるフィリップ・コトラーは、この世の中では以下のような変化が起こっているといいます。
■マーケティング1.0=製品中心のマーケティング
■マーケティング2.0=顧客志向のマーケティング
■マーケティング3.0=価値主導のマーケティング
■マーケティング4.0=自己実現のマーケティング
かなり大枠の話ですが、世の中の大きな流れを掴むことはとても大事です。
『大局観を掴む』
というイメージですね。自分でビジネスを行う経営者であれば、この視点は持っておく必要があります。
それでは、それぞれについてお話をしていきましょう。
マーケティング1.0=製品中心のマーケティング
この段階は、『製品を作れば売れる』という段階です。
日本でいうと戦後から高度経済成長期のイメージですかね。
モノがないから、良いものを作れば売れる。という価値観です。
FP業界でいうと、ホームページを作ればお客さんが集まる状態ですね。
一番最初の黎明期であればそうなったこともあったのかもしれませんが、この段階はとっくに過ぎています。
マーケティング2.0=顧客志向のマーケティング
次の段階は、顧客志向です。
前の段階では顧客のことを深く考えなくてもモノを作れば売れたのが、そうはならなくなって『顧客が何を求めているのか?』ということにフォーカスをする必要が出てきました。
その結果、顧客のことをリサーチして商品を開発したり、接客やサービスの質を上げるようになったのです。
FP業界で言えば、FPはそもそも顧客のヒアリングを大事にしていますし、顧客が求めるものを提供しているのでこれは最低基準という感じですね。
マーケティング3.0=価値主導のマーケティング
価値主導でのマーケティングというのは、
『この商品・サービスを買ったらどんな未来を実現できるのか?』
『これを買うことで環境問題の問題解決に繋がったり、社会的にプラスになるのか?』
という消費傾向が増え、単に素晴らしい商品・サービスというだけではなく、もっと深い意味が求められるようになったという変化です。
FPとしては、単に質の高いサービスを提供するだけではなく、
『そのサービスを受けることで、私の人生がどう変わるの?』
という問いに答えられるようにする必要があります。
この問いに答えられるかどうかが、低単価で働かなければいけないFPと、高いフィーをもらうことができるFPを分ける鍵になっているのは間違いありません。
マーケティング4.0=自己実現のマーケティング
今起こっている変化で、これはなかなか高度なものだと僕は思うのですが、
『なりたい自分になるために商品やサービスを購入する』
という行動が増えてくる時代になってきました。
例えば、服を買うにしてもその会社の持っている理念や考え方(例えば、国産工場の職人を守る為に国産にこだわる、等)を理解して、その服を着ることでなりたい自分に近づく、というのが自己実現に近い行動です。
自分の考え方に合うコミュニティやオンラインサロンに所属して、仲間と一緒に活動を行うというのもそうですね。
若干間違った方向に進んでいる気がするのですが、今話題の推し活なんかもこのカテゴリーに入るのでしょう。
FPの場合は、サービスの提供を通して顧客が
『自分の生きたい人生を実現できる』
『なりたい自分になれる』
ということを叶えてあげる、ということになります。
このレベルにFPが到達できたら、顧客と固い絆で結ばれ、もらうことができるフィーも別次元になってきます。
簡単なことではないですが、これが今の時代に求められていることですし、お金や人生設計に深く関わるFPだからこそできる部分も多いはずです。
ぜひ、今回お伝えした大枠の時代の変化を捉えて、時代が求めるものを提供できるFPにあなたもなってください。
それができれば、間違いなく唯一無二の成功したFPになれるはずです。