大学での第1回FP講義を終えての学びをシェアします

執筆者:昆 知宏

あなたが自分の大切な人に伝えたいお金の話を3つに絞るとしたらどんなテーマを考えますか?

前回のメルマガにも書かせてもらったのですが、4月15日から通年で大学にて一般教養単位としてファイナンシャルプランニングを教えることになりました。

第1回の授業は、ガイダンス。

この講義の魅力をいかに伝えるかにフォーカスするものになるので、なるべく堅苦しくなく、スライドもグラフィカルに作るように留意しました。

相手は大学1年生。

今は18歳から大人ですよね。

そんな大人のスタートラインに立っている若者にFPとして何を伝えたいか?

もしあなたが3つテーマを絞ってとなるとどんなことを思いつくでしょうか?

私が絞った3つのテーマ

私は自分の子どもが18歳になったときに、これだけは知っておいてほしいお金の知識というイメージで授業を組み立てました。

そして絞ったテーマは以下の3つです。

1家計の方程式の話

2借金の怖さの話

3複利の話

家計の方程式については、「収入-支出=貯蓄」という極めてシンプルなものですが、お金を貯めていくのはこれ以上でもこれ以下でもない。

これが理解できていなくて、いつまで経っても思うようにお金を貯められない大人はたくさんいます。要は、管理の力です。

今はアプリでもお金の管理は出来るし、将来的にやりたいことがあるのなら少しずつお金を貯めるということを習慣化していこうというテーマにしました。

つづいて②は借金の怖さです。

18歳以上でアルバイトでも収入があれば、借り入れは可能です。

学生ローンのホームページを見ると年利は10%超えが当たり前です。

こういうものがスマホで手軽に借りられますし、一度検索をしたり利用したりすると、連動広告で影響に追いかけられることになります。

こういった類のローンに手を出すのは、「収入-支出=貯蓄(負債)」で、支出が上回っていることに他なりません。

私が大学生の親なら、絶対にそういうのには手を出さないでと言いたいので、講義の中でもお伝えをしました。

ただローン全てが悪いとわけではなく、目的が明確な住宅ローンや教育ローン。事業ローンなどはケースバイベースで自分の夢を叶える時間短縮のツールにもなりえることもお伝えしました。

つづいて③複利です。

これは社会に出て収入を得たら少しでもいいので、NISAという制度をやってみたらどうだろうか?そのメリットはこんな感じだよというふうにお伝えしました。

もしあなたが3つのテーマに絞るとしたら何を選びますか?

私はこの3つをセレクトしました。

プレゼンテーションスライドの作成においての時短

大学の講義は前期15回、後期15回。各90分。

その準備量は莫大なものになります。

そこで私は今まで通りの手段で業務に着手していては、時間が足りないと思いました。

そこでAIを活用しました。

“gamma”というアプリケーションをPCに入れて月額3000円のプロ会員になって、自分の作った構成アイデアのテキストデータをAIにどんどんぶち込んでいきました。

すると、見栄えのいいプレゼンテーションスライドがサクサクと作成されていくのです。

一度完成したスライドの画像の差し替えやレイアウトの変更もボタン1つで実行でき、思った以上に使えました。

専門分野の仕事であればAIで下地を作ってもらい、知識があるためそれを修正していくだけでかなり実用的なものが作れます。

AIはこのレベルまで来ているのかと感動しました。

※ただし注意点としてはPCのスペックがある程度ないと処理スピードが厳しそうです。

今回大学での授業をつくるという機会がなかったら、ここまでガチでAIに触れなかったのでとてもいい機会と刺激を与えてもらった形になります。

正直に言うと、大学の講師は収入的には少なく、収益だけを追うなら本業に特化したほうが100%良いです。

しかし、それでは絶対に得られない経験やスキルが得られ、社会に貢献していくというマインドセットを作れることはお金には代えられない価値があるだろうと当初の予想通りその効果を体感しています。

機会があれば、また大学での講義の様子をこのメルマガにも書いて行こうと思います。

昆知宏
新潟の住宅会社に営業として勤めた後、『特定の会社に属さずに、客観的な立場から住宅購入をサポートできるFPになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするFPとして、新潟でこれから家を買う方への相談を行っている。コンサルティングフィーは土地建物価格の1%と高額ながら、多くの顧客に支持されている。

関連記事