つくばの自宅より
執筆者:石塚 駿平
1ヶ月ほど前、プルデンシャル生命の不正のニュースがありましたよね。
約100人以上の社員・元社員が架空の投資話などでお金を不適切に受け取っていた事件です。
このメルマガを書いた直前にもその関連のニュースが出ていて、今回の問題で500億円ほどの収益減を見込んでいるようです。
それに加えて、「不正発覚後は平時の年500人規模を上回るペースで退職者が増加。再発防止を優先するため新規採用も停止した。」とありました。
(平時で年間500人も辞めるってなかなかですね・・・)
このメルマガを読んでいる人の中には、この事件について詳しく知っている方も多いでしょう。
中には、プルデンシャル生命に勤めていた、もしくは勤めているという方もいるはずです。
あなたは、この事件を知ってどう思いましたか?
歪みが生まれる構造
これは、きっとあなたの考えと似ていると思うのですが、僕が思ったのは
『やはり、顧客と同じ方向を向いていないと歪みが生まれるんだな』
ということです。
プルデンシャル生命といえば、フルコミに近い給料体系で、収入が青天井ということを謳い文句に社員を集めている会社ですよね。
異業界から人間力の高そうな人を見つけてきて、自分の力を試してみないか?という感じでスカウトするイメージがあります。
僕も25歳くらいの時にプルデンシャル生命の人から営業を受けたことがあるのですが、身なりのしっかりした女性から、感情を揺さぶられるストーリーを交えたセールストークを聞き、確かに引き込まれるものがありました。
事故で入院した可哀想な人の話や、無保険の人が亡くなって残された家族が大変なことになった話などを聞いたような記憶があります。
ただ、話があまりにできすぎているというか、言葉にできない違和感みたいなのがあったので早い段階でお断りしました。
後からプルデンシャル生命の内情やマニュアルの存在などを聞いてなるほど〜、と思ったのですが、稼ごうと思って優秀な人が頑張ったら確かに稼げそうだと感じました。
稼ぐことが正義である文化
そして、乱暴なことを言うとマルチ商法やネットワークビジネスみたいな、
『稼いだ人が褒め称えられる文化』
みたいのがあったのだと思います。
たくさん保険を売って、手数料を得るのが正義。
稼いだら稼いだ分だけ偉い。
全部が全部そうだとは思いませんが、そういった文化は存在しているのでしょう。
この考え方が強いと、置き去りにされるのは顧客です。
なぜなら、営業マンの利益と顧客の利益が相反するからです。
この構造が土台にあって、行く所まで行ってしまった(もしくは、明るみに出るまで大きくなってしまった)のが今回の事件なのでしょう。
短期的に見たら稼げる、けど・・・
このメルマガを読んでいるあなたや、FPライズが目指しているのは、顧客を置き去りにして自分だけが稼げば良い、できるだけたくさん稼ぐことが正義だ、という方向ではありません。
『顧客と同じ方向を向いて、顧客の利益を第一に考えながらも稼ぐFPになる』
という方向ですよね。
金融の世界だと、稼ごうと思ったら残念ながら顧客の利益を優先せずに、自分の利益を優先した方が簡単です。
独立FPのほとんどは、保険をバリバリ売っている優秀な保険営業マンに収入では下回っているはずです。
でも、この事件を見聞きして、
『短期で見たら顧客利益を度外視した方が稼げるけど、長期で見たら顧客の利益を優先した方が勝つのではないか?』
という風に考えるようになりました。
お金以外にも目を向けてみる
顧客利益を度外視して稼ぐ方向に走ると、短期的には儲かりますがどこかの時点で破綻してしまいます。
一方、顧客利益を第一に考えると、短期的には稼ぐことは難しいでしょう。
でも、その一方で信頼は積み重なっていきます。
自分の信念を貫き通して、正しいことを行っていけば、あなたには大きな信頼が蓄積されるはずです。
これはかけがえのない財産ですし、長期的に見ると安定した収入や、外部要因に左右されないビジネス基盤を手に入れることに繋がります。
それに、人生においてお金だけが全てではないですよね?
死ぬ直前になって、
『私は顧客の利益を度外視してでも大きく稼いでやったぜ!』
と振り返って幸せになる人はいないはずです。
そうではなくて、
『私は、多少稼げなくても自分が信じる道を進んだ。多くの人の人生を良い方向に導いてあげることができたし、たくさん信頼してもらえた。』
と振り返ることができたら、人生の勝ち組だと思います。
お金というのはわかりやすいものさしなので、それに引っ張られるのは簡単ですが、人生という広い視点で考えてみると、それだけにとらわれない方が良いと感じます。
僕はプルデンシャル生命の事件からこんなことを思ったのですが、あなたはどうですか?