Facebook広告に流れてきた書籍をポチっと購入。
タイトルは「脳科学マーケティング100の心理技術」という本です。
価格設定に「キリのいい数字は入れない」というキャッチコピーが私に響いたからです。
(ちなみに本の宣伝やアフィリエイトではありません!)
私は独立系FPとしてもうこの仕事を何年もしているのですが、いまだにハッキリと定められないことがあります。
それはサービスの価格です。
私の場合は専門は住宅不動産なので購入価格にフィーを連動させる方式を取っていました。
しかしここ最近の不動産価格の高騰の影響もあり、購入価格にフィーを連動させるシステムがイマイチ機能しなくなってきた感があります。
価格高騰したからコンサルフィーも上がることがどこか腑に落ちず、プライスを付けるようにかえる実験をしたのです。
ところがそれもあまりうまくいかない。
価格設定の考え方に何かヒントがあるかもしれないということで冒頭の本を買ってみたいのです。
その効果はというと...なんだかあるような感じがします(笑)
キリのいい数字は使わない
例えばコンサルティングフィーは20万円ピッタリ!
こんな感じで私はピッタリ価格提示をしていました。
ところが先ほどの本によるとそれは最もやっていけないことみたいです。
例えば、
①198,000円
②200,000円
③201,200円
と3つの価格提示があるとすると、いわゆる買い手側としては②が最も原価が低く多く粗利が取られているのではないかと考えるみたいです。
コンサルティングには明確な原価はないものの、早い話、キリの良い価格は利益が多く含まれているのではないかと思ってしまうこと。
反対に端数の細かい値段の物はきちんと価格が十分に考えられたうえでの価格だから、適正な価格なのだろうと信じる効果があること。
これは何とも不思議なものです。
つまり商品自体の品質が高いと感じる効果があるだろうということです。
確かに③の201,200円なんて価格が中途半端で疑問に思いますが、敢えてその金額にしていることの意味は考えてしまいますよね。
あと1,200円を値引きできないくらい考えられたギリギリの値段なんだあと思ってもらえる効果があるみたいです。
普通こんな価格はまず付けませんよね。私はそうでした。
キリの悪い金額でやってみた
ものは試しということで、329,989円という価格提示で1件のオファーを出してみました。
ギザギザの価格で何だか気持ち悪い...
この価格をギザギザプライスと呼びましょう(笑)
ちなみにこの金額は税抜きだと299,990円です。
そうしたら申し込みを頂きました。
あと10円上げると、税抜300,000円、税込330,000円です。
いわゆる本でNGを出しているキリのいい数字になってしまいます。
サービスの価値を30万円に設定するのなら普通ならどう考えても30万円での価格提示になると思います。
しかしここで敢えてキリの良さを崩す効果を本では言っています。
エビデンスは書いてないので分かりませんが、脳科学的には効果があるようでたまたまかもしれませんが私もそのオファーをお客さんに受け入れてもらいました。
「はい、30万円に消費税です。」
「価格は329,989円です。」
うーん、どうだろう。
あなたは買い手になったときどう感じますか??
確かに私が買い手ならこの細かい価格設定は、意味があってギリギリまで考えられた価格なのかな?と思ってしまうような気がしていました。
しかも値引きされにくい
ギザギザプライスのメリットはもう一つ。
それは値引きのオファーをされずらいそうです。
キリがいい数字だと、「もう一声!」と行きやすいところですが、ギザギザプライスは言いづらい。
確かにこの価格が限界なんだろうな効果は確かに感じる。
これはFPに限らずすべてに言える事。
実証実験をしたいのであれば、メルカリで1,500円で売りたいものを1,499円にしてどれだけ値引きオファーがこないかなどのデータは取れそうです。
これは単純にもう脳科学によるものですよね。
理屈ではなくて脳がどう反応するか。
ただ単にそこを意識するだけで結果が変わるのではあれば、もっと研究しがいのあるテーマだと感じました。
ギザギザプライス...侮れません。