不満足なら返金保証を初めて実行した話

執筆者:昆 知宏
      

クロージング時によくある全額返金保証サービス。

私もホームページ上に謳っています。

10年やってきて返金保証を使ったことは一度もなかったのですが、この4月に初めての返金保証を実行しました。

あなたは “返金保証サービス” について、ポジティブな印象をお持ちでしょうか?それともネガティブな印象をお持ちでしょうか?

私としての結論は、返金保証はあって良かったという感想です。

返金保証に至った経緯

ストレートに言うと、私の対応が相手にとってはダメで意向に沿えなかったことに尽きます。

これについては「本当に申し訳ない」の一言につきます。

相談者の未来を考えて組み立てていたのですが、私のやりたい方針と相手の受けたい方針が合わなかったというのです。

私の考え方に、落とし穴の理論というのがあります。

落とし穴に落ちた人を救うために、自分も落とし穴に入っていくかどうか。

そうではなくて穴の上からどうやってひっぱってあげようか、自力で上がれるようにするにはどうしたらいいのかを考えてアドバイスしたほうがいいのか。

当然、後者が良いようです。

これは学校教育でも新人の先生がやってしまいがちらしいのですが、「穴に落ちて困っていて、あなたそこにいるのにどうしていますぐこっちに来てくれないの?」と相手は思ってしまうようです。

いつもの方針を変えない方がよい

さて、このようなことが起きたときに多くの人は、次はこうならないようにと気を付けたり、自分の行動を変えることをしたりサービス内容を変えようとします。

絶対にそれはやめてください。

なぜなら、そうなる確率って1%以下ですよね。

だから、目の前の相談者さんにお詫びを入れて、お金もお返し終わればそれで良いのです。

お互い無理してサービス継続をすることが一番良くない結末になるのです。

あなたは今まで通り自信をもってやっていただきたい。

もちろん反省点もあるかと思います。(私もあります)

でもそれを過剰に引っ張ってはなりません。

いつものあなたの方法で99%満足してもらっているなら、それが正解です。

私の反省点

とはいいつつ、私が次から絶対にこれだけは気を付けようと思っていることがあります。

それは今回の件は、自分で集客した相談者でなかったことです。

紹介の方であったので、他のFPとの違いが明確に説明できていなかった点。

通常のステップを踏まず、コンサルティングにスムーズに入ってしまった点。

さらに住宅相談ではなくて、資産運用が相手の期待する主たるところであった点。

一番の得意分野である住宅相談であればいかなる経路でも問題なかったと思うのですが、いつも専門にやっていない分野かつ、事前の信頼関係のエンゲージが脆弱である状態で流れのままコンサルティングに移行してしまったことは良くなったと思いました。

どういう経路であれ、いつものクロージングステップを踏むこと。

相手が「紹介なので信頼してます」となっても、サービス内容をきちんと説明し、合わないようならコンサルティング契約をしないこと。

振り返れば当たり前なのですが、紹介経路の場合は十分な説明が省略されたまま実行支援に行くことがあると思います。

お互いにとって契約解消はあまり気持ち良いものではないので、ぜひ私の経験をあなたが生かしてくれたら嬉しく思います。

昆知宏
新潟の住宅会社に営業として勤めた後、『特定の会社に属さずに、客観的な立場から住宅購入をサポートできるFPになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするFPとして、新潟でこれから家を買う方への相談を行っている。コンサルティングフィーは土地建物価格の1%と高額ながら、多くの顧客に支持されている。

関連記事