終身雇用崩壊→独立FPへの影響は?

中西雅司

「なかなか終身雇用を守っていくのも難しい局面に入ってきたのではないかと」

先日、トヨタの社長がこのような発言をされたそうです。

ニュースで話題になっていましたので、ご覧になった方もいるかと思います。

この発言は、色んな想いや配慮の集合体としてのものだと思いますので、言葉通り受取るべきでもないのかもしれません。

ただ、実際、私自身が今経営者という立場に立っていて、また、独立してから、多くの社長と関わるようになって、

私もトヨタの社長と同様に、

「いくら大企業といえども、終身雇用を保証することはできない時代になった」

と感じています。

なぜなら、、、

社会の変化が年々激しさを増しているためです。

企業に訪れる大きな変化

例えば、デジカメの事業は、あっという間にスマホに大きく市場を奪われてしまいました。

2018年11月17日付の日経新聞の記事によると、ピーク時の3割の出荷台数だそうです。

今後も、これと同じような現象が様々な業界に訪れるはずです。

市場が縮小する前に、うまく事業転換を続けられる企業は良いと思いますが、そうではない企業は、人員を削減せざるを得ません。

事業自体がなくなってしまうのですから。

また、仮に事業転換をできたとしても、事業転換についてこれない社員は、雇用を継続することは難しいですよね。

簡単ではない時代になってきました。

さて、この話題。

一見、私たち、独立FPにはあまり関係がない話のように思えます。

でも、実際はそうでもありません。

なぜかというと、、、

終身雇用が減ると増加するもの

今でも、すでに少しずつその傾向が出てきていると思いますが、

終身雇用ができなくなるということは、つまり、短期的には、転職が増えるはずです。

また、それだけではなくて、

・副業をOKにする企業が増えたり、

・2つ以上の会社に所属する人が増えたり、

・会社員をしながら、別で自ら経営をする人が増えたり、

・会社を辞めて、独立開業・起業をする人が増えたり、

・複数の会社を経営したり、

そういった状況になっていくはずです。

副業・複業・起業などの増加ですね。

そうなると、私たち既存の独立系FPに対しては、大きく2つの影響が出てくると考えています。

終身雇用崩壊の独立FPへの影響は?

1つ目は、ライバルの増加です。

もちろん、独立系FPという仕事は、顧客の問題解決をできる実務の力を身につけるのには、それなりに時間がかかります。

その意味では、ライバルはすぐには増えません。

しかし、一方で、FPは、資格を取得さえすれば、名乗ることができるので、参入障壁は非常に低い業種です。

なので、会社員にとっては、有力な副業・複業・独立開業の選択肢の1つになります。

つまり、見かけ上のライバルが今後増える可能性が高いということは、想定しておかなければなりません。

私たちからすると、

「独立したばかりの人に負けるはずはない」

と思うのですが、

お客様から見ると、その違いは簡単にはわからないケースが多々あります。

私たちが医者や歯医者の実力を見極めることが簡単ではないのと同じです。

その対策はしっかりと考えて、準備をしておく必要があるでしょう。

少なくとも、実績や経験の違いはしっかりと明示しておきたい所です。

2つ目の影響は?

2つ目の影響は、

「元会社員」

の人と一緒に仕事をすることが増えることです。

その影響は様々な面があると思いますが、私が考える大きな影響の1つは、会社員の特性によるものです。

会社員の大きな特性の1つに、

「ビジネスマナーを日頃から厳しく指導されている」

ということがあります。

つまり、今まで以上に、ビジネスマナーがきっちりしている人と一緒に仕事をする割合が増えるのです。

このこと自体は、今までよりも気持ちよく仕事ができることにつながると思いますので、良いことだと思います。

しかし、ビジネスマナーがきっちりしている人は、

「相手に求めるビジネスマナーのレベルも高い」

のが一般的です。

むしろ、それが当たり前だと思っている人が増えてくるはずです。

私が日頃感じるのは、、、

メールの返信は○○時間以内

会社員を長く経験されている方は、特に、

・メールの返信のスピード

・メールでの言葉遣い

・報連相

などはシビアな印象です。

例えば、メールの返信スピードに関しては、私の前の会社の場合は、

「(休みを除いて)必ず48時間以内に返信をしなさい」

と指導されていましたが、その話をIT業界の大手企業出身の人にしたら、

「うちの会社は24時間以内でしたよ」

と話をされていました。

24時間以内の返信が当たり前の人に対して、48時間以内の返信を繰り返していると、信頼関係は築けませんよね。

ルールの違いを理解する

決して相手のルールにすべて合わせる必要もないと思います。

でも、せっかく実力があるのに、

「この人はマナーがなっていない」

と思われてしまって、良い関係が築けないのは、もったいないですよね。

なので、会社員経験がない人は、一度会社員経験のある人に

「どんなマナー・ルールで仕事をしているのか」

を聞いてみると良いかもしれません。

また、会社員経験がある人も、会社によってルールやマナーが違うことがあります。

なので、一度色んな人に聞いてみておくと、

「お互いに相手のことを考えているのに、すれ違いになってしまう」

などのリスクを避けられるのではないでしょうか。

変わることを恐れるな!

時代は確実に変化してきています。

そして、そのスピードはIT化・AI化により、どんどん加速していくはずです。

なので、その変化に乗り遅れることがないよう、変わることを恐れず、前に進んでいってください。

そうすれば、必ず道が大きく開けてくるはずです。

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この記事を書いた人

中西雅司

大手生命保険会社に約8年勤務後、2013年にファイナンシャルプランナーとして独立。これまで40万件以上のクレームを見てきた経験から、保険適正化コンサルタントとして活動をする。現在はFPのための経営コンサルタントとして、FPの育成にも力を入れており、『保険の販売手数料に頼らなくても、FPが活躍できる業界を作る』という想いの実現に向け日々邁進している。

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