今、シカゴに来ています。
その理由は、
『NAPFA FALL CONFERENCE』
というカンファレンスに参加する為です。
これはなんと、
"フィーオンリーのアドバイザーの為の”
カンファレンスです。
保険や証券のコミッションは一切
受け取らずにお客さんから受け取る
フィーだけでやっていくスタイルですね。
そして、そのカンファレンスの前日に
アメリカのFP事務所を訪問してきました。
以前からNAPFAのカンファレンスに参加していている方が、
日本人向けに事務所訪問をセットアップして下さっていたので、
それに参加した形です。
このような機会はなかなか作れないので、本当にありがたいです。
ということで今回は、そのFP事務所訪問をレポートしたいと思います。
時間制モデルのFP事務所
訪問したのは、Timothy FinancialというFP事務所です。
設立は2000年で、9人体制の事務所です。
オフィスも見せてもらいましたが、
アドバイザー1人1人が個室を持っており、
とてもキレイな建物でした。
このFP事務所はとても特徴的で、
『作業時間あたりのフィーをもらう』
というモデルを採用しています。
アメリカでは、最も一般的なビジネスモデルは
『預かり資産の1%をフィーとして頂く』
というモデルですが、ここでは資産の額に関係なく
『どれくらいの時間が必要か』
を計算してそれをフィーとして頂いているようですね。
フィーの決め方
これについて、もっと詳しく説明しましょう。
フィーの決め方ですが、まずFP事務所側で
『これくらいのフィーが目安ですよ』
というものをホームページに提示しています。
日本語で記載をすると、このような感じですね。
若い世代向け・・・$1,200〜$4,300(1時間あたり$280)
レベル1・・・$2,800〜$4,000(1時間あたり$280)
レベル2・・・$3,400〜$5,000(1時間あたり$280)
レベル3・・・$4,200〜$8,400(1時間あたり$280)
レベル4・・・$7,000〜$11,200(1時間あたり$280)
レベル5・・・$11,000〜(アドバイザーによって1時間あたりの料金が変わる)
レベル分けの方法とは?
若い世代向けのものは実験的に動かしているみたいで、
月に$100くらいで簡略化したものをサブスクリプション形式で提供しているようです。
年4回の面談(オンラインもしくは対面)を基本に、
オンラインサイトで質問ができたりするみたいです。
また、緊急時は必要に応じて面談ができるとのことでした。
レベル分けについてですが、
レベル1は、分析対象が1人で本当に簡単なケース。
レベル2は、家族がいる場合など。
レベル3は、401k(確定拠出年金)がある場合など。
レベル4は、ビジネスオーナーや医者である場合など。
レベル5は、会社経営者などで明らかに複雑な場合。
というように、独自の基準を設けているみたいですね。
事前にオンラインの質問表に答えるとレベル分けができて、
最初の面談で何時間でいくらかの見積もりが出るそうです。
「何時間かかるなんて事前にわかるの?」
と思いましたが、訓練は必要みたいですが
みんな正確に見積もることができるようです。
誤差がでても1時間くらいとのことでした。
時間制モデルが誕生したきっかけ
この時間制モデルですが、創業者が
『資産は十分にないけど、
ファイナンシャルサービスを受けたい人』
のことを考えて作ったそうです。
アメリカでは資産5000万円以上などの制限を
していたりするので、それが要因ですね。
また、資産の大半が不動産になっている人や、
資産が十分にないけどアドバイスが必要な人に
アドバイスができるようにしたかったそうです。
時間制モデルはそこまで一般的ではなくて、
このFP事務所が恐らくアメリカで最大の
時間制FP事務所だろうと言っていました。
時間制でやっているFPは、1人事務所が多いみたいです。
このモデルのメリット・デメリットは?
この時間制モデルですが、話をしてくれた事務所の代表の方は
『資産額に対してフィーをもらうモデルは決してなくなることはないが、時間制のモデルは増えるのではないか』
と話してくれました。
これは、時間制モデルも万能ではなく一長一短があるということですね。
という訳で、時間制モデルのメリット・デメリットをお伝えしていきたいのですが・・・
長くなってしまったので、次回の記事でお伝えしたいと思います。
また詳しい情報をお伝えしますので、楽しみにしていて下さい。