あなたは、こんなことを
経験したことはありますか?
・コップを買った時の包装材の
プチプチを潰して遊ぶ
・家具屋さんに座り心地が良さ
そうなソファがあったら座ってみる
・バスに乗っていると、
停車ボタンを押したくなる
たぶん、誰でも一度はこういう
ことを経験したことがあるはずです。
なんとなく、特に何も考えずに
行動をしてしまったり、、、
特に意味はないけど無性に
何かをしたくなったりなど、、、
”何かがあると、ついつい○○したくなる"
ということはよくありますよね。
ビジネスに応用できる考え方
こういった行動は、
『自分が自発的に行動を
起こしたり、考えたりしている』
と思いがちですが、実は別の観点
からも説明をすることができます。
この考えは大学の講義で聞いたのですが、
『なるほど、、、
そういう考えもあるのか!』
と感心したのを覚えています。
これは、ビジネスにも直接的な
影響を及ぼす考え方です。
なので、あなたのビジネスにも
きっと役に立つでしょう。
逆転の発想
その考え方はどういうものかと言うと、
『そのモノが人に
特定の行動を促している』
という考え方です。
包装材だったら、
『包装材が、人にプチプチする
という行動を促している』
ソファだったら、
『ソファが、人に座る
という行動を促している』
ということになりますね。
初めて聞く言葉だと思いますが、
このような効果は心理学の用語で、
「アフォーダンス」
と呼ばれています。
アフォーダンスという言葉は、
アメリカの心理学者である
JJギブソンが作った言葉です。
英語でアフォード(afford)は
“提供する"という意味なので、、、
アフォーダンスというのは、
直訳にすると、
"モノが人に特定の行動を提供すること"
ということになりますね。
"自分がやる"のではなく、
“モノが行動を提供する”。
逆転の発想です。
行動をコントロールする
このアフォーダンスの考え方を
理解すると何ができるようなるのか?
ということですが、、、
アフォーダンスを上手く使うと、
人に自分が意図した行動を
とってもらいやすくなります。
例えば、東京にある駅の通路で、
このアフォーダンスを上手く
活用している所があります。
↑
この通路なのですが、
ご覧の通り色が分かれていて、
地面に進行方向の矢印があります。
この通路を歩いてみれと
わかるのですが、、、
みんなキレイに進行方向側を
歩いて行きます。
なぜなら、床が人に歩くべき場所を
アフォード(提供)しているからです。
これは、非常にスマートな方法ですよね。
ちょっとした工夫をするだけで、
人の行動をコントロールしている
好例だと思います。
ウェブで活用する
では、アフォーダンスの
考え方はどのようにビジネスに
応用できるのでしょうか?
一番使いやすい所として
挙げられるのは、ウェブです。
ウェブページでは、アフォーダンスの
考え方はとても使いやすいです。
例えばですが、青字で下線が
付いている文字があったら、それは
どんな行動をアフォードしていますか?
クリックすることですね。
青字で下線が付いている文字は、
リンクになっているので、
「そこをクリックする」
という行動を起こしやすいのです。
これが黒字に下線が付いているだけ
だと、アフォーダンスは弱くなります。
その結果、クリック率が下がります。
なので、見る人にクリックを
させたい所があれば、
"青字で下線を使うのが有効"
ということがわかりますね。
アフォーダンスの応用例
他にも、アフォーダンスが使える
場面はたくさんあります。
・クリックできるボタンを
より”ボタンっぽく”見せる。
・クリックできるボタンの上に
矢印のアイコンを載せる
・問い合わせボタンの文字を
大きくして目立つ色にする
このような形にして、
『クリックする』
という行動をアフォードする
ようにすれば、望む成果が出せます。
動画の部分に再生ボタン(▶)を
使うというのも、再生率を上げる
ポイントになりますね。
(実際に、YouTubeの動画には
再生ボタンがちゃんと付いています)
このように、見る人に望む行動を
取ってもらえるように工夫をして
いけば、、、
結果的に問い合わせを増やす
ことに繋げることができます。
問い合わせページのクリック率を
伸ばすだけでも、問い合わせが
増えることはよくあります。
アフォーダンスを使えているか?
もちろん、ウェブ以外の部分でも
アフォーダンスの考え方は
応用することができます。
例えば、セミナー資料の一部分を
穴埋めにするのも良いですね。
そうすれば、
『その空欄を埋める』
という行動をアフォードできるので、
結果として集中して話を聞いてくれます。
このように、視点を変えて
"モノが人に特定の行動を提供する"
という考え方を使うと、
見えてくる部分は結構あります。
あなたは、お客さんに望む行動を
アフォードできているかどうか?
考えてみて下さいね。