FPが踏み込めない資産運用の話

執筆者:昆 知宏
   

FP相談をしていると、

「今後も継続的に相談したいです。」

そんなお話をいただくことがあります。

資産運用のことも含めて、定期的に相談に乗ってほしい。

FPとしては、とてもありがたい言葉です。

実は私も以前から、継続的なサポートサービスを作れないかと何度も考えてきました。

しかし、結局これまで形にはできませんでした。

理由はいくつかあります。

本業が忙しく、十分な時間を確保しづらいこと。

サービス内容を考えると、収益性があまり高くならないこと。

そして何より、一番大きな壁が「投資助言業」でした。

投資助言の境界線は難しい

過去には弁護士の先生にも相談しながら、この問題をかなり調べたことがあります。

FPとして一般的な資産形成の考え方を伝えることと、具体的な金融商品の売買やタイミングについて助言することでは、意味合いが大きく異なります。

だから私自身も、相談の中で「いつ買うべきですか」「今売るべきですか」といった話には踏み込みません。

これはFPとして活動する以上、当然のことだと思っています。

ただ現実には、人と人との会話です。

雑談の中で少し話が広がったり、リップサービスのつもりで言ったことを、お客様が「アドバイスをもらった」と受け取る可能性を100%排除できるかと言われると、私は自信がありません。

例えば、投資の初心者の方にオルカンの話をしたとしても、オルカンだって具体的な金融商品ですから、それを積み立てて購入することをアドバイスすることも受け取り方によっては、具体的な銘柄と買うタイミングのアドバイスですよね。

このように言われてしまったら何にも言えません。
だからこそ、この分野は慎重にならざるを得ないのです。

情報発信ならどうなの

一方で、最近考えることがあります。

例えば、ブログやnoteのように、不特定多数の人がいつでも読める形で有料で情報発信をする場合です。

書籍や雑誌にも資産運用の考え方は数多く書かれています。

そう考えると、情報発信としてどこまで踏み込めるのかは興味深いテーマです。

もちろん、「公開しているから大丈夫」と言えるほど単純な話ではありません。

提供方法や内容によって評価が変わる可能性もありますし、明確な線引きが分かりやすく示されているわけでもありません。

だから私は、結局ここでも慎重な姿勢を崩していませんが、ここについては可能性を感じています。

ただ、法律は解釈がはっきりしていないので、ご自身が思いついた方法は、弁護士に相談しながら進めていくのが安全です。AIに聞いて判断するのは極めて危険です。

FPが安心して活躍できる環境になってほしい

実際のお客様が求めているのは、「この銘柄を買いましょう」という話ではないことがほとんどです。

家計全体を見ながら、どれくらい投資を続ければいいのか。

リスクは取りすぎていないか。
ライフプランと合っているのか。

そんな長期的な伴走を期待されている方が多いと感じます。

だからこそ、独立FPとしては、「できること」と「できないこと」の線引きを守りながら、どう価値を提供していくかは今後も考え続けたいテーマです。

制度が整い、FPがお客様に安心して継続的なサポートを提供できる環境が、これから少しずつ広がっていくことを期待しています。

同時に私もこの分野についてはそんなに明るいわけではないので、いい方法を知っている方がいれば教えていただきたいです。

昆知宏
新潟の住宅会社に営業として勤めた後、『特定の会社に属さずに、客観的な立場から住宅購入をサポートできるFPになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするFPとして、新潟でこれから家を買う方への相談を行っている。コンサルティングフィーは土地建物価格の1%と高額ながら、多くの顧客に支持されている。

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