FPは子どもの小遣いどうしてる?

昆知宏

春は出会いと別れの季節。

我が家でもこの4月から息子が小学校に入学します。

「あっという間でした!」と表現するのが多数派かと思うのですが、
この表現が適切かどうか微妙ですが
普通に「6年の密度の6年でした。」という感じでした。

子どもが小学校に上がるまでは
人生においてもかけがえのない時間になるということは、
先人たちの言葉(読書)で知っていました。

なのでこの時間を後悔なく過ごすために、
私は仕事を犠牲にしました。

90%は家族全員で18:00からの夕食を共にして。

子どもとお風呂に一緒に入り、寝かしつけもして。

寝る前に本を読んで。

休日には登山をしたり、遊びに出かけたり...。

ここまでするとなると仕事を結構犠牲にする必要があるのですが、
中途半端にせずに仕事を犠牲にして良かったなと感じます。

なので「あっという間でした!」という感じにはならず、
高い充実感を得られました。

やっぱり何事も中途半端は一番ダメなのは体感しているので、
一般的には仕事に行くべきとされる30代後半を
家庭に全振りできて良かったと思います。

今までの価値観だと勇気のいる行動ではありましたが、
それによって疎遠になった人は
思ったより少ないというかほとんどいませんし、
夜の面談を希望するお客さんは完全に失いましたが、
お金以上に得られることの方が多かったし
これからもこれでいいやという感じになりました。

何事も振り切ってやってみるものですね。

小学生とお金の付き合い方

ところでFPの仕事をしている方は、
子どものお小遣いってどう考えていますか?

結論から言うと、
仕事からの経験上も現代人は
本当にお金の使い方が下手すぎると思います。

学校や家庭ではお金の大切さや貯蓄することの大事さは説くものの、
貯めてどうするのかの答えがありません。

じゃあ、自分の子どもには
どういうふうにすればいいのか?と考えてみたのですが、
子どもが小学生になったので
毎月1,000円のお小遣いをあげることを決めました。

妻には多すぎると言われましたが、
私たちの時とは物価も違うし、
子どもの欲しい物の相場を考えると1,000円以下だと
欲しい物を手に入れるための時間が掛かりすぎると判断したからです。

子どもの年間収入テーブルを考えると、
毎月1,000円×12か月=12,000円
お年玉5,000円くらいになります。

ここに父母とそれぞれの祖父母の誕生日プレゼント、
お盆に帰省した時のプレゼントを想定すると
まあまあの購買力になります。

個人的にはちょうど良いくらいかなと思いました。

息子は今2,500円のおもちゃが欲しいようでした。

お年玉残りとお小遣いを合計すれば現在残高は約2,000円です。

しかし4月28日に出る950円の雑誌も買いたいようです。

4月25日に1,000円もらって3,000円になっても、
両方買うことができません。

この時、あなただったらどうアドバイスしますか?

私は全てのアドバイスは固定観念の植え付けになりそうなので、
子どもに毎月1,000円あげるから
あとは自分で決めて好きにしていいよ。
と言いました。

そうしたら、
「雑誌は買いたいからとりあえずおもちゃはやめることにした。
来月1,000円もらってもまだおもちゃは買えないから貯めて、
お金が貯まってからまだ欲しかったら買う!」
となったのです。

計画性もあるし、
合理的であり、
親が必要以上にアドバイスをしないほうがいいな
と思った瞬間でした。

お金は使って終わりではない

今の時代がいいなと思うところがもう一つあります。

それは子どものおもちゃってリセールバリューが高いんです。

例えばトミカもそうだし、
ポケモンとか、もちろんゲームも
結構遊んでそこそこダメージがあっても売れます。

お店に持ち込むと厳しい査定ですが、
メルカリだとかなり高く売れるんですよね。

子どもは親がメルカリを使っていることは知っています。

まだ年齢的に手放すことに抵抗はあるものの、
もう少し大きくなったら親に頼めば
手元のおもちゃを売って新しい物を買うか、
もしくは交換ということもできてしまいます。

そうすることによって毎月収入が弱くても、
商品購買力は上がります。

これは何とも不思議な感じがします。

例えば最初ある程度まで現金の塊を作って、
5,000円で中古の任天堂スイッチのゲームを買います。

飽きたらメルカリで3,500円で売ります。

手数料・送料を控除しても3,000円くらい残ります。

そしたら次に5,000円の商品は実質2,000円で買えます。

つまり自分の限られた収入の中でも
誕生日プレゼントなどを駆使すると
ほぼほぼ欲しい物がゲットできますし、
月の1,000円収入は少ないようでかなり機能してきます。

欲しい物をゲットするコンサルティングのようなもので、
いつもやっている大人のFPの仕事も
年齢や欲しい物が違うだけで
基本的には似たようなことをやっているように思います。

そういう観点から逆に考えて、
子どもにある程度我慢をする期間を考えながら
欲しい物を計画的に、なおかつ全部はゲットできないけど、
そこそこゲットできるのに必要なお小遣いは
毎月1,000円という結論になりました。

お小遣いは株式市場から調達

私もそうですが
FPの多くは子どもの教育資金をNISAで貯めていますよね。

NISAの配当金も決して少なくなくて、
月1,000円×12=12,000円は余裕で配当金だけで工面できます。

なのでもう少し大きくなったら
毎月1,000円は配当金から出したいと思っています。

そもそもお金は何なのか?を教える絶好の教材になるからです。

これほど生きた教材はないですし、
この1,000円はどこから湧いてきているのかを理解できるようになると
世の中の味方は変わるはずです。

日本株には優待もありますから、
子どもに興味のある優待品なども教材に成り得ます。

児童手当のお金は6歳まで貯めると、
収入基準内であればだいたい90万円くらいになりますよね。

これを元手に3社くらい優待や配当のある株を買うことで、
小学生くらいであれば子どものお小遣いは
親が出す必要などなくなります。

元手も元々はないお金と考えれば
ノーリスクなわけですから、
このアイディアは個人的には結構面白いと思っています。

子どもは思った以上に知識を吸収するし、
自分でもしっかり考えます。

せっかくだからFPとしてできることを、
いろいろと実験してみたいと思います。

あなたも自分の子どもへのマイルールで、
「これいいよ!」ということがあれば
ぜひぜひ教えてください。

昆知宏
新潟の住宅会社に営業として勤めた後、『特定の会社に属さずに、客観的な立場から住宅購入をサポートできるFPになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするFPとして、新潟でこれから家を買う方への相談を行っている。コンサルティングフィーは土地建物価格の1%と高額ながら、多くの顧客に支持されている。

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