現場で行われているコントみたいなFP提案

昆知宏

「世帯年収は600万円。

ハウスメーカーから提案されている
土地建物の合計は4,200万円。
これって妥当なんでしょうか?」

よくある住宅購入の相談ですよね。

この案件は私のお客様ではないのですが
知り合いのFPが言っていた話があまりに
強烈だったのです。

個人的にあまりに衝撃だったので
ぜひあなたにも共有したいと思い
今日は記事を書いています。

住宅業界に詳しい方はご存知かと
思いますが住宅業界には社内FP、
もしくは外部の提携FPが多く存在します。

今回そのどちらかは分かりませんが
ハウスメーカーから斡旋されたFPに
資金相談をしてライフプランを
作ってもらったみたいなのです。

それで、
「4,050万円までならローンを返すことが可能!」
という結果になったそうです。

微妙に希望額に届かないあと一歩で
気持ち悪い結果とも言えますよね。

経験豊富な方なら年収600万円で
4,050万円のローンはかなり厳しいのは
お察しかと思いますが、
まあこの続きを聞いてください。

営業
「ライフプランを作ったところあと150万円
届かなかったのですね。うーん、困りましたね。
いい土地だしいい建物だから諦めてほしく
ありません。。。」

顧客
「うーん…。」

営業
「少々…お待ちください。少しお時間いただけますか?」
(席を外す営業)

顧客
「戻ってこないなあ」

(10分後)

営業
「お客様、上司と相談したところ150万円
届かないということでしたら、
その分を特別にお値引きさせていただきます。
今月中にご契約いただければ4,050万円にて
契約可能です。いやあ、頑張りました。」

顧客
「え!?本当ですか?
いいんですか!これで無理なくローンも
返せて家が買えるんですね。ラッキー♪」

って、そんな話になるかーーーい!!

ライフプランの悪用

さあ、あなたはこの話を聞いたとき
どのように思いましたか?

私は、「ひどいなあ」というのが
口から出た第一声です。

いろんなひどさがありますよね。

コントかと思うくらいの展開で
まずお客さんをバカにしすぎ。

続いてライフプランを雑に扱いすぎ。

お客さんの人生をなんだと思っているのでしょうか。
FPと名乗る資格はないでしょう。

そして値引きありきの最初の提示価格に
誠意のかけらもない。

いやはやこんなギャグみたいな展開が
実際の住宅購入の場面で今もなお
頻繁に繰り返されていることを知ると
何だかガックシきますよね。

ちなみに相談を受けた本物の(!?)のFPさんが
示した見解は住宅ローンは2,500万円~3,000万円が
妥当という判断だったそうです。

いかに適当な提案を受けていたかが
一目瞭然ですよね。

もちろんそのお客さんはそこで家は
建てずに予算を遵守して別なメーカーで
家を建てたそうです。

そこはご安心ください。

自分たちの利益>相手の利益

先ほどのようなケースがなぜ起きるかというと
これは何も複雑なことはありません。

自分たちの利益しか考えてないからです。

相手の利益をしっかり守って提案
することが結果自分たちの利益に繋がる
という発想は当然のことなのですが、

成功体験がない場合はこの思考法に
持ち込むことが実は難しかったりします。

だからひどい提案がまだ日常に
溢れかえっているのです。

一方で相手の利益を第一に考えて
その結果自分の利益にも帰ってきていることが
実践できている方は大きなアドバンテージを
持っていることに気付くべきです。

何が言いたいかって。

もしあなたがこの話を

「ひどい!」

と思って、かつ

「相手の利益が大事だよね。」

と瞬時に思うことができれば、
それって意外と当たり前ではない。

それだけでも実は貴重な存在である。
こんなことが言えてしまうのです。

私も以前は企業系FPで働いていた時があり
きれいごとだけでは済まないこともあったので
ここは実体験からも言えることです。

普通の提案ができるFPはチャンス

普通の提案とはここでいう、
相手の利益を考えた提案のことです。

そんなの普通ですよね。
でも実は普通のようで普通じゃない。

実際の現場では私たちからすると
ありえないような提案や
捏造されたライフプランもかなりの数が
お客さんの前に提示されているのです。

ライフプランの作成なんて
収入や支出をちょちょいといじれば
作成者の意図する方向へ持っていくことは
いとも簡単にできてしまいます。

そのシミュレーションの作成精度を
お客さんが読み解くのは正直簡単では
ありません。

そのため、事実を普通に導くFPが
まだまだそれだけで価値があるということを知ります。

しかしここで肝心なのが、
そういうお客さんはきちんとしたデータを
作成するFP、そうでないFPの違いを知りません。

FPという肩書であれば全部同じFPなのです。
どういう違いがあるかを知ることは困難です。

同時にほとんどのお客さんが例えば
家を購入するときに事実として専門家に

ライフプランをわざわざ依頼したいと考えないように
そもそもそういった文化がありません。

なので私は思うことは、

「適当な提案をするFPがひどい!」

では終わってはダメで事実と向き合う大事さを伝え

フィー型FPの立ち位置とその重要性を
もっともっと啓蒙していくことが大事だと
強く思いました。

そういう意味ではFPも数こそ増えてきましたが
実際の現場での提案がまだまだということを
見るとフィー型FPにはチャンスしかない。

このような結論に至りました。

しっかりと相談者の家計を守る。

当たり前のことが当たり前になる
業界にみんなでしていきたいですね。

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この記事を書いた人

昆知宏

新潟の住宅会社に営業として勤めた後、『特定の会社に属さずに、客観的な立場から住宅購入をサポートできるFPになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするFPとして、新潟でこれから家を買う方への相談を行っている。コンサルティングフィーは土地建物価格の1%と高額ながら、多くの顧客に支持されている。

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