痛風になって気づいたこと

執筆者:昆 知宏
   

先日、人生で初めて痛風になりました。

しかも、ひざ。ひざ痛風なんて初めて知りました。

とにかく痛い。

歩くのもつらいし、車の運転ですら苦痛です。

「ああ、おじさんになるとみんなが言っていたのはこれか。」

そんなことを考えながら整形外科へ向かいました。

診察を受けると、先生の第一声は、

「老化ですね。」

……。

もちろん、それが事実なのだと思います。

40代になれば、そういうことも受け入れて生きていかなければならないのでしょう。

でも私が知りたかったのは、その先です。

これから通院が必要なのか。

治る見込みはあるのか。

食生活を改善すれば良くなるのか。

痛みを和らげる方法はあるのか。

いろいろ聞いてみましたが、返ってくる答えはどこか歯切れが悪く、「湿布を出しておきますね」で診察は終わりました。

なんだか少し寂しい気持ちになりました。

私も同じことをしていないか

帰り道で、ふと思いました。

「これ、私も仕事で同じことをしていないだろうか。」

最近の住宅相談では、

「今の家計では、この住宅購入は厳しいですね。」

そんな結論になる方が増えています。

結論だけ見れば、整形外科の先生の「老化ですね。」と同じです。

もちろん、嘘をついて「買えますよ」と言うわけにはいきません。

FPとして、無理な計画を止めることには価値があります。

でも、相手が本当に知りたいのは、その結論だけなのでしょうか。

今後どうすればいいのか。

何から改善すればいいのか。

何年後なら実現できる可能性があるのか。

そういう未来の話までできて初めて、相談料をいただく価値があるのではないかと改めて考えさせられました。

人は「希望」にお金を払う

結局その後、私はいつもお世話になっている整体の先生にも相談しました。

すると返ってきたのは、

「大丈夫ですよ。おそらく改善できます。」

という力強い一言でした。

もちろん、本当に治るかどうかは分かりません。

リップサービスだったのかもしれません。

それでも、その言葉だけで気持ちはずいぶん楽になりました。

そして、改善に向けた考え方や日常生活で気を付けることを丁寧に教えてもらい、「やってみよう」と前向きな気持ちになれました。

結局、人がお金を払いたいと思うのは、診断そのものではなく、「良くなる道筋」を示してくれる人なのかもしれません。

結論は変えられない。でも未来は変えられる

FPも同じです。

「その家は今は難しいです。」

この結論は変えられないことがあります。

でも、その先は変えられます。

固定費を見直す。

転職を考える。

収入を増やす。

数年かけて資産を作る。

そうした改善策を一緒に考え、「また家を買える未来」を描くことはできます。

悪い結論を伝えることは、プロとして避けられません。

だからこそ、その後にどんな未来を示せるか。

そこにFPとしての価値があるのだと思います。

痛風は本当に痛かったですが、おかげで大切なことを一つ思い出しました。

結論を伝える人ではなく、前を向ける人でありたい。

今回の痛みは、そんなことを教えてくれた出来事でした。

昆知宏
新潟の住宅会社に営業として勤めた後、『特定の会社に属さずに、客観的な立場から住宅購入をサポートできるFPになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするFPとして、新潟でこれから家を買う方への相談を行っている。コンサルティングフィーは土地建物価格の1%と高額ながら、多くの顧客に支持されている。

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