この前、仕事仲間と
ご飯を食べに行きました。
東京にある、有名な熟成肉のお店です。
食べログの評価は4以上、
かなりの人気店です。
有名な肉屋さんがやっている
お店なので、普通のレストラン
とは少し雰囲気が違います。
入り口には肉屋のショーケースの
ように肉の塊が並んでおり、、、
その先にレストランのスペースがあります。
肉を焼くタイミングでこの
ショーケースから食べたいお肉を
選び、焼いてもらうスタイルです。
そのレストランのスペースに入り、
前菜を食べ始めて20分くらいすると、
そのショーケースからお肉を
選ぶように店員さんに案内されました。
よく焼肉屋さんで目にする
カルビやロースではなく、
ネクタイ、ラムシン、ヒウチ等、、、
初めて聞くような名前の
お肉が並んでいます。
僕たちはその中からヒレと
ザブトンと確かシンシン
というお肉を選びました。
そして、その選んだ肉が焼かれて
運ばれてくるまでの間・・・
店員さんが予想だにしなかった
“あるもの"を持ってきてくれました。
渡されたのは・・・
それは何かというと、
『牛の登記書』
です。
登記書というと、不動産の
登記などを真っ先に思い浮かべる
方が多いと思いますが、、、
これは、今から調理されて
運ばれてくる牛が、
・いつ生まれたのか
・どこで生まれたのか
・父と母はどんな牛だったか
・祖父と祖母はどんな牛だったか
・どの地域から出荷されたのか
・誰が育てたのか
などなど、、
詳細な情報が記載されています。
さらには、鼻紋も記載されています。
牛の名前が、、、
そして・・・
気づいてしまったのですが、
牛にも名前が付いているんですね。
今から運ばれている牛の名前は、
「しずか」
でした。
メスです。しずかちゃんです。
そして、母の名前は
「おしず」
祖母の名前は
「しず」
です。
・・・なんということでしょう。
名前が受け継がれています。
これって、食べるのはどうなんだろう・・・
しずかに至るまでの系譜を
知ってしまった僕は、
少し罪悪感を感じてきました。
上がる期待感
まあ、少し罪悪感を感じましたが、
この登記書があることによって、
期待感が高まったのは言うまでもありません。
こういった詳細な情報を
渡すということは、それだけ
質に自信があるということです。
いわば、血統書のようなものですからね。
ただ・・・
普通、こういったことはやらないですよね。
有名な焼肉屋さんやレストランでも、
この登記書は見たことがありません。
もしかしたら、出そうと思ったら
出すことができるのかもしれません。
でも、やってないですよね。
一方で、このお店はその情報を
出すことでお客さんの満足度を
高めることができています。
隠された価値を伝える
ここから学べるのは、
『裏にある情報を出す重要性』
ですね。
黙っていたら伝わらない価値でも、
こういった形で表に出せば
相手は価値を感じてくれます。
有名なのは、アメリカの
昔のビールの広告で、
『ビールが詰められる前に
高温の蒸気でびんが洗浄されている』
という、ビール会社では当時
どこでもやっていたことに焦点を
当てて広告を作成した話です。
この広告は大ヒットし、一気に
業界5位からトップになったと言います。
例え他のみんながやってた
としても、しっかり伝えることで
価値が生まれるという好例ですね。
あなたの業務はどうですか?
これは、FPでも同じです。
あなたがやっている業務の中に、
『まだ伝えていないけど、
お客さんが価値を感じて
くれるかもしれないプロセス』
はありませんか?
もしあるのなら、それを
伝えることを考えてみてください。
特に、「プロとして当然」と
思っている所があればそこに
隠された価値がある場合も多いです。
しっかりとその事実を伝える
ことで、お客さんの反応が
大きく変わるかもしれませんよ。
P.S.
しずかちゃんはおいしく頂きました。