前回のメルマガで、
昆さんが面白い記事を書いていました。
前回の記事はこちら
↓
https://fprise.com/social_media_overconfidence/
その内容を簡単にまとめると、
「LINEが流行っているから、
LINEに登録してもらった人は
順次DM送付リストから外して
経費を削減しています。」
というものです。
その施策に対して昆さんは、
「LINEもDMも両方やるべき」
という結論を出しています。
この考えというのは・・・
マーケティングの観点からは
完全なる正解ですね。
経費削減の裏にある考え
経費削減の為にDMからLINEに
移行したいと考えている担当者の
考えというのは、概ねこんな感じです。
「どうせ同じ情報なら、
何を使っても同じでしょ。
情報を届けて反応がなかったら、
もう送ってもしょうがないんだから、
安ければ安いほどいいじゃん。」
これって、実はFPの方も同じ
考えを持ってるパターンがよく
あるんですよね・・・
特に、独立してばっかりの人や、
長い間低迷をしている人に多い気がします。
「ニュースレターは印刷すると
お金がかかるから、Eメールで
お客さんに配布しようと思ってます」
「セミナー案内のチラシを作った
けど、PDFで送れば同じだから
メール添付で送ろうと思います」
「専用のセミナー募集ページを
作るとお金がかかるから、
フェイスブックでイベントを
立ち上げて集客しようと思います」
こんなのも、同じような考え方ですね。
この考え方には、
2つの間違いが潜んでいます。
持つべき視野の間違い
まず1つ目は、持つべき視野の間違いです。
一見すると、経費は削減できて
いるので正しい判断のように見えます。
でも、マーケティング的には
間違いなんですよね。。
なぜかというと、
『経費』
しか見えていないからです。
これが間違いです。
ビジネスをするのならば、
見るべき指標は
『投資対収益』
なのです。
要するに、
『いくら投資したらいくらの
リターンが返ってくるか』
ということですね。
例えば、
(A)1万円を投資したら
3万円の利益が出る
(B)10万円を投資したら、
30万円の利益が出る
この2つを比較すると、
(A)では利益は2万円です。
一方で、(B)では利益は20万円。
利益の額を見ると、
(B)の方が効率がいいですよね。
(A)と(B)の選択肢が見えた時に、
経費だけを見て(A)を選択するのは
ビジネスの成長を鈍化させる
要因になってしまします。
一方で、常に(B)を選ぶ人は
成長のスピードが速いですね。
大事なのは、経費という一部分に
とらわれずに全体を見る視野です。
接触回数に対する正しい認識
もう一つの間違いは、
マーケティングチャネルに
対する認識の間違いです。
これは重要なことなので
覚えておいて欲しいのですが、、
『見込み客に接触する回数・
手段が多ければ多いほど、
反応の数が増える』
というのが基本的な原則です。
ここ、勘違いしている人は多いですよ。
最も多いのは、
『1回だけ情報を流して、
それで反応がなければ諦める』
というパターンです。
これ、間違いなので気を付けて下さいね。
例えば、メルマガでセミナーの
案内を送ることを考えてみましょう。
この場合、単純に送る案内の回数を
2回、3回と送ると申し込みの数は
2倍、3倍と増えてきます。
なぜか?
人が申し込みをするのは、
“タイミング”というものがあるからです。
・1回目の案内は見なかったけど、
2回目の案内は見たから申し込んだ
・1回目と2回目の案内を見て
迷ったけど、3回目の案内で
申し込みをする決心をした
など、こういった流れで
人はどうするかを決めています。
ここを理解しないで、
「1回案内を送って反応が
なかったから、もういくら
案内を送ってもムダだろう」
と考えてしまうのは愚の骨頂です。
これが、回数の話ですね。
接触手段に対する正しい認識
また、手段についても話をしておきましょう。
これは実際に試してみるとわかりますが、
(1)メルマガだけで募集をする
(2)メルマガとDMで募集をする
(3)メルマガとDMとフェイスブックで募集をする
この3つのパターンで募集をすると、
(1)<(2)<(3)
の順番で申込数が変わります。
この理由は、先ほど説明した
タイミングの関係と、
『人によって反応しやすいメディアが違う』
という理由があるからです。
「フェイスブックからセミナーの
申し込みをするのに慣れている
から、フェイスブックからの
申し込みならハードルが低く感じる」
「ウェブよりも紙媒体の方が安心感が
あるから、そっちの方が決断しやすい」
など、人によって違いがあります。
ここを勘違いして、
「LINEが流行ってるから
LINEに移行しよう!」
と安易に考えると、これまでDMで
反応していた人が反応しなくなるので
業績が下がる可能性が高いですね。
なので、方向性としては
「最も安い経費で使えるものは何か?」
というものではなく、
「どうにかして接触できる手段を増やせないか?」
と考えるのが正しいです。
本当にマーケティングの上手い
企業は、必ず複数の手段を使って
見込み客に接触をしています。
テレビCM、ネット広告、チラシ、
DM等、できる限りの手段を使っています。
・・・
長くなりましたが、
重要なポイントをまとめると、
『経費だけにとらわれずに、
全体の収益性を考えることが大事』
『見込み客に接触する回数・
手段が多ければ多いほど、
反応の数が増える』
ということですね。
目先の経費だけを考えて
全体の利益が下がるという罠に
引っかからないように気をつけて下さい。