“情報"というのは不思議なもので、
例え同じものでも値段が違います。
無料で提供されているものが、
一方では5万円の料金になったり、、、
5,000円の有料相談で提供される知識が、
10万円の料金になったりします。
FPは、この”情報”を扱う職業ですよね。
情報には、原価がありません。
なので・・・
『この鶏肉は、100gを40円で卸したから、
お店では100g120円で売ろう!』
このような判断はできませんよね。
FP業界を見ていると、
『自分の提供する情報の価値は
こうだから、この料金で提供しよう!』
という人はほとんどおらず、
『他の人はこれくらいでやってるから、
自分もそれと同じくらいの料金にしよう』
と決めているのが現状だと思います。
このように、”なんとなく"決めて
しまうのはあまり好ましいこと
ではありませんよね。。。
そこで今回は、この”情報”の価値に
ついて思う所をお話したいと思います。
情報の価値とは?
まず、情報の持つ価値とは
一体なんでしょうか?
『その情報が手に入ることで得られる結果』
ですよね。
これが情報の価値の正体です。
一番わかりやすいのは、
金銭的なリターンですね。
10万円で情報が提供され、
その情報を受け取った人は
100万円のリターンを得る。
これなら直感的に理解できますね。
ただ、情報がもたらすものは
これだけではありません。
精神的・感情的なリターンというのもあります。
例えば・・・
・老後の生活に不安がなくなる
・子どもが希望する学校に行かせてあげられる
・日常的に感じてるストレスから解放される
・自分の人生の方向性が明確になる
・使っていいお金が明確になり、不安がなくなる
こういったものは、単純に
金銭だけでは測れないリターンです。
情報に付ける値段
情報を提供するサービスの場合、
その適正な料金は、
『その情報が手に入ることで得られる結果』
より低ければ問題はない、
ということになります。
例えば、その情報を伝えることで
その人が200万円得するのであれば、
40万円を頂いても大丈夫、ということですね。
精神的・感情的なリターンも
ここに含まれます。
他でも簡単に入手できる情報を
高額で提供したり、得られるリターンの
90%をもらうというのは問題ですが、、、
この範囲の中で、自分が納得して
お客さんに請求できる金額が
"適正な料金"ということになります。
ところが、情報の価値というのは
そこまで簡単な話じゃないんですよね。。
思うに、ここには次の2つの
問題があると感じます。
提供側の問題
まずは、情報の提供側の問題です。
前提として、
『価格以上の価値を提供する』
ことは絶対です。
これを踏み外すと詐欺に
なってしまうので。。。
それができている前提で、
情報の提供側に必要なのは、
『自分の提供しているサービスの
価値を自分自身で認めること』
です。まあ、メンタルですね。
この部分ができていないと、、、
いくら良い情報を提供していても、
その対価をお客さんに
払ってもらうことはできません。
自分で30万円の価値があると
思っていないのに、お客さんに
30万円を請求することはできませんよね。
自分の中に疑問や不安が生まれますし、
それはお客さんにも伝わってしまいます。
この部分は、とーーっても大きい所です。
収入が低いFPと高いFPの違いを
生み出す一番のポイントではないかと思います。
受け手の問題
次に、情報の受け手側の問題です。
あなたが実際にお客さんの
相談に乗っているのならきっと、
『やれば大きなメリットがあるのに、
なんで実行をしてくれないんだろう・・・』
と思った経験があるはずです。
情報をもらっても、それを
元に行動を起こすかどうかは
受け手側が決めることですよね。
なので、その情報が価値を生み出すか
どうかは、受け手側の問題も関わってきます。
この部分はコントロールが難しいですが、
次のような要因で変わってくるものです。
痛みがあるか?
その料金を払うことで、
『痛み』を感じるかどうか?
というのは、重要な要素です。
「10万円も払ったんだから、
元を取らないといけないな・・」
という感覚ですね。
これがないと、行動を起こさずに
「なんかいい話を聞いたな〜」
で終わってしまいます。
これでは、価値は生まれません。
FPライズのメルマガでも、
“これはお金を取って提供した方が
もっと価値が生まれそうだな"
と思う情報もあります。
有料にした方が、行動してもらえる
可能性が高まりますからね。
また、低額か高額かにも依存します。
自分が財布から出すのに、
「これは痛いな・・・」
と思うくらいが丁度よかったりするものです。
自分の意志があるか?
これも大事なポイントなのですが、
『自分の意思があるか?』
というのは重要です。
個人的な体験談を話しましょう。
近しい人にウェブの仕事を手伝って
もらおうと、40万円を投資してPCスクールに
通ってもらったことがありました。
僕としてはその人がスキルを身に付け、
手伝ってくれればと思っていたのですが、、、
これが大失敗。
あまりスキルが身に付かず、
結局戦力にはなりませんでした。
なぜかというと、そこに
『これを学びたい!』
という自分の意志がなかったからです。
同じように、社長が社員を学ばせようと
会社でお金を払って高額の研修を受講
する場合も注意が必要です。
なぜなら、
『自分は研修を受けさせられている』
という受け身の状態では、
提供されている情報をしっかりと
吸収することができないからです。
その人の置かれている状況や意思に
よって情報の価値も変わるものです。
逆に・・・
超貧乏で来月の売上げを立てないと
会社が倒産する状況で読んだ本や
参加したセミナーからものすごい価値を
受け取った、というのはよくある話です。
まとめ
ここまでをまとめると・・・
まず、情報を提供する側は、
自分の提供するものの価値を認めること。
そして、自分が情報の受け手側になる場合は、
その情報の価値を受け取れる状態に
なっているかを考えること。
これが重要です。
僕が知っている人にも、
こういうことを言う方が何人もいます。
『何か学んだり勉強をする時って、
自分で”これは痛いな・・・”と思える
くらいのものの方が身になるよね。
結局安くて何も痛みがないと
やらないじゃん。だから、痛みを
感じるくらいが丁度いいんだよ。』
こういう風に考えられると、
成長のスピードが上がりそうですね。
逆に、何でも安い方がいい、
タダの方がいいという考え方では、
なかなか価値を受け取ることができません。
形がない分扱いが難しい“情報”ですが、
この話を聞いて少しでも頭を整理できる
ようになってもらえると嬉しいです。