ベトナムで体験したマーケティングの原則

つくばの自宅より
執筆者:石塚駿平

先週、妻とベトナム旅行に行ってきました。

元々は、「温泉旅館とか行きたいね〜」と話していたのですが、、、

全国旅行支援の影響か、行きたい所はどこも予約が取れない。。

取れたとしても高い。

この状況を見て、

「だったら海外行った方がいいんじゃない?」

ということになり、航空券が安かったベトナムに行くことにしたのです。

最初の目的地はハノイ。

1週間滞在する予定でしたが、空港で早速ハプニングがありました。

飛行機に乗れない

成田空港でチェックインする時に、カナダのパスポートを持っている妻に問題が起こりました。

日本のパスポートなら大丈夫なのですが、なんとカナダのパスポートの場合は事前に旅行ビザを取らなければいけなかったそうです。

僕は事前にベトナムはビザがいらないことは確認していたのですが、日本人の場合だけでカナダ人の場合は確認していませんでした。

「日本で大丈夫だったら、カナダも大丈夫だろう」

と思っていたのですが、甘かったですね。。。

結局、飛行機には乗れずに2日後に出直すことになってしまいました。

ハノイでアジアの喧騒を体験

そんなトラブルがありましたが、2日後に無事にベトナムに行くことができました。

最初に到着したのは、ハノイ。

大量のバイクが行き交い、常にクラクションが鳴り響く。

『アジアの喧騒』という言葉がぴったりな風景がそこにはありました。

これが好きな人はいるのでしょうが、正直僕たちはあまり好きではなかったです。。

ただ、エッグコーヒーという卵のクリーム的なものを乗せたコーヒーは美味しかったです。

CAFE GIANGというお店だったのですが、なんと横浜に店舗があるみたいですね。

世界遺産クルーズ

ハノイの次に向かったのは、ハロン湾という世界遺産に登録されている景勝地です。

こういうもこもこした岩がたくさんあるところですね。

ここで一泊二日でクルーズをしました。

船の中で宿泊するのは初めてだったのですが、ベッドで寝転びながら動く景色を見るのは楽しかったです。

また、地元の人が船でクルーズに寄ってきて直接ビールとかお菓子を売ってくるのですが、2階から魚捕り網でお金と商品をやり取りしたのが面白かったですね。。

(ハロン湾はハノイから割と手軽に行けてすごく良かったですが、似ている景色を堪能するのであれば時間があればフィリピンのエルニドの方がおすすめです)

世界遺産の街ホイアンへ

ハロン湾の後に向かったのは、また世界遺産であるホイアンです。

夜になるとランタンが灯されて、幻想的な町並みが作り出されます。

観光地化されていますが、その分観光はしやすく、快適に過ごすことができました。

お店もたくさんあり、安全で歩きやすく、他のベトナムの地域と比べると高いのでしょうがそれでも物価は安いので楽しく街歩きができます。

そして、事前にあまりリサーチはしていなかったので、何があるのかはそこまで知らなかったですが、ホイアンで僕たち夫婦が一番楽しめたことがあります。

それは何かというと・・・

ベトナムで自分だけの服を作る

洋服のオーダーメイドです。

洋服のタグを見ると、よく『ベトナム製』って書かれていますよね。

ベトナムには、洋服を作る工場がたくさんあるようで、ホイアンには気軽に自分の服をオーダーできる店が多く存在しているのです。

ジャケットでも、ズボンでも、ワンピースでも、スーツでもなんでもできます。

しかも、完成までにかかる時間が驚くほど短く、午前中にオーダーしたら午後6時にはできてしまうのです。

完成したら試着をして、微調整をして完成。微調整にかかる時間も2時間くらいで、簡単なものだったら20分くらいでやってくれます。

妻は仕事用のジャケットをオーダーしていたのですが、かかった値段は6000円くらい。日本と比べると爆安ですね。

買うつもりはなかったけど・・・

僕は元々オーダーで服を作る予定はなかったのですが、妻の服の採寸やデザイン打ち合わせの間に、

「あなたも作らない?スーツもできるし、シャツもできるよ!」

と売り込みをたくさん受けました。

買うつもりはなかったので、Noと答えていたのですが、

「ズボンもできるよ!長いのも大丈夫だし、短いのもOK!」

と聞いた時に、

「そういえば夏用の短パンが欲しいと思ってたんだ・・・」

ということを思い出し、短パンをオーダーすることに。

満足してもう1着作る

そして、当日中に出来上がったものを履いてみると非常に良い感じ。

お店で試着した時に感じる「なんか違うな・・・」という感じもなく、自分に合っているサイズ感です。さすがはオーダーメイド。

値段は値切って3000円ちょい。

これはいいな!と思ってしまい、もう1着も作ることにしました。

その後も、「どう?満足した?もう一着どう?」と営業を受けるのですが、その頃には

「確かにシャツとかを作ってもいいかな・・・」

と思ってしまっていました。

実際には買わなかったですが、自分の気持ちが動くのを感じた瞬間です。

体感したマーケティングの原則

このやり取りを通して、非常に大事なマーケティングの原則を復習したような気がします。

まず1つは、

『最初の入口は相手が欲しいと思うものを提供すること』

自分の提供したいものは脇に置いておいて、まずは相手の欲求にフォーカスする。

僕の場合、スーツやジャケットは要りませんでしたが、短パンは欲しかったのです。

そのオファーを提示された時は心が動き、買うという行動を起こしていました。

FPの場合でも、まずは相手の欲求を第一にして入り口のサービスを作る。それをやらないと、接点が生まれないので何も提供することができなくなってしまいます。

そしてもう1つは、

『信頼関係を作った後の方が、提案を受け入れてもらいやすい』

ということです。

一度最初のサービスを提供して、それで満足してくれたら次の提案を受け入れてもらう確率は格段に高くなります。

なので、本当に提供したいものを提案するとしたらこのタイミングがベスト。

それが高いものであろうと、信頼関係がベースにあれば乗り越えられる可能性は上がります。

僕は実際には買いませんでしたが、非常に近いところまで行きました。もしもっと時間があれば買い足しをしたでしょう。

この2つのポイントは、FPビジネスを組み立てる上でも非常に大事なものになってきますので、ぜひ頭に入れた上でサービスを作っていきたいですね。

P.S.

カエルを食べました。本当に鶏肉みたいな味でした。

石塚 駿平
株式会社FPライズ代表。独立FPに専門特化したコンサルティング、セミナー開催などを行っている。現在は依頼のほとんどを断っているが、相談料5万円の住宅相談をネットから月10名集客、開業コンサルティングを行なったFPが独立後15日で100万円以上の売上げを達成など、多くの成果を上げている。

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