全国対応FPになるという視点

執筆者:昆 知宏
   

最近、ありがたいことに、全国各地からの問い合わせが届くようになりました。

たとえば、神奈川、東京、福島、石川、愛知、広島など...
 

内容は「オンラインで相談にのってもらえませんか?」というものです。

ただし私のほうから「オンライン相談歓迎」と大々的に発信しているわけではありません。

むしろ非ウェルカム感を出しています。

それでもご連絡いただけるというのは、指名に近いかたちでのご依頼なのでありがたい限りです。

とはいえ、原則としてはお受けしていません。
理由はシンプルで、ビジネスとして成立しにくいからです。

すべてのご相談を受けてしまうと、時間的なリソースが足りなくなり、収益性も見合いません。

ですから「オンラインNG」なのではなく「活動エリア外のご相談は原則お断りしています」というスタンスを取っています。

ただ、最近になって、別の形があってもいいのでは?と考えるようになりました。

全国のFPさんと提携するという方法

実際に問い合わせをいただいた場合、その方の地域に知り合いのFPがいれば、簡単にご紹介させていただくこともあります。

といっても、ガチな紹介ではなく「私の知っている中で、こういうFPさんがいます。ホームページを見て、もしご自身に合いそうなら相談してみてはいかがでしょうか?」というライトなスタンスです。

なにより、紹介先の方にもご迷惑をかけたくないので、慎重に行っています。

本音を言えば、私に相談されるよりも、その地域のFPに相談した方が確実に良いアドバイスが得られると思っています。


特に住宅関連は、地域の事情に精通している人でないと適切なサポートができないからです。

実際、過去にそうした形で紹介したFPさんから、「大きな収益につながった」とご丁寧なご報告をいただいたこともありました。
 

少しでも誰かの役に立てたなら、それは本当に嬉しいことです。

そこでふと思いました。

この “みんながウィンになる仕組み” を、もっと本格的に作れないだろうか。

FPの全国対応は、実は可能

結論から言えば、FP業務の全国オンライン対応は可能です。
実際、それで成り立っている方もいます。

例えば、1回の相談料を5万円に設定すれば、月10組で50万円。
 

YouTubeなどをがんばり指名されるようになれば、単価も顧客数も上がり、月100万円を超える方もいると聞きます。

そうなれば、相談料(フィー)だけでも十分にビジネスとして成り立つでしょう。

でも私の価値観としては、初回相談料は3万円くらいに抑えて、その後の「実行支援」部分を地域のFPさんにお願いし、報酬をシェアするモデルの方が理想だと感じています。

なぜなら、表面的な相談だけではなく、その後の実行支援こそ本当の価値だと思っているからです。

とはいえ、私はまだこのモデルを明確に組み立てたこともなければ、本格的に取り組んだこともありません。そして、私の知る限り、これをうまく実現しているFPさんも見たことがありません。

だからこそ、もし本気で取り組めば、新しい可能性が広がるのではないかと思っているのです。

ビジネスの形を再構築する

「もし、こんな形でやってみたらどうだろう?」

そんな仮説を立てて実行してみることで、今まで見えなかった景色が見えてくるかもしれません。

たとえば、私が「全国対応OK」「オンライン相談歓迎」と打ち出したら、実際にどれくらいの反響があるのか。
 

これはマーケティング的にも、非常に面白いテストになります。

あなた自身も、まだ活用しきれていない “リソース” を持っているかもしれません。

FPの仕事には、深さがあります。
まだ誰も挑戦していないマーケットがあり、マーケティングの力をうまく使えば、もっと多くの人を幸せにする仕組みをつくることができるはず。

まだまだ「可能性」は広がっているのです。

昆知宏
新潟の住宅会社に営業として勤めた後、『特定の会社に属さずに、客観的な立場から住宅購入をサポートできるFPになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするFPとして、新潟でこれから家を買う方への相談を行っている。コンサルティングフィーは土地建物価格の1%と高額ながら、多くの顧客に支持されている。

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