これからは"世界観"をFPが生き残る

先日、Zoom飲み会をしました。

メンバーはメルマガ執筆者の昆さんや中西さん。

それと、FPライズ主催のセミナーで講師をしてくれた方などです。

久しぶりの開催だったので、とても楽しい時間が過ごせました。

コロナの状況も落ち着いて来たので、そろそろリアルで集まる場も作れそうですね。

Zoom飲み会ではお互いの近況報告や、最近考えていることなどを話していたのですが・・・

その中で、昆さんが印象深い話をしてくれました。

世界観を持っているFP

それは、これからは、

『自分の世界観を持っているFP』

が生き残るのではないか、という話です。

保険料の見直しや、資産運用の数字的な話というのは、人間がやる必要性がどんどん薄くなってきそうですよね。

これは、疑う余地がない話だと思います。

一時期、FPがやっていることは機械に置き換えられるものだからということで、

『将来なくなる仕事ランキング』

にもFPが出てきたことがありました。

また、iDeCoやNISAの話、基本的なお金の話というのはネット上に溢れ、最近ではYoutubeでもかなり有益な情報を無料で手に入れることができるようになりました。

FPの価値は低くなる

このような状況の中、基本的なお金の知識を提供することの価値はどんどん低くなるでしょう。

では、FPは一体何をすればその価値を維持することができるのか?

一般の人に魅力を感じてもらい、「この人に相談をしたい!」と思ってもらえるのか?

その答えが、"世界観"という言葉の中にあると感じたのです。

ただ、ちょっとわかりにくいのでもっと詳しく説明をしましょう。

あるYoutubeチャンネルの例

例えば、僕は今家を建てているのですが、Youtubeの動画をたくさん見て勉強をしました。

その中で、熱狂的なファンを抱えているチャンネルを発見したのです。

他のチャンネルは、家作りに関する知識をわかりやすく伝えてくれており、それはそれで参考になるのですが、そのチャンネルは少し違いしました。

どう違うかというと、情報発信において1つ大きな主張があったのです。

それは何かというと・・・

「家の価値は減るんだから、お金をかけてはいけない!でも、せっかく家を建てるんだったら質は担保しろ!」

というものです。

その主張が全ての根幹にあって、それを実現する為に具体的な設備仕様や坪数、金額の目安などをわかりやすく伝えているのです。

熱狂的なファンが生まれている

この主張は非常にわかりやすく、共感をする人はとても共感をします。

もちろん、この考え方には合わない人もいるでしょう。

しかし、そのチャンネルの人がしている主張は明確でわかりやすく、筋が通っています。

その結果、熱狂的なファンが生まれており、業界を動かすほどのムーブメントになっていました。

これが、"世界観を作る"という1つの例になります。

同じ家作りの知識を学ぶにしても、目指している理想像が明確になっているので全てが腑に落ちますし、明らかに他とは違うという印象を受けます。

なんというと、"導かれる"ような感覚がありますね。

FPが独自の世界観を作ることができたら・・・

こういった世界観を持ったFPがこれから先、生き残るんじゃないか?

というのが昆さんが話していたことですが、まさにその通りだと思います。

基本的なお金の知識を伝えることは、誰でもできます。

しかし・・・

「こういった未来を実現できたら幸せだと思うから、一緒に目指していきましょう!」

という世界観を持ってそれを実現する為の道筋を示すのは、誰にでもできるものではありません。

だからこそ、それができれば人はついてきますし、熱狂的なファンも生まれるでしょう。

世界観に正解はない

この世界観というのは、正解というものはありません。

「なるべく早くお金を貯めて、早期リタイアを実現しよう!」

「貯金はなくてもいい!年金やiDeCo等の制度をフル活用して老後に備え、今の楽しみの為にお金を使おう!」

「お金の面での裏付けをしっかりした上で、2拠点生活をして理想の人生を叶えよう!」

などなど、様々な世界観が存在して良いと思います。

なぜなら、世界観というのはその人の経験、専門性、考え方などによって大きく変わるものだからです。

仕事が楽しくなり、利益も増える

世界観を持つということは、その世界観に合わない人を切り捨てるということでもあります。

しかし、僕はそれはデメリットだとは感じません。

なぜなら、世界観を持つことで自分の考え方に共感してくれる人だけが集まるからです。

せっかく独立して自由に仕事をしているのであれば、自分の考えに共感してくれる人に囲まれて仕事をしたいですよね。

それが実現できれば、仕事が格段に楽しいものになるでしょう。

それに、顧客も熱狂的なファンになるのでこちらの提案に真剣に耳を傾け、離脱する可能性が低くなり、生涯顧客単価は高くなります。

つまり、良いこと尽くめですね。

"世界観"というキーワードは、これからのFP業界では非常に大事なものになってくるでしょう。

なので、ぜひ

「自分の場合はどのような世界観を持つことができるのか?」

ということを考えてみてください。

長期的な目線で見た時、この思考が大きな変化を生み出すかもしれませんよ。

石塚 駿平
株式会社FPライズ代表。独立FPに専門特化したコンサルティング、セミナー開催などを行っている。現在は依頼のほとんどを断っているが、相談料5万円の住宅相談をネットから月10名集客、開業コンサルティングを行なったFPが独立後15日で100万円以上の売上げを達成など、多くの成果を上げている。

関連記事