良い外注固定費、良くない外注固定費

昆知宏

ここのところ値上げの波がすごいですよね。
あなたも日常生活の中で、どんどん値上げの圧を感じていませんか?

私は住宅・不動産が専門なので特にこの分野の価格上昇率はすごいものがあります。

不動産価格だけ高騰していて、年収は比例して上がっていってはいないため、住宅を購入する層は返済の重みがただただ増していってしまうということも起きてきておりちょっとブルーな気持ちです。

そんな中、私が入居しているテナントからも家賃はそのままなのですが、秘書代行料と電話使用料を今までの3倍に上げますという通知が来ました。

この機会に電話そのものをもうやめてしまおうかとか、秘書代行(主に受付の初期来客対応と電話応対)も正直いらないかなと思ったのですが、やめるということは、それを自分でする必要があるということで(当然ですが)、支払うお金と自分で動く分を天秤にかけた結果、これまで通りお願いすることにしました。

自分ですることによってとられる時間そのものは大したことがありません。

なので外注すると割高のように思えるのですが、それらを自分ですることによる気配りや常に仕事に割って入られるかもしれないという不快感を考慮するとむしろ安い、今までが安すぎたという結論になったのです。

外注費ってお金がかかるので基本的には嫌なことだと思うのですが、よくよく考えてみると外注費をしっかり支払った方が売り上げが上がるということはこの世の中にはたくさんあるはずです。

そういったものを見つけられる能力やスキルも経営のセンスと言っても過言ではないですよね。

この外注はどうしようか?

一方で外注しないで自分でしたこともあります。
最近私の自宅をDIYで床の張替えを行ったのですが、材料費は55,000円でした。

工期は、約2日間。
夫婦でするので、2人×2日です。

これを業者に依頼した場合は、材料費55,000円。
人件費は16,500円×2人×2日=66,000円。
ここに諸経費20%のって、145,200円といったところですね。

自分でやるよりも10万円くらい高くなります。

こっちについては、常に気を遣うわけではないし、2日間だけ時間を取れば終わるので、気分転換も込めて自分ですることにしました。
常に仕事をしている人なら、自分の日給と比例して考えるところですよね。

秘書代行などの仕事量がたいしてないからお金がもったいないので外注しないで自分でやってもいいだろうと思ったことは実は外注したが自分には合っていたり、一見すると自宅のリフォームのように普通は外注するだろうというところこそ、自分でやったほうが自分には合っていたといったようにまずはしっかりと考えてみた方がいいなと思ったのです。

家計の見直しFP事務所版

自分にとって良い外注・良くない外注をなんとなく把握することで、売り上げのパフォーマンスを上げたり無駄な支出を抑えることができます。
これを機会に法人の支出の見直しを行ってみることにしました。

まっさきに削減対象となったのは生命保険でした。

独立直後に不安になって全損でもあるからと生命保険にたくさん入ったのですが、今思うといらないものが結構あります。

更新型のタイプは保険料もいつの間にか上がってきており、いつも相談者に指摘するようなことを自分では放置しちゃっているというFPあるあるですね。

まあでもせっかくここまで入っていたのですぐには解約・減額せずに次に健康診断まではそのままにしておいてその後に整理をすることにしました。

ここで固定を削ることができれば、秘書代行の値上げ分よりも大きな額を削減できますから会社のお金を効率的に使うことができるように思います。

また税金対策という大義名分の基本的にはただの支出も今後も改めていって、利益で悩むくらいならもう少し事業をスモールにして自分の時間を確保する方向に動いていこうかなとも考えました。

そしてコロナ禍において激減した交際費を見て思ったのは、今後も別にその交際費なくても問題ないじゃんと思ってしまったことです。
家計でいうと、お小遣いみたいな項目ですね。

少なくても仕事の飲み会は、仕事をしていくうえで、別に必要なかったという感じですね。

付き合いが悪いから、お前のところには仕事を出さないという関係性の人は私は一切持っていませんし、これはアフターコロナにおいては目的のない会合からは解放されたという点としては私個人的にはメリットが大きかったですね。

固定費のかからないビジネス

こうやって総合的に見ていくと、FPって固定費のかからないビジネスだなあとつくづく思います。
うちの固定費は、WEB関係の管理費とライフプランソフトの使用料、電話代、保険料、車両費とこんな感じです。

突発的な広告費も、そこもやりようとセンスと努力で削減することもできますし、交際費は現在激減中です。

ホームページ制作や良質のコンテンツを作るためには、外注を活用していったほうが良いと個人的には思います。

こういったところもコロナ禍の今は、補助金を活用することによって少ない元手で実行できるという手段もありますから、本当にうまくやっていくとあまりお金を使わずに済みます。

本当は固定電話もなくしたいのですが、法人との取引もあり固定電話がないわけにもいかないので仕方ないですね。

あとは保険料さえ落とせばかなり経費のスモール化ができそうです。

経費をスモール化して無理な売り上げ目標を立てずに、かける外注費はしっかりとかけて自分のストレスを減らしていくことで自分が自分らしく存続できる状態になれば、きっといい感じになりますよね。

あなたもぜひ事務所のお金の見直しをしてみてください。

自分自身のお金周りがすっきりしていれば、相談者にももっと良いアドバイスが可能となるはずだと思うのです。

昆知宏
新潟の住宅会社に営業として勤めた後、『特定の会社に属さずに、客観的な立場から住宅購入をサポートできるFPになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするFPとして、新潟でこれから家を買う方への相談を行っている。コンサルティングフィーは土地建物価格の1%と高額ながら、多くの顧客に支持されている。

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