『特定の分野に特化しろ!』
これは、マーケティングの
世界では定番のアドバイスです。
そして、常に効果的な
アドバイスでもあります。
特定のサービス内容だったり、
特定の顧客層に特化すると、
・顧客獲得がしやすくなる
・紹介の可能性が高まる
・仕事の効率化
など、様々なメリットがあります。
ちょうどさっきアメリカのFPの
資料を見ていたのですが、
相談内容を絞るだけではなく、
・プロスポーツ選手に特化する
・弁護士に特化する
・税理士、会計士に特化する
・NPO法人等の団体に特化する
・離婚をした人(女性側)に特化する
などなど、色々なアイデアがありました。
税理士に特化してFPがサービスを
提供するようになったら、その先の
顧客にもアプローチができて効率的ですね。
また、離婚専門の弁護士と提携して
離婚した奥さんを相手にサービスを
提供するという方法も紹介されていました。
こういったパターンは実用的で
とても面白そうですね。。
もし人が少なかったら??
このように、特定のニッチに絞って
マーケティングを展開していくのは、
とても有効な方法です。
でも、このアドバイスを聞いた人の
中には、こういった質問をする人もいます。
『でも、ウチの所は人が少ないから、
そんなニッチには絞れないんですが・・・』
さて、この考えについてあなたはどう思いますか?
僕の考えを言うと、この意見は正しいですね。
自分の商圏範囲に人が少ない場合、
特定の層に特化するのは得策ではありません。
そもそもターゲットになる人が
いなければビジネスは成り立たないからです。
2つの要素を考える
この話を聞くと混乱しそうなので、
今回はこの考え方について整理をしてみましょう。
専門特化することを考える時は、
『専門性 × 商圏』
という2つの要素が絡んでいることを
理解し、最適なバランスを取る必要があります。
"専門性を高めることだけが全てではない"
ということに注意して下さい。
商圏というのは、ビジネスの範囲、
もっというと人口のことですね。
この2つのバランスが合って初めて、
効果的なマーケティングが実現するのです。
このバランスの取り方は、
集客に使う媒体やあなたの考えに
よっても変わってきますが・・・
わかりやすいように、代表的な例を
今から挙げていきたいと思います。
極めて高い専門性 × 全国規模
かなり高い専門性がある場合、
商圏範囲は全国規模になります。
例えば、プロスポーツ選手や
特定業種の社長に特化していたり、
特定の病気を持った人に特化している場合などですね。
また、本当に細かいサービスを
提供している場合も同じです。
その場合は、地域に縛られずに
主にネットを使って全国から
問合せが来るように設計をします。
地域を絞ってしまうと、
ターゲットになる人口が減ってしまうので、
こういった形になるのが自然です。
これは他業界の話ですが、
とある整体院が野球肘に特化
したらアメリカからも人が来た、
なんていう例もあるそうです。
こういうのも1つの方法ですね。
専門性高い × 都道府県規模
相続や住宅に特化して相談を
行っている場合などは、
都道府県規模で展開するのが
丁度良いバランスだと感じます。
また、土地オーナーや公務員など、
一定数のボリュームがある所を狙う
場合もこれくらいの展開するのが良さそうです。
そして、状況に応じて都道府県の
一部に限定したり、地方単位の
商圏を考える感じですね。
色々なFPの方を見ていると、
この組み合わせで展開している
方が最も多数派かと思います。
ポイントとしては、
『お客さんが来ないと怖いから、
なるべく広い商圏を考えよう・・・』
と弱気にならないことですね。
それをやってしまうと、
訴求力が低くなってしまいます。
SEOの観点でもあまりよくないので、
弱気にならないように注意して下さい。
専門性なし × 市区町村規模
これはちょっと王道から外れている
印象を受けるかもしれませんが、、、
特に専門性を作らずに市区町村規模で
活動を行うのは問題ありません。
なぜなら、狭い商圏というのは
それだけでニッチ戦略になるからです。
人口が多い地域では微妙ですが、
田舎の方にいって活動をすることで、
『その地域に根ざした街のお医者さん』
のようなポジションを獲得できます。
専門性を磨くのではなく、
特定地域で勝負をするパターンです。
これはこれでとても強力な戦略です。
バランス、取れてますか?
さて、ここまでで代表的な
バランスの取り方を説明してきました。
必ずこの型にはめなければいけない
という訳ではありませんが、
『専門性と商圏のバランスを取る』
という感覚を覚えてもらえればと思います。
新しくサービスを始める時には
この感覚は必ず役に立つはずです。
あなたの場合は、専門性と商圏の
バランスを取ることはできていますか?
この2つが上手く噛み合うと、
顧客の獲得がスムーズに進むように
なるので、ぜひ考えてみてくださいね。